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パラレル・チャイナ・シンドローム。

 いつからこんな風になってしまったのだろう。

世界は僕の知らない間に、歪んでいた。
いや、知っていたのかもしれない。でも、結局変わらなかったのだ。
変えることなどできなかったのだ。


日本に領土問題がある、もしくは、ない。と言うのはよくニュースで聞いていた。なんとなくの認識でいけば、日本の領土を犯そうとする国が近くにありそれらの国が問題があるような言いがかりをつけている。というものだ。

おそらくそれは間違ってはいなかったし、本来日本にそんな問題は存在しない。でも、それを存在しないといって取り合わなかった政治家たちのおかげである日、日本の領土は小さくなった。

実効支配。というらしい。

僕にはなんのことかわからなかったし、日々の生活に追われてそんなことにかまっていられなかった。今考えればそれも合わせて、侵略であり征服であったと思える。

しばらくすると、日本の土地が隣国やそのまた向こうの国に買われまくっているという話を聞いた。

僕は知らなかったが、日本には日本人が立ち入ることのできない土地がたくさんあったらしい。

そしてまた、ある日。

僕らの国は僕らの国ではなくなってしまった。

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