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砂糖の力でしっとり!新ジャガイモとアボカドのサラダ

連載50回目は、旬の新ジャガイモとアボカドのサラダ。新ジャガイモを茹でて材料を混ぜ合わせるだけ。簡単につくれてハムを添えたりアレンジも自由自在です。ジャガイモを砂糖と一緒に茹でることで、しっとりした仕上がりになります。

新ジャガイモを使ったシンプルなサラダです。ジャガイモを料理する場合、皮むきが手間なのですが、皮ごと食べられる新ジャガイモならよく洗うだけでOK。

ジャガイモの細胞壁はペクチンという成分で繋がっているのですが、新ジャガイモに含まれている成分はその前身であるプロトペクチンが多いのが特徴。このプロトペクチンは水には溶けないので、加熱をしてもホクホクにはなりません。つまり、新ジャガイモは潰すタイプのポテトサラダには不向き、ということです。

今回は新ジャガイモを適当な大きさに切ってから茹でます。ペクチンが水に溶けないということは煮崩れにくいということなので、茹ですぎても大丈夫。おおらかな気分でつくってみてください。新ジャガイモを使うとサラッとした口当たりになり、これはこれで今の時期にはおいしく感じられるはずです。

今回のポイントはジャガイモを〈塩と砂糖〉で茹でること。砂糖の力で冷めてもしっとりとした状態をつくります。組み合わせたのはねっとりとした食感のアボカドと辛味のあるスプラウト。三位一体のおいしさです。

新ジャガイモとアボカドのサラダ

材料(2人前)
新じゃがいも…3個〜4個(350g程度)
水…1L
塩…10g
砂糖…10g

アボカド…1個
ブロッコリースプラウト…1パック(他の種類のスプラウトやかいわれ大根1パックでも可)
米酢…大さじ1
醤油…大さじ1
オリーブオイル…大さじ2
黒胡椒…適量

作り方

1.新ジャガイモはよく洗い、皮ごと半分に切ってから、7mm〜8mm厚に切る。鍋に水1Lと塩10g(1%)、砂糖10g(1%)を溶かし、ジャガイモを入れて強火にかける。沸騰したら弱火に落として7〜8分間煮る。串がすっと刺さるくらいになればOK。(Tips1 塩と砂糖で茹でる理由)

2.新ジャガイモをザルにあけて水気を切る。ボウルに入れて熱いうちに米酢大さじ1、醤油大さじ1、オリーブオイル大さじ2で味付けする。(Tips2 ジャガイモは熱いうちに味付けする)

3.アボカドは半分に切ってから、種をとりのぞき、皮を剥く。じゃがいもと同じくらいの厚さにスライスし、スプラウトは根本を切り落とす。2のボウルに入れてざっくりと和え、器に盛り付け、仕上げに黒胡椒を振る。

★レシピの解説

【Tips 1】塩と砂糖で茹でる理由

塩を加えて茹でることでいい塩味がつくのはパスタを茹でるときと同じです。さらに砂糖を入れて茹でることで冷めてもしっとりします。砂糖には保水作用があるからです。特に糖度の低い新ジャガイモを茹でるときには有効な手法。
普通のじゃがいもを茹でるときも塩を入れて茹でたほうがホクホクします。塩を入れることでペクチンが水に溶けやすくなるからです。

【Tips2】ジャガイモは熱いうちに味付けする

茹でることでジャガイモのでんぷん質に火が入っていきます(α化)。この時、ジャガイモは水分を吸い込み、膨らみます。ジャガイモが熱いうちに味をつけると、膨らんでできた隙間に調味液が入るので、味がよく馴染むのです。

逆に冷めると(β化)ジャガイモの身が締まるので、味が入ってきません。また、冷めるとジャガイモのでんぷん質が老化し、食味が落ちるので、このサラダはまだかすかに温かさが残っている状態で食べるのがおいしいです。

アレンジは自由自在!

基本のサラダにハムを入れるとボリュームが出ます。この時、ハムは手でちぎると自然な感じが出ます。

贅沢にするならスモークサーモンを混ぜるのもオススメです。他にもサラダチキンという手もありますし、魚料理の付け合せにもなります。基本のサラダができればアレンジは自由自在です。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!