てまひま紹介 第4回 純こめ酢(丸正酢醸造元)
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てまひま紹介 第4回 純こめ酢(丸正酢醸造元)

てまひまオンラインとのコラボ企画の第4回です。

今回、取り上げるのは丸正酢醸造元のこめ酢。調味料としてもともと酢は好きなのですが、それぞれ個性があってマニア心をくすぐります。効かせすぎると嫌われますが、適度の使うと料理を劇的においしくする酢を使いこなす人こそ、料理上手なのかもしれません。

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熊野川河口の一体は酢の醸造元が何件かありますよね。雨が多くて、湿度が高く、米がおいしい。そのうえ黒潮の影響で夏冬の寒暖差があるので、発酵食に適した土地。原材料は和歌山県産のお米(熊野米)と米麹、酢造りに重要な水は世界遺産那智山系の伏流水(軟水)を使用とのこと。

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観察してみましょう。色は淡めで、米麹っぽい香りがあります。

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酢の味を確かめる時は水で割って飲むとわかりやすいです。水150mlに対して大さじ1程度の酢を入れ、飲んでみます。いわゆるビネガードリンクですが、砂糖がいらないくらいまろやかです。

現代は基礎調味料受難の時代です。しょう油ではなくだし醤油、酢ではなくすし酢のような調合酢が売れる時代です。和食離れという言葉がありますが、それで和食離れが食い止められるわけでもなく、必要とする調味料が増えるので、かえって面倒になっている気もします。

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基礎調味料が揃っていればなんでもできるのです。今日はおいしいこめ酢を使って鯵の南蛮漬けを作ってみましょう。まずは南蛮酢から。

こい口醤油 50ml
こめ酢   50ml
酒     50ml
みりん   50ml
水     100ml
昆布    4cm×3cm一欠

南蛮酢は砂糖を入れるとおかずになりますが、今日は砂糖を入れずに作ります。

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代わりに玉ねぎで甘みを出します。1/2個分を色紙切りに。

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すべての材料を鍋に入れて、中火にかけます。沸いたところに玉ねぎを加えたら出来上がり。

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今日は変化球で半割にしたミニトマトも加えてみました。

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鯵の切り身を買ってきました。骨を抜いて、表面に小麦粉をまぶします。

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高温の油で短時間カラッと揚げていきます、昔の南蛮漬けはよく揚げて水分と臭みを抜き、そこに南蛮漬けの酢=酸性で魚の臭み成分であるトリメチルアミン=アルカリ性を中和するという古い魚をおいしく食べるための料理でしたが、臭みが少なくなった現代の魚であれば短時間で揚げて、漬けこまずに食べるのも一つの方法。

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南蛮酢に浸けて、時間をおかずに食べます。

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鯵の南蛮漬けの出来上がり。砂糖を入れてないんですが、ツンと来る酸っぱさがないのはいいお酢を使っている証拠。骨をきちんと抜いておくのも魚嫌いを増やさないコツです。

ちなみに僕はホクトのステンレス製骨抜き名人という骨抜き器を使っています。バネが入っている骨抜きで作業が格段に楽になりました。6000円オーバーという価格には驚きますが、それだけの価値がある道具です。

こめ酢も色々とあるんですが、冷蔵庫で保存するのも風味を落とさない大事なこと。もちろん酢はダメになるものではないんですが、熱いところや表に置いておくと味が落ちます。ちなみに酢の大敵は光なので、やはり冷蔵庫が一番。たまにはいつも使っているもの以外の調味料を使うのも楽しいですね。

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樋口直哉(TravelingFoodLab.)

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!

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樋口直哉 作家・料理家 主な著作として小説『スープの国のお姫様』(小学館)ノンフィクション『おいしいものには理由がある』(角川書店)料理本『最高のおにぎりの作り方』(KADOKAWA)など。