魚料理にインパクトを添える〈ソースカラマリ〉
フランス料理の世界ではボルドレーズやオランデーズといった王道ソースというのがあってなかなか新しいソースが生まれないものですが、今回紹介するソースカラマリはなかなか面白いので、試してみる価値があるか、と思います。オリジナルはピエール・ガニエール。
ソースカラマリ
タマネギ 45g
にんじん 40g
オリーブオイル 大さじ1
いか 150g~200g
緑胡椒 2g
白ワイン 50cc
野菜ブイヨン 300cc
トマトペースト 5g
タイム、ローリエ 適宜
カラマリとはイカのことです。ブイヨンとか書いていますが、水を使っています。もしも、野菜ブイヨンがあれば使ってください。緑胡椒もなかったので省略しています。
イカの処理については別の機会にちゃんと書きます。とりあえず足を引き抜いて、イカ墨を除去することだけは忘れないでください。あ、これ、ヤリイカです。目玉の下辺りに包丁を入れて、ゲソを使います。ゲソのなかに硬いくちばしがあるので、それも除去。目玉も苦味が出るので使いません。
胴体部分はなかを洗い、軟骨を引き抜いておきます。ようは可食部位のみにしておく、ということです。
オリジナルはピーナッツオイルとかだったと思いますが、オリーブオイルで野菜を炒めていきます。火加減は中火弱。フランス料理の世界でシュエ(汗をかかせる)ように炒める工程です。
野菜の香りが甘くなったら、イカのぶつぎり、トマトペーストを加えてさらに軽く炒めます。
トマトペーストが全体に馴染み、イカが白くなったらブイヨン(水)を加えます。
沸騰したら弱火に落としてコトコト、1時間。
すっかり煮えました。
ミキサーにかけてイカをすりつぶします。
ソースにする場合はバター10gで仕上げます。オリジナルでは少量の生クリームを加えていますが、牛乳でもいいでしょう。ほとんど塩を加える必要がないほど味がまとまっています。イカがなめらかなヴルーテ状になるのが面白いところ。
魚料理に添えますが、考えてみればこれはスープでもっと伸ばせば「イカのビスク」のなります。古典的な料理のエッセンスが詰まっている気がします。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!