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トウモロコシのコンソメ

トウモロコシのサラダの記事の続きです。

芯と葉を残してあると思います。この芯と葉、味が出るのでスープをとります。

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葉っぱですが、丸まってくるので網などで抑えて、170℃のオーブンで30分ほど焼きます。途中で場所を動かしたりする必要があるかもしれません。

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香ばしく色づけばOK。芯は甘い香りを生かすべく焼かないで使います。

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鍋でコトコト……といきたいところですが、圧力鍋で30分加熱。分量ですがトウモロコシ1本分の芯と皮につき水が200cc〜300ccです。

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圧力鍋で加熱すると非常にクリアなスープが抽出できます。

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塩で薄めの味をつければコンソメとして提供できます。もちろん、肉でとったコンソメと比べるとこれだけで満足させるような味ではありませんが、トウモロコシの甘みと風味を感じる滋味があります。

野菜のコンソメは非常に現代的な味だと思います。真味是唯淡、という言葉がありますが、本当の味は淡(シンプルでクリアなもの)の状態にある、ということでしょう。この考え方は一見すると日本料理特有のものに思えますが、コンソメという雑味や濁りをとりのぞき、本質を抽出することに注力する料理をスープの最高峰とするフランス料理も考え方として違いはありません。

トウモロコシのコンソメでジュレをつくり、トウモロコシのムースの上に乗せれば、トウモロコシをかじるよりもその存在を強く感じさせることができるかもしれません。逆にこのコンソメにフォアグラのラビオリを浮かべたほうが、トウモロコシが目には見えない分、その印象を強く残すことができるかもしれません。(フォアグラは鴨に大量のトウモロコシを食べさせてつくるので使う必然性はあります)

美味しさを追い求めることは大前提です。しかし、難しいのは美味しさとはなにか、という定義すること。肉を使ったコンソメのほうがたしかに味はおいしいかもしれませんが、野菜のコンソメにはまた別の良さがある、ということです。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!