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教育についての考え方

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トレスの教育に対する方針や考え方に関するnoteをまとめています。
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#宿題

音読よりも国語力を伸ばす方法。(6min)

小学生の音読という宿題の危険性については以前にnoteしたが、今日は「じゃあ音読の代わりに何をしたらいいの?」というお話。 音読の問題点音読という宿題がなぜ危険かというと、子どもたちが、文章を読む本質を「内容の理解(イメージ化)」ではなく「発声」だと思ってしまうからだった。 もしこれが身についてしまうと、どんな文章もじっくりと味わったり、愉しんだり、内容を吟味したりできなくなってしまう。 そして中高生になったときに、文章を読んでも「自分が理解できているのか、理解できていない

「授業が分かりにくい」と言われた話。(6min)

ちょっと長くなってしまいますが、子どもたちの思考力や自分の授業のやり方を考える大切な機会になったので、noteしておきます。よければ最後までお付き合い下さい。 人気講師は教えるのが上手い?自慢じゃないが、僕はアルバイト講師として働き始めた当時から、授業の分かりやすさには定評があった(いや自慢だろ)。 子どもたちの顔を見ていれば、そして問題を数問解かせると、どこが分かっていないのか、そしてどう説明すれば分かってもらえるのか、はっきりと道が視えた。 だから問題が解けずに困ってい

音読という宿題の危険性について。(3min)

小学校の先生の中で、宿題として「国語の教科書の音読」を出される先生は多い。 何を隠そう、僕自身も2〜3年前までは「音読は子どもの国語(日本語)の力を高めるために必要不可欠だ」と(何の検証もせずに)信じきっていた。 だけどある子どもとの出会いがきっかけとなり、音読について考え、そして「危険だ」と判断するようになった。今日はそんなお話。 ケンジ君の話教室で算数をいっしょに勉強している小2のKくん(ここからは仮名の「ケンジ君」とする)は、学校のテストはほぼぜんぶ100点のいわゆる

お家で親が勉強を教えてはいけない3つの理由。(3min)

思えば子ども時代、うちは比較的教育熱心な家庭だった。 学校のテストや宿題でわからないところがあればいつも母が教えてくれていたし、長期休みに出される作文の宿題はいつも叱られながらやっていたし、中学校での定期テスト勉強の進捗も基本的に管理されていたような気がする。 だけど教育に携わり初めて、僕は「お家で保護者が子どもに勉強を教えるのは良くないのでは?」と感じるようになった。 その理由は大きく3つある。 理由1:子どもが先生に質問できなくなる お会いした際に「うちの子なか

算数ドリルって必要なのかな?(1min)

教室に早めに来て、一生懸命に宿題をやっている五年生の男の子。算数ドリルの「平均」をやっていました。 『この子は平均の意味を理解できているのかな?』 そう思ってドリルを覗き込むと、そこには衝撃のヒントが。 「平均は、合計÷個数で求められるよ。」 あれれ、そこを考えるのが平均だよね。 そこを言ったら単なるたし算とわり算の計算問題になっちゃうよね。 子どもたちは頭を使わなくて済んじゃうよね。 思わず写真を撮らせてもらいました。 この子は何のために、わざわざ貴重な遊ぶ