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ニンジンのロースト ピスタチオオイル

ちょっと前に『アスパラガスは茹でずに焼くべし』という記事を紹介しました。

なぜ、アスパラガスは茹でずに焼いたほうが美味しいのか。それは風味化合物が水溶性だから、という理由でしたが、ニンジンも焼いたほうがおいしい野菜です。ニンジンの風味が水に溶けやすいのは、ストックをとるときに玉ねぎと一緒に加える事からもおわかりでしょう。つまり、ニンジンも茹でずに焼いたほうがおいしい。

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土付きのニンジンはよく洗います。ちなみにニンジンは常温でほっておかれることも多いですが、保存するなら冷蔵庫のチルド室がベターです。野菜室の5〜7度という温度だとニンジンは発芽し、糖分を消費するので、味が落ちてしまうのです。チルド室の0度では凍ってしまうのでは? と心配かもしれませんが、ニンジンは糖分が多いため凍ったりはしません。

とはいえチルド室はそこまで広くないので、乾燥を避けるためにビニール袋などに入れて、冷蔵庫に保管するのがいいでしょう。ニンジンを上手に保存すれば一ヶ月経っても味は変わりませんし、時間が経つほどに糖分は消費されずに余分な水分だけ飛んで、味が凝縮され、香りもよくなります。

ただし、スーパーなどで売られているニンジンは泥が落とされ表面の層が削られている状態ですので、新聞紙などでくるんであげてください。そうすれば泥付きと同じように持ちます。

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たわしでよく洗い、オーブン皿に入れます。これは小さなニンジンですが(間引きニンジン)大きなニンジンなら四つ割にして適当な大きさに切ります。まるごとでもいいのですが、調理時間がかかります。

ニンジンは皮を剥かないで使うのがおすすめです。繰り返しになりますが、スーパーで売られているきれいなニンジンは表面の層が削れているので、皮が剥けている状態。外側の内鞘細胞と呼ばれる部分にうまみや風味は集中しているので、それ以上皮を剥かないように。ちなみに『日本食品標準成分表』によると栄養素に関しては皮も中身も一緒。大事なのは味です。

さて、好みの植物油をまぶします。これくらいの量ならオイル大さじ1くらいでしょうか。今回は胡桃油を使いました。バターを使うのもいいでしょう。オリーブオイルでもOK。さらっとしたサラダ油はあまり向きません。

塩、胡椒、ローリエを加え、混ぜあわせます。オレンジなどで風味をつけてもおいしいです。余熱をしていない220度に設定したオーブンで25分から30分焼きます。余熱をしないのは低温でじっくりと火をとおしたいため。

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串を刺して通れば焼き上がり。

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お皿に盛りつけてピスタチオのオイルを振りました。ピスタチオペーストの表面に浮いたオイルです。少しペーストが入り、それはそれで美味しい。オリーブオイルでもOKですが、ニンジンとピスタチオの相性は抜群。

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自分が使っているのはこちらの製品ですが、amazonでも他のメーカーのものが売られてますね。

ハーブをちらしてできあがり。秋は根菜がおいしい季節ですね。焼いたニンジンにはポトフやカレーなどに入っているものとは違う、焼き芋のような甘味があります。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!