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謎野菜紹介シリーズ「根セロリのピュレ」

以前、スイスチャードの蒸し煮を紹介しましたが、

新顔野菜シリーズの第二弾です。僕はタイトルにした「謎野菜」という呼称があまり好きではない(揶揄を含んでいる気がして)ので、すべての野菜がそう呼ばれない状態になることがこのシリーズの目標です。(果てしないな……)今回はセロリアック(セロリラブ)の紹介。日本語では根セロリといいます。セロリと名前がついていますが、あのセロリの根ではなく、別のセロリの品種です。

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見た目がまず迫力満点。こちらは北海道産。

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これは肥大化した根(根茎)です。続いて断面を観察。

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表面から根が伸びているので、皮を厚めに剥く必要があります。よい根セロリの見分け方は引き締まっていて、重みがあるもの。香りがセロリと似ているのは、共通した酸素含有環式芳香化合物を含むため。デンプンの含有量は5〜8%と低めで、生のまま細切りにして食べられますし、火を通すとセロリの味がするジャガイモのようになります。

この根セロリ。かなり大きいのですが、ビニール袋に入れておけば冷蔵庫で一ヶ月以上、保存できるスグレモノ。ただ、切ってしまうと日持ちしないので、家庭で使い切るのはなかなか難しい点も。

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そこでまず一部はピュレにして冷凍してしまうのがおすすめです。根セロリのピュレは魚や肉にもあう万能のソース兼付け合せで、牛乳で伸ばせばポタージュスープになります。

根セロリのピュレ
根セロリ 250g〜300g
牛乳   200cc
水    100cc
塩    1.5g
バター  10g

バター以外の材料を鍋に入れて、火にかけ、沸いてきたら弱火に落として10分間煮ます。

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根セロリは比較的火が通るのが早い野菜です。やわらかくなればOK。ローズマリーの香りと相性がいいので、フレッシュのローズマリーを一枝、ここで一緒に煮ると風味が良くなります。

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やわらかくなった根セロリをミキサーにザルですくって入れ、バターと少量の茹で汁(80cc)を加えました。後はなめらかになるまで回します。空回りするようであれば茹で汁を加えて調整してください。(すべての茹で汁を入れるとスープになります)

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念のために裏ごししました。この作業はoptionです。

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出来上がり。付け合せにする場合は少量のレモン汁を加えて、味を引き締めてもいいですし、ディジョンマスタードを混ぜてもいいでしょう。

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こんな感じのピュレです。硬さは好みで変えればいいでしょう。

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根セロリ(実はセロリもそうなのですが)は自分の身を守るための化合物を含んでいるので、過敏な人が断面を触ると手が荒れることがあります。全然、問題ないのですが、一応、頭には入れておいてください。

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残りをすぐに使わない場合は断面にレモン汁を塗って黒ずむのを防ぎ、ラップをかけて冷蔵庫で保存です。明日は根セロリの食べ方の定番中の定番、レムラードというサラダをご紹介します。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!