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ウニのクリームパスタ、ウニ節約バージョン

ウニを食べるのは日本だけ、と思っている人もいますが、イタリアでもフランスでも食べます。イタリアのサルデーニャではウニまつりが開かれるほどの人気ですが、定番はパスタのソースにすること。

オリーブオイルでニンニクを炒めたところに、ウニを投入。さらにパスタとウニ、イタリアンパセリのみじんぎりで和える王道的な作り方です。一方の日本ではウニはクリームソースに仕立てるのが一般的。今日は日本人好みのクリームパスタにします。

ウニのクリームパスタ(2人前)
フェデリーニ   180g
にんにく     1/2片(みじんぎり)
オリーブオイル  大さじ1
白ワイン     50cc
生クリーム    150cc (乳脂肪のもの タカナシ純生クリーム35%使用)
トマトソース   大さじ2(市販品 カゴメ基本のトマトソース使用)
塩ウニ      25g
イタリアンパセリ 適量
パスタの茹で湯  塩分濃度 1.1%相当

イタリアンパセリと書きましたが、今回はなかったので上にバジルをのせています。本当はイタパセがいいです。

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とはいえウニは高いのでパスタにするのはやや躊躇します。そこで投入する秘密兵器がこの粒うにの瓶詰めです。粒うにといっても、昔の練ウニですね。比較的、安価でウニの味が引き出せます。そのまま食べるものではなく、さらに卵黄を加えてソースなどに仕立てることが多いです。生うにと比べてどうこういうものではなく、塩辛の一種と捉えたほうがいいでしょう。作家の吉田健一は著書『私の食物史』のなかで、

瓶詰めと生のものを比べてどつちが旨いかといふのは面倒な問題であるが、一般の場合と違つて雲丹は瓶詰めのほうがその味が匂ひが言はばもつと強くなつてゐるのは豚とハムの関係に似たものがそこにあるあるのかも知れない

と書いています。どっちがおいしいかというのはなくて、適した使い方があるだけだと思います。写真の商品はスーパーで購入し、1000円くらいの価格でしたか、なかなか良かったです。

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フライパンにオリーブオイル、にんにくのみじんぎりを入れて加熱します。

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ニンニクの香りが立ってきたところで、トマトソースを大さじ2入れます。少量しか使わないので市販のトマトソースを使いましたが、もちろん自家製ならよりいいでしょう。クリームソースに少量のトマトソースを混ぜることでウニっぽい味を強調するのはラ・ベットラ・ダ・オチアイの落合シェフの手法。はじめて講習会で見た時は驚きましたが、今では様々なレストランで定番化しています。

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白ワインを加えました。クリームパスタの場合は白ワインを入れることが多いです。というのも生クリームはこってりしていますよね。そこに白ワインの酸味を加えるとバランスがとれるのです。というわけで白ワインがない場合は日本酒+レモン汁などで代用します。

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アルコール分が飛んだところで生クリームを投入。

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塩ウニを投入し、ゴムベラで溶かし込みます。とろみがつくまで軽く煮詰めましょう。

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仕上げにバジルの葉をちぎって加えました。

さて、パスタを茹でます。フェデリーニの茹で時間は5分45秒ほど(袋の表示時間6分の場合)茹で湯の塩分濃度は1.1%です。クリーム系のパスタはトマトソース系のパスタよりもやや柔らかめに茹でます。

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パスタを入れて、和えます。クリーム系の場合はしっかりとした塩味がパスタについてないと食べ飽きてしまうので、茹で湯を加えて塩味を調整します。さきほどとろみがつくまで煮詰めたソースを茹で湯で伸ばすイメージです。

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出来上がり。ウニをほとんど使っていないのに贅沢な味わいがします。

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とはいえやっぱり生うにはトッピングしたいところ。

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一気にリッチになりました。これくらいの量であればバチは当たらないはず。おいしいものはちょっと食べるくらいがちょうどいいですよね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!