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アル日、2人が出会った時の話



「おーい!?○○ぅ〜!」


「ちょーっと来てくれぇぇぇーー!」



4限目の講義が終わると同時に
講義室の前の入口から、でかい声で呼ばれる。




○○ : はぁ...




仕方なく、その声の主の方へ向かうと
2人に挟まれガッと肩を組まれて言われた。




「今日の夜、俺らで合コンやるんだけどさ?」


「頼む!!1人急な予定できて来れなくなっちまったから、お前来てくんね!?」




○○ : ...断る。




合コン...言葉だけは聞いた事がある。

男女が出会いを求めてする飲み会的なやつ(?)

...でもって、最近彼女ができた俺にとって
最もいらん行事。



「えぇ〜?頼むよ〜!?」


「お願い!一生のお願いっ!」




○○ : はぁ?いや、お前らだって知ってんだろ?俺、最近彼女出来たんだっつの。

〇〇 : 彼女出来たばっかのやつが合コンに参加〜なんて、普通に考えてやばいだろ。




「え〜?いやぁ〜〜?そ〜かなぁ〜?」


「俺らはまぁ、全然?そう思わないけどなぁ〜」


「なぁ〜?」


「あっ!じゃあ普通に飲みに行く感覚で行こうぜ?飲み代半分...いや全部だすから!頼むっ!」


「そ、そうだ!ってか、そもそも別に合コンで発展させるかどうかなんて自分次第だしな!」


「そうそう!無愛想にしてりゃあさ?
そもそもその先に...なんてねーだろうし!?」


「もし何かあっても"俺、彼女いるんで"って
言って回避すりゃいいんだからさぁーあ?」


「あ、でも合コン中にそれ言うのはなしな?
俺らまで彼女いるとか思われたらやばいし。」




○○ : はぁ...




と、まるで呆れたようにため息をついているが
俺は内心、結構考えが傾いていた。


だって、行きゃ今日夜の飯代が浮くわけだし?

確かに2人の言う通り、俺が発展しないように
気をつければいいだけだから。

だから、デメリットらしいデメリットは
さほどないのである。

とはいえ
彼女にバレないようにしなきゃとは思うけど...




〇〇 : ...ほんとに奢ってくれんだろうな?




「!!!!」


「あ、あぁ!もちろん!マジで!マジで奢る!」


「だから頼むよ!来てくれ〇〇!」




〇〇 : ...じゃあ、行くわ。

〇〇 : ほんとに数合わせってことでだからな?




「おう!おうおうおう!それでいい!」


「いや、むしろそれがいい!な!?」


「あぁ!なんなら、ちょっと俺らのサポートとかしてもらえたら嬉しいんだけどな〜?」



○○ : あぁ...はいはい。しますしますよ。

〇〇 : ...ってか、なんで俺にそこまでしてそんな合コンしたいわけ?




「お!へっへっへ...よくぞ聞いてくれた!」


「それはだな...
今日の合コン相手の子達がなんと......!」


「あの、可愛い子が多いっていう乃木女大なんだ!」




....



....



....




『はいっ!じゃあうちらからでいい?』


『乃木女大2年 経営学部のXXXXですっ!』


『同じ 2年経営学部のOOOOです!』


『ほら次、アルノだよ?』


『あ、えーと...乃木女大 2年 文学部の...』




中西 : 中西アルノです。




某居酒屋の掘りごたつ席。

テンプレのように名前を名乗る女の子達。

それを聞いて拍手してる右隣の男2人。

目の前には
サラダとか揚げ物とかのThe居酒屋メニュー。

それと、なみなみ注がれた酒。


ほー これが合コンなんだ...としみじみ思った。




「へ〜っ!アルノちゃんっていうんだ?
てか名前めっちゃ珍しくない!?」




中西 : あぁ、まあ...ははっ、よく言われる。




『じゃあ!次は男子どうぞ!』




「あ、なら俺から!
坂道大2年 経営学部のDDDDです!
大学じゃサッカーサークルに入ってます!」




『へーっ!
サッカーサークル?なんかかっこいい〜!』




「えっ...!ははっ、へへっ!そう?」




「次は俺、KKKKです。
同じく坂道大2年 経営学部でサークルは写真サークルに入ってます。」




『写真サークル?』




「そ。カメラ持って写真撮りにいって、撮った写真をたまーにコンクールに出すサークル。」




『へ〜!コンクールとかなんかすごそう!
じゃあ、写真撮るの上手なんだ?』




「う、うん!まぁな?」




「そいじゃ、次、最後〇〇な。」




〇〇 : あ?あー...2人と同じ 坂道大2年経営学部の遠藤〇〇です。


〇〇 : サークルは...じゃなくて、俺は映画鑑賞同好会っていう同好会に入ってます。




『へ〜、映画鑑賞同好会?って!
あははっ!坂大 そんな同好会あるんだ?』




〇〇 : ん。ちょい昔に映画好きの先輩が作ったらしいんだけどさ?結局のとこ人集まんなくて同好会止まりなんだよね〜




『へー!』




「...いょしっ!はいはいはい!」


「まぁ!自己紹介は一通り済ませたことだし!」


「ここら辺で1度いっときますか!」


「ほい、かんぱーい!!」




『「『「『!!!かんぱーい!!!』」』」』






......



......




「どぅおい!〇〇ぅ!
急に立ち上がってどっこ行くんだよォ〜...?」




〇〇 : トイレだわ。てか、お前...酔い過ぎ。




「んへへぇ、そーかぁ?」

「そうかなぁ?どぉ?OOちゃん!」




『えへへっ!全然酔ってるように見えな〜い!』




〇〇 : ......




どう見てもめちゃくちゃ酔ってるだろ。
バカなのか?...こいつら2人とも。


いや、よく見りゃこいつらだけじゃない。
他3人も もれなくめちゃくちゃ酔ってやがる。


特に...ありゃ?あの子 名前なんてったっけ?

まぁいいや、"なんとかなんとか"ちゃん。

そのなんとかなんとかちゃんは顔が超真っ赤で
なんならもうほとんど目が開いてないし....


...やばい。
直感的にだが、この流れは非常にまずい。


なんとかなんとかちゃんは
まぁ、寝そうだからいいとして(よくはない)。

他4人は、いつの間にか男女のペアになってて
いい感じに酔って、いい感じの雰囲気。


てことは、いつお開きになってもおかしくない

...が、これほど酔っ払ってるKKとDDは
俺の分を支払う約束を覚えているのだろうか。


なんて不安になりながら
トイレでゆっくり用を足して、戻ってきたら




〇〇 : ......おいおいおいおい



冗談だろ?

なんとかなんとかちゃん1人だけ席で寝てて

それ以外の4人
全員席からいなくなってるじゃねぇか。


しかも、そいつらの荷物も全部ない。
あるのはテーブルに雑に置かれた2万円だけ。

知らない奴に盗ってかれたらどーすんだよ。


...だが、その時点で事情はだいたい察した。


ちなみに会計は6000円×6人で3万6千円。
だから、置いてある2万円じゃ全く足りない。

ていうか
俺の支払いどうこう以前に大問題だろ、これ。

あいつら、さすがに脳がち〇こ過ぎ...




〇〇 : はぁ...




あーあーあー...
払いたくなかったのに、結局 払わなきゃかよ。

しかもこれ...
なんとかなんとかちゃんのことどうすんの?





このままなんとかなんとかちゃんをおいてけば
俺は金を払わなくて済む...よな?多分

ま、どーせ今夜だけの出会いなんだろうから?
なんとかなんとかちゃんがこの後どうなろうと
俺には知ったことじゃないし...


...けど、さすがに酔って寝て起きて
急に1万6千円払うことになるのは気の毒か。

いや、そもそも
この子、手持ちそんなに金持ってるのか?


...はぁ、あーあ、今日の俺の所持金は...っと...




〇〇 : ...すいませーん。お会計でー。




仕方ない。ここは払ってといてやるか。
1万6千円の出費は痛い...いや痛すぎるけど。

ま、これで家帰って
後々、この会計が結局どうなったのかを
心配するぐらいならマシ...だなっ。



店員 : はい、こちら釣り4280円になります。

店員 : どうもあざしたー!




〇〇 : はいはーい




そうして、
俺はお釣りを受け取って、すぐに店を出た。





店員 : ちょっ!お客さん忘れ物してますよー!



店を出てすぐ 店員に呼び止められてしまった。




〇〇 : 忘れ物...?あぁ〜...はは、すいません。




忘れ物なんてしたかな?
なんて、思いつつもヘラヘラ笑いながら戻る。

しかし、居酒屋へと戻った瞬間
この俺の笑いは止まった。



店員 : 彼女!ちゃんと連れ帰ってくださいよ!




〇〇 : は...?


〇〇 : はぁ!?




彼女って...
そこで寝てる、なんとかなんとかちゃん!?



〇〇 : いや!無理ですよ!だいたい俺、今日この人と初めて会って この人の家知らないんで!



店員 : そう言われましても 店としてはこうしてずっと席で寝られていられると困るんですよ。

店員 : 責任もって連れ帰ってください。

店員 : じゃないとうちも出るとこ出ますよ。



〇〇 : っ......はぁ...はいはい、わかりました。

〇〇 : 要は彼女を帰らせればいいんですよね?

〇〇 : チッ...



〇〇 : おい?おーい?起きろー?っと......

〇〇 : なんとかなんとかちゃーん?



そう、頭を軽く叩きながら声をかける。

が、反応はない。


...いや



「んぁ...?んだよもー...うるっさいなぁ...」



どうやら、ちゃんと起こせたみたいだ。



〇〇 : あー...えーと...ほら、なんとかなんとかちゃん?さっさと起きて自分の家 帰るよ。



「...はぁ?んだよ、おまえ
てか...."なんとかなんとかちゃ〜ん"って...」

「...はっ、わたしにはちゃんと
"アルノ"っていう なまえがあるっつーの〜」



〇〇 : まさか......



こいつ、まだまだ全然酔っ払ってやがるな?



〇〇 : はぁ...はいはい。わかったから。

〇〇 : じゃあ アルノちゃん、さっさと帰るよ。



中西 : んー...?んんー...はぁ〜ぁ...はいはい

中西 : わーりました〜 わーりました〜...


中西 : ん!じゃあ...はやくおんぶしなさいよ



〇〇 : はぁ?おんぶ?



中西 : はぁ〜?とうぜんだろ〜?

中西 : どぉせ さいしょっから あたしたちのからだめあてでもちかえるつもりだったくせに...


中西 : ほら!そんなにもちかえりたいなら もちかえらせてあげるから はい!おんぶ!



〇〇 : チッ...んだよそれ



マジ酒癖悪すぎるだろ、こいつ。



〇〇 : あのー...店員さん?俺、ほんとにこいつ連れて帰らなきゃだめですかね?



店員 : い、いやぁ......それは...はい。



〇〇 : はぁ...

〇〇 : んじゃほら、肩に手ぇかけて乗れよ。



仕方ない。とりあえずおんぶするしかないか。



中西 : んっ、ん〜っ...んんしょっ...!



〇〇 : うわ、酒くさっ...はぁ...

〇〇 : ...じゃあ、すみませんでした。



店員 : はい。

店員 : その...なんていうか 頑張ってください。



〇〇 : あー...ははっ



んなこと言うなら最初っから俺に



中西 : ん!しゃべってないですすめっ!



〇〇 : チッ...めんどくせぇな。



そうして、
多少イラつきながらも、再び居酒屋を出た。



〇〇 : はぁ...なぁ、おい、お前の家ってどこ?



中西 : んぁ...?はぁ?

中西 : はっ、それくらいしっとけっつーの〜



〇〇 : 知ってる方がやべぇだろバーカ

〇〇 : んで?どこ?



中西 : ん〜っ...ん...おしえんのめんどくさっ...

中西 : も〜...あんたんちでいいよ...



〇〇 : はぁ〜?勘弁してくれ...

〇〇 : なぁ、教えろって お前の家。



中西 : ......んんぅ...スゥ......スゥ...



〇〇 : おい?おい!嘘だろ......



さっきまでうるさかった口が寝息へと変わる。
どうやら、また寝てしまったらしい。


...って、ふざけんなよ!おい!

どうなってんだこいつは!
てか、どうすりゃいいんだこいつは!


急に下ろして怪我でもされたらめんどくさいし

このままどこかに下ろしたとて
それを放っておくことも俺にはできないし...



〇〇 : はぁ...



連れて帰る...しかないのか。
...くっそ嫌だけど。

そういや、俺の家
まだ彼女すら泊めたことないってのに...。



〇〇 : チッ...



...


...


...



〇〇 : うぃ...ただいまー...っと...



結局、バカをおんぶしたまま
2駅分ほど歩いて、家へ帰ってきてしまった。


てか、こいついつまで俺の背中で寝てんだ



〇〇 : よっ...!



リビングのソファへ
まるで落とすかように背中のバカを下ろす。



中西 : ...った...!...なに?も〜...さぁぁ...



すると、ようやくバカは再び目を覚ました。



中西 : ん...あれ...?ここ...どこ...?



〇〇 : 俺ん家だわ。お れ の い え 。わかる?



中西 : おれのいえ...?

中西 : あ〜...!はいはい...ここがあんたんち...


中西 : へ〜...けっこうひろいんじゃん



〇〇 : そうか?はぁ...まぁいいや

〇〇 : とりあえず、いま水もってきてやるからそれ飲んだら今日はもうそこで寝とけ。

〇〇 : お前、その感じまだ酔ってんだろ?



中西 : はぁ〜?べつによってねぇし...

中西 : んっ...ぐっっ...はぁ.....てか どぉする?



〇〇 : あ?どうするって?



中西 : ...?

中西 : なにって やるんじゃないの?



〇〇 : はぁ?なにを?



中西 : ......ぷっ...!ははっ...ははははっ...!

中西 : んだよ おまえ どうていかよ〜



〇〇 : ......こいつ



普通に道端に捨ててくりゃよかったな。



中西 : はぁ...はははっ...っー.........

中西 : ...ふふっ ひさしぶりにこんなわらったわ


中西 : ほら きなよ

中西 : あたしがあんたのはじめてになったげる



〇〇 : ...無理。マジそういう気分じゃねぇし。

〇〇 : 水飲んではよ寝とけ。酔っぱらい女。



中西 : んぇぇ...ひどっ...

中西 : せっかく わたしからさそったげたのに...


中西 : ふっ...このっ...どーていが



〇〇 : ...うっさいな。このバカ。



そもそも俺は童貞じゃないっつーの。



〇〇 : はぁ...今日はもうシャワーでいっか...



今から風呂沸かすのもめんどくせーし。



中西 : っふへへっ...やっぱやるきあんじゃん



〇〇 : ......



そういう意味でシャワー行くわけじゃねーよ。

なんて心の中でツッコミながら

ごちゃごちゃ言ってるバカを無視して
風呂場へと向かう。


それから、言った通り
シャワーだけ浴びてリビングに戻ると...



中西 : スゥ......スゥ...スゥ...



喜ばしいことにあいつは眠っていた。

...いや、別に喜ばしくはないのか。
そもそも 泊めてること自体しんどいんだし。


しかしまぁ、眠ってしまえばこっちのもん。
あいつとのダルい時間をスキップというわけ。

でもって、さすがに朝になったら
あいつの酔いも覚めてることだろうし...



〇〇 : んんんんっ...!っはぁ......



思ったよりも疲れてて眠いのかアクビが出る。

ほんとなら髪を乾かしたかったが
ドライヤーの音で、もし起こしたらめんどい。

だから、俺は髪を乾かすこともなく
そして眠気に逆らわず

ベッドの上に寝転ぶと
そのままゆっくり、瞼を閉じた。



...


...


...




〇〇 : んん...んんぅ.....っ...はぁ〜あぁ......



朝、目が覚めて
枕元に置いていたスマホで時間を確認する。



8:30



〇〇 : ...は?

〇〇 : はぁ!?!?



と同時にベッドから跳ね上がって起きた。



〇〇 : やっべっ...!



うちの大学の1限目は8時50分からである。
で、いま起きた時間が8時30分...と


......完っ全に遅刻だ!!
しかも、よりによって必修のやつなのに......!


...いや、まだ希望はある。

確か...あの教授の出席確認は
講義開始から30分後くらいにやってたはず...




〇〇 : だぁぁ!くそっ!




こういう時に限って髪が寝癖でボッサボサ
そういや昨日、髪乾かさずに寝ちまったから...



〇〇 : はっ!



ていうか、あのバカは...!?



中西 : スゥ......んん...スゥ...スゥ......



チッ!



〇〇 : おい!お前いつまでそんな寝てんだよ!


〇〇 : いい加減起きやがれ!このバカ!



近くにあったティッシュの箱を
まだ寝ていやがったバカの頭へ放り投げる。



タコン!



中西 : ‪ビクッ...ん...んぅ....?うぅ...


中西 : っぅ......もう...なに...?

中西 : ...っ...あたまいたいし......ん...んんんっ...


中西 : んはぁ...ん?どこ...ここ?てか...へ?



中西 : あ、あんた誰!?



〇〇 : はぁ!?お前まだ酔ってんのか!?

〇〇 : 昨日の飲み会で一緒だっただろうが!



中西 : の、飲み会...?あ...あ〜...!はいはい......

中西 : てことは...ここあんたの家か...って


中西 : ...え、で、なんであたしここにいんの?

中西 : あんたさ、もしかして...昨日の夜 私のこと...



〇〇 : はぁ!?お前になんか何もしてねーよ!

〇〇 : お前が酔い過ぎて寝やがったから俺が俺の家まで連れ帰ってきてやったんだわ!

〇〇 : お前の友達2人が俺の友達2人とできてどっかいっちまったから本当に仕方なくな!



中西 : え、あ...そうだったんだ...ごめん



〇〇 : はぁ...!

〇〇 : じゃあ、起きたんならはよ家帰れよな。

〇〇 : 俺、今すぐ大学行かなきゃだから。



中西 : っ...う、うん...



家を早く出てくよう
自分の準備をしながら、言葉で急かす。

しかし、それとは裏腹にバカは...



中西: うっ...ゲホッ...ケホッ..コホッ

中西 : やば...具合わる過ぎなんだけど...



アルコールが残ってるのか二日酔いってやつか

具合が悪そうに、フラフラになりながら
ゆっくり玄関までいこうとしていた、その時



中西 : うっ...おえぇぇえ......



〇〇 : ......は?

〇〇 : まじ...かよ......



廊下に見事、✨️✨を吐きやがりました。



中西 : んぁぁ...ごめん...!ほんとにごめん...!

中西 : まじでさっき起きてから気持ち悪すぎて...


中西 : うぅ....うぅ...っ..おぇええぇ...



さらに謝りながら第2陣もなさったそうで。



中西 : っ...うぅ...


中西 : わ、わたし ちゃんと片付けるから...

中西 : 急いでるんでしょ...?行っていいよ...



〇〇 : いや、そう言われてもさ...!



中西 : うぅ...うっ!うぐっ...!っ...はやく...



〇〇 : っ...あー!もう!行ってくるから!

〇〇 : このゲ〇、ぜっっったいに全部綺麗に片付けてから自分の家に帰れよ!?


〇〇 : あー鍵...最悪閉めとかなくていいから!



中西 : っ...っ...



ゲロを吐いたバカは俺のその言葉に頷く。

それを確認してから
床のを避けつつ、俺は大学へと走り出した。



...ははっ、今思えば懐かしい。


これが俺、遠藤〇〇と中西の初めての出会い。


そして、これまでの俺の人生史上
最も最低で最も最悪な1日だった、ある朝の話。


END


注・この話はフィクションです。
実在の人物や団体などとは関係ありません。

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