SkebがイラストAIに駆逐されることはなさそうと思った話

少し前にはてな匿名ダイアリでこんなエントリが物議を醸していました。

skebクライアントがAI絵に手を出した結果
https://anond.hatelabo.jp/20230408194816

要約すると、Skebのヘビーユーザだった彼がイラストAIを始めた結果、Skebに価値を感じられなくなって止めてしまった……という話です。
これを読んで私は逆に

SkebというサービスがAIによって駆逐されることはなさそう

と思いました。
理由はシンプルで、この書き手がイラストAIで幸せになったようには到底思えないからです。本文を読んで頂ければ分かると思いますが、逆にどこか空虚さを感じさせる文章、文体となっています。

本当にAI利用によって余計なお金を払わなくて済んでラッキーと思っているのなら、もっと嬉しそうに書くのではないでしょうか。

Skebというのは少なからずお金を払うことそれ自体に意味や価値を付与することで成り立つサービスです。これは光熱費や税金、日用品や食料品を購入するのとは決定的に異なります。
そのことを端的に示しているのがブースト機能です。
ブーストとは納品後に追加でクリエイターに送金できる仕組みです。物理的な見返りは何もありませんが、Skebブースト率は非常に高いです。
(ブーストされたイラストは金枠が付くので一目瞭然です)

これはクライアントが聖人だからではありません。お金を払うという行為そのものが幸福に繋がるものだと知っているからです。Skeb運営もそのことを十分に理解したうえでシステムを作っているはずです。

人は社会性の生き物であって、ごく一部の例外を除いて、人と人との繋がりの中からしか幸福を見出せません。AIが本当に代替できないのはこの点においてです。ここで重要になるのは与えること受け取ることのバランスです。バランスが不均衡な繋がりは長続きしません。

だからこそ私自身は、現状の様々な分野に対するAIの台頭を極めて好意的に捉えています。AIが人間の幸福の本質にとって脅威ではないと考えるからです。


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