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cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第18回余談『豆腐粥』の作り方

cakes連載の更新。

豆腐は90度を越えたあたりから離水がはじまる。というわけで湯豆腐をつくる時は煮立てないように注意です。湯豆腐には必ず塩を入れてください。重量比で1%が目安。

熱を加えると豆腐に含まれている凝固剤(カルシウムイオン)の働きが強まるので豆腐が硬くなる。しかし、塩を加えることでカルシウムイオンの動きが阻害されるのでやわらかいまま食べることができます。ちなみに昆布にも塩分があるので、下に敷くだけでもある程度は効果があります。それでも昆布+塩のほうがいいですね。

cakesの方では木綿豆腐を使ったレシピを紹介しましたが、こちらでは絹ごし豆腐を使ったレシピを紹介します。豆腐百珍の続編、続豆腐百珍に掲載されている『豆腐粥』です。これはお酒の締めや二日酔いの朝に最適。

豆腐はいいものを選んでください。いい豆腐とはなんぞや、という話になりますが、豆腐の原料は大豆なのでいい大豆を使うのは前提条件。その後、炊き方と寄せる時の温度などでも個性が出ます。

まず、豆腐半丁分をスライスします。

余談の余談ですが、冷や奴にする時、この形に切るとソースがよく絡みます。一度、お試しください。

次に麵状に切ります。この形も結構使う切り方ですね。

今日は豆腐粥なので2mm角に切ります。そう、このレシピ。粥といってもお米は使わず米に見立てた豆腐を使うのです。

出汁400ccを沸かし、片栗粉大さじ1を大さじ1の水で溶いたものを混ぜながら加えてとろみをつけます。

しっかり沸かしてとろみをつけましょう。

そこに豆腐の角切りを加えて熱くします。塩を味を調えますが、好みで醤油を少し落としても。

元レシピでは生姜汁を加えることになっていますが、おろし生姜で留めました。このレシピ、顆粒だしを使えばすぐにできるので結構気に入っています。鶏ガラスープに豆腐を入れれば中華粥風にもなりそうです。

今回の豆腐料理は江戸時代の地味なレシピですが、昔の料理は手早くできておいしいので知っておいて損はなし。cakesの記事は地味なレシピを掲載すると見に来てくれる人がてきめんに減るので、皆様上記のリンクのクリックをよろしくお願いいたします(笑)

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