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圧力鍋を使うと栗の皮むきが(少しだけ)楽に

栗のシーズン。はじめに書いておきますが、楽にしたとはいえ栗の皮むきは結構たいへん。僕自身も栗の皮を剥くのは大変なので、まるごと茹でてから半分に切り、スプーンで食べることが多いです。

包丁で剥いたほうが早い&楽ですし、栗剥き器のような便利な道具もあるのでそれを使って剥いたほうが多分賢いのでしょう。しかし、手剥きすると栗の表面の自然なボコボコが残り、なんともいい風合いになります。

一人でやらずに誰かと一緒に作業すると「大変だねー」という楽しい時間になるので、シーズンに一度くらいは手むきするのもいいのでは。

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栗を買ってきます。今の時期は早生の丹沢や利平という品種のものが出回っているはず。これは利平で、甘みが特に強い品種でオススメです。これらの品種の弱点は皮が剥きづらいこと。皮が向きやすいのは岐阜1号(いわゆる中国栗)あるいはぽろたんやぽろすけという画期的に剥きやすい新品種もあるので、見つけたら買ってみるのがいいでしょう。ちなみに晩生品種ほど大粒の傾向があります。

栗を買ってきたら結露しないように新聞紙やキッチンペーパーに包んだらジッパー付きの袋に移し替えて、冷蔵庫のチルド室に保存します。栗はジャガイモと同じで長く寝かせるほど甘くなるので、買ってきた栗が「いまいちやな」と思ったら、冷蔵庫で熟成させてください。目安は1週間〜2週間。

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栗は水洗いしてから使います。熟成をかけた場合は皮が固くなって作業がしずらいので、その場合は湯に1時間ほどつけておくと楽です。

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包丁かキッチンばさみで頭のほうに十字の切れ目を入れておきます。

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水500ccを加えて圧力鍋で加熱します。強火にかけて圧力がかかったら弱火に落として5分加熱です。

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水で急冷します。

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熱いうちに引き上げると、切れ目から皮が開きます。圧力をかけながら加熱することで内側の水分が急激に加熱されます。それを引き上げて今度は急速に冷ますと、水蒸気が最初につくった切れ目から逃げ、皮と身のあいだに隙間ができるのです。

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冷めるとまた皮と身がくっついてしまうので、熱いうちに剥いていきます。楽になったとはいえ、やっぱり大変な作業……。

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しかし、きれいに剥けた栗を見ると報われるでしょう。フランスの栗はもっと剥きやすいんだけどな……と思うのですが、日本の栗は甘くて美味しいです。栗と相性がいいのはカブやキャベツ。小玉葱とくるみ、栗を鶏のブイヨンで煮含めた料理も付け合せとして絶品です。この場合は少量のフェンネルを加えると風味が引き立ちます。カシスとの組み合わせもフランスでは定番です。しかし、日本人的にはやっぱりまずはなにより栗ご飯ですよね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!