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てまひま紹介 第2回 カクキュー 八丁味噌のパウダー

「日本の食のいいものを選りすぐってご紹介するマルシェ」こと、てまひまオンラインというサイトとのコラボ企画の2回目。

今回のPRはカクキュー「八丁味噌のパウダー」です。

カクキューさんはご存知、岡崎にある歴史ある味噌醸造所。創業1645年というあたりに重みを感じます。お隣にあるマルヤさんと共に伝統的な製法で作られるまさに本物の八丁味噌の一つ。

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八丁味噌は豆味噌(大豆のみで仕込むみそ)の一種で、岡崎城より西へ八町(約800m)離れた八丁村でつくられていたみそ。6トンの桶に水分の少ない味噌玉を仕込み、その上に積み上げた3トンの石の重さで圧力をかけながら、長期間熟成させるので、水分が少なく、凝縮された大豆のうま味が特徴です。

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写真は濾し味噌ですが八丁味噌は「硬い」ので、味噌汁に使う場合など液体に溶く味噌漉しのようなザルがあると楽です。さて、濾し味噌という名前が出てきました。これの反対語が「粒味噌」で、仕込んだままの状態の味噌のことですね。昔の職人はこの粒味噌を買ってきて、使う前にすり鉢でなめらかにしてから出汁で伸ばし、それを味噌漉しの目を通して使ったりしていました。

辻嘉一の名著、味噌汁三百六十五日には「粒味噌をある日一度に何日分も摺ってしまわないで、翌朝の味噌汁に使う分量をその前夜に摺るというように心がけてもらいたいものです。美味は心をこめた処にあるのです」とありますが、この濾す作業が手間なので、味噌屋さんが担ってくれています。濾しタイプ、粒タイプ、半つぶタイプのような製品分類で売られているので、注目してみたください。

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さて、粒味噌が濾し味噌になったようにさらに進化した味噌がこちらのパウダータイプ。お隣のマルヤさんもパウダータイプの商品を販売していますが、こちらはフリーズドライ(マルヤ製は温風乾燥)という点に違いがありそう。

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観察してみましょう。見た目はまるでインスタントコーヒーです。八丁味噌特有のいい香りがします。

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舐めるとたしかに味噌ですが、口に入れるとスッと溶けます。パッケージに塩の代わりにステーキに振りかける使い方が記載されていますが、トンカツにつけたりという使い方もできそうです。これはおいしい。

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お椀に八丁味噌パウダー小さじ1〜2と鰹節の粉を小さじ1/2入れて、、、

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お湯を180ml注ぎます。

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軽く混ぜるだけで赤出汁の味噌汁の出来上がり。これはすごい。ランチでお弁当を食べる時、インスタントコーヒー感覚で味噌汁が飲めそうです。これまでの八丁味噌の弱点は「溶けにくい」という部分でしたが、八丁味噌パウダーは使い勝手が非常にいいです。(常温でも保存できますし)

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先程、ステーキに塩代わりにかける、という使い方を紹介しましたが、例えばアイスクリームにかける。

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これもなかなかおいしいです。フリーズドライにするだけで、味噌の可能性はかなり広がるよう。

こういった新しい使い方以外にもちろん定番料理もフリーズドライ味噌を使うと手軽に。ナスの油味噌をつくってみましょう。

ナス 3本
サラダ油 大さじ2
味噌パウダー 大さじ1
砂糖     大さじ1〜2
酒      大さじ1

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秋ナスです。つやつやとしておいしそうです。


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なすは6〜7mmの輪切りにします。ナスの線維は縦に走っているので、輪切りにすると火が入るのも早く、味も馴染みやすくなります。

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サラダ油大さじ2をしいたフライパンを中火にかけ、ナスを炒めていきます。

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全体をざっくりと混ぜたら蓋をして加熱していくと効率がいいです。というのもなすを油で炒めようとすると、なすが油を際限なく吸ってしまい、油っぽくなりがち。蒸し炒めにした方がなすが早く柔らかくなります。

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2分経過、そこの部分に焦げ目がついているのでざっくりなすを混ぜます。全体に焦げ目がついてなくても大丈夫。

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調味料を加えていきます。この料理に限っては田舎風の甘めな味付けが個人的に好きなので、砂糖は大さじ2使っていますが、好みで大さじ1でもいいでしょう。味噌パウダーを使っているので、なんの苦労もなく味噌が全体に馴染むはず。

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火を止めて、手でちぎった大葉を加えました。

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出来上がり。素朴ですが、おいしい料理です。

カレーやシチューの隠し味に使うなど、使いみちは色々と考えられそうです。味噌の世界を変えるかもしれない新しい調味料という印象ですね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!