謎野菜シリーズ 葉ごぼうのキンピラ
謎野菜シリーズです。今回は関西の人にとっては謎でもなんでなく、関東の人には馴染みが薄い野菜、葉ごぼうを取り上げます。
葉ごぼうは固定種の種が売られているので、種取りをしている方はほとんどいないと思います。というのもごぼうの種はワタばかりのような種なので、種取りが大変なことで知られているからです。とはいえ、消費者が食べ続けないと種が残っていかないわけで、関西や四国に根強いファンがいる野菜なのでこうして食べることができるわけですね。
葉ごぼう、見た目はまるでフキのようです。梅雨に入ると葉が傷んでくれるのでこんな形で切り落とされて売られています。旬は1月~4月で、春を呼ぶ野菜と呼ばれています。さすがにこの時期までくると筋っぽい食感になってきますが、食べられないことはありません。
根本をみるとごぼうです。ふつうのごぼうのように大きくなりませんが、ここが絶品。ごぼうの味はありますが、やわらかく、甘い部分です。
食べる部分は主にこの茎。
葉は下茹でして水にさらせば食べられないことはないですし、実際に食べられてはいますが、それほどおいしい野菜ではありません。
下処理としては葉をちぎってからまずよく洗い、根本の部分を切り落とします。
こうすると根本の黒くなっている部分を洗い落とせます。
茎は食べやすいサイズにカット。下茹でしてから水にさらす→油揚げと煮物というパターンが一番ポピュラーな食べ方。しかし、ほろ苦さがおいしい野菜ではあるので今回はそのまま炒めて→煮つける、つまりキンピラという方法をとります。
というわけでごぼうの部分は4等分、または2等分にしていきます。
鍋に太白ごま油と根を入れ、中火にかけます。
音がしてきたら茎を投入。
ざっくり全体に油をからめたら水100mlを加えます。
砂糖が大さじ1
色を生かすために薄口醤油が入ります。薄口醤油がなければ濃い口でもOK。
沸いてくるので弱火に落とし、落し蓋をして6〜7分加熱します。
途中で赤唐辛子を加えます。
7分でこんな状態。好みですが結構硬いので、本当は10分以上煮たほうが食べやすいです。
最後は中火に戻し、煮汁を煮詰め、味加減を調整します。強く煮詰めれば味が濃くなりますし、水が多ければ薄味になる、という具合。
出来上がりです。渋い、じつに渋い料理です。油で煮干しを炒めてから葉ごぼうを炒めるパターンもありますし、油揚げ、豚肉なんかを入れてもおいしくできます。油っ気やうま味があると苦味が抑えられるからです。とはいえ、葉ごぼうはほろ苦さが魅力。シンプルに仕立てるのもまたいいもの。ちなみに煮物、キンピラのほかにはかき揚げも一般的です。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!