皿のアクセントに〈シンプルレースチュイル〉
リクエストがあったチュイルのレシピです。チュイルとはフランスの屋根瓦に使ったタイルのことで、本来は少し湾曲させるのですが、今ではパリパリのお菓子や料理のパーツをそう呼びます。
現代料理では皿の上で食感のコントラストをつけることも重要。そこでこんなパーツを準備しておくと重宝します。イカ墨で黒に着色したこのパリパリは一時期、ちょっと流行ったので、今使うのはなかなか難しいところもありますが、手軽ではあります。
薄力粉 20g
水 180cc
サラダ油 90g
塩 1g(option)
レース状にする配合なので油がたくさん入ります。生地に油を入れずに、多めの油を入れたフライパンに生地を流し込む方法もありますが、安定してつくるには生地自体に油を入れておくのが楽。焼くと油が抜けるので、それは炒めものなどに再利用しましょう。
基本的には計った材料を混ぜるだけです。
計量しながらボウルに材料を入れていきましょう。今回はわかりやすくするために水でつくっていますが、イカスミなどで色をつける場合はイカスミパウダーを加えるか、イカスミペースト+水が180gになるようにするだけです。イカ墨だと若干グレーがかった色になるので、竹炭の粉末を使ったほうが色自体はきれいに出ます。
泡立て器で撹拌すればOK。水の割合が多いので小麦粉は玉にならないはず。
中火で30秒予熱したテフロン加工のフライパンに生地を注ぎます。あまり分厚いと水分が飛ばずに苦労するので、生地がフライパンの底全体ぎりぎりに行き渡る量を調整します。
はじめはあまり動かさないのがコツ。
中火のまま加熱を続けるとこんな風に網目状に小麦粉の生地が焼き上がります。これくらいの状態になったら火を弱火に落としてさらに水分を飛ばします。
パリパリに焼き上がれば完成。
ビーツのパウダーなどで赤い色をつけるとコーラル(サンゴという意味)というチュイルになります。
丸いままでも使えますし、手で折って──例えばリゾットに──刺すといった方法でも使えます。薄い塩味と香ばしさが強調されたせんべい上の仕上がりです。ようするにこれって餃子の羽ですよね。透けて見えるのでその部分を生かして盛り付けるといいと思います。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!