豚バラ生姜焼きと新刊の告知
生姜焼きはド定番の料理ですが、定番になるだけの理由があって、やっぱり飽きないようで、たまに食べたくなります。
基本の生姜焼きと要領は一緒ですが、今回はバラ薄切り肉を混ぜてこってり目に仕上げました。
豚バラ薄切り肉 150g
豚肩ロース 120g
生姜 25g
日本酒 大さじ2
片栗粉 小さじ1
醤油 大さじ2
砂糖 大さじ1
みりん 大さじ2
タバスコ 2滴
僕の生姜焼きの特徴は日本酒と生姜を混ぜたたれを豚肉の薄切りに塗り、常温で10〜15分置くこと。たれにつけてもいいのですが、
1 肉の風味が弱くなる
2 先にタレが焼けるので、肉に焦げ目がつかない
というデメリットがあります。そこでたれを二段階にわけて使うわけです。日本酒の働きでも肉がやわらかくなりますし、生姜の酵素によってもやはり肉はやわらかくなりますし、生姜の香りで肉の臭みも抑えられます。生姜焼きは昔、肉が硬く、匂いに慣れていなかった頃に発明された料理なのでしょう。
焼くためのタレを混ぜておきます。
隠し味にタバスコが入ります。これで味がギュッと締まります。
片栗粉をバラ肉にだけ振ります。さきほど塗った日本酒を肉が吸い込んでいるのがわかりますね。これで肉をフライパンに入れてもタレで煮たようにはならずに、きちんと焼けます。ただ、ここに片栗粉をふると表面の水気を吸い取るので、さらに焦げ目がつきやすくなる&たれのとろみ付けにもなる、という一石二鳥作戦です。
フライパンに並べて強火にかけます。手早く広げられる人はいいのですが、手際が悪いと肉の火の通り具合にムラができるので、先に広げました。
焦げ目が欲しいのですが、両面をきちんと焼くと火が入りすぎてしまうので、薄い肉の基本は「片面焼き」です。
片面に焦げ目がついたらバットにあげます。
残りのバラ肉も焼きましょう。脂肪分の多いバラ肉はしっかりと火を通してもぱさつくことはないので、おおらかな気分で焼いても大丈夫。
とはいえやはり片面に焦げ目がついたら裏返し、さきほどバットにあげておいた肉を合流させ、そこにタレを加えます。タレがじゅわっと煮詰まればできあがり。さきほど肉に赤っぽい部分があったかもしれませんが、タレで煮ることですぐに火が入ります。
これは焼くよりも煮るほうが早く加熱できるからですね。ということはタレを入れてから加熱し過ぎは厳禁ということがわかります。もう少し味を濃くしたいな=タレを煮詰めたい場合は肉を先に取り出して、加熱しましょう。
出来上がり。キャベツの千切りとトマトが定番の付け合せです。キャベツには甘みがあるだけで強い味はなく、トマトには爽やかな酸味と甘みがあるので、やはり付け合せとして適しています。いやはや、定番っていうのはすごく理に叶っているんですね。
そんな定番料理の作り方をたくさん載せたムックが明日、発売になります。(ちなみにこちらの本にも新しいレシピの生姜焼きが載っています。生姜の千切りが入ったスペシャルバージョンです)この本については明日のnoteでちょっと書きますが、皆様よろしくお願いいたします。僕が目指す、古くて新しい味のメニューばかりです。
撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!