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ナスのオランダ煮の作り方

夏野菜の代表格のナス。油で揚げてから煮込む〈オランダ煮〉という料理にします。夏なのでピリッと辛い唐辛子を効かせ、ちょっと濃い目に炊くのがポイント。

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ナスは様々な品種がありますが、どのナスを使ってもおいしくできます。ただ、この料理については米ナスのような大きいものよりも、細長い形状のものが火が通りやすく、扱いやすいようです。

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まずはナスの実の付け根部分=ヘタのまわりにぐるりと包丁を入れます。

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剥くようにしてガクをとりのぞきます。

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縦に包丁の切れ目を入れておきます。包丁を入れずにナスを揚げると膨張して、危険なので、忘れずに。

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これはオプションですが、みょうばん水(水1lに対して3g=小さじ4程度が目安)に2〜3分さらしてから揚げると、茄子紺と呼ばれる色がきれいに出ます。こういうのは昔の仕事で、最近はとんと見なくなりました。

もっともみょうばん水に漬けると味はやや悪くなるので、さらし過ぎには注意が必要。ミョウバンは昔から料理に使われ、例えば根菜やイモ類の、栗の褐変を抑えるために昔から使われてきました。

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水気をふき取ります。

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160℃くらいの油で揚げていきます。

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箸で掴んでやわらかい感じになったら、水にとります。完全に中心まで火を通さなくても煮るので大丈夫。おおらかな気持ちでOKです。

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鍋に入れて、出汁250ml、しょう油40ml、みりん40ml、砂糖大さじ1、赤唐辛子を半分入れて炊きます。この配合はかなり濃いめです。汗をかく夏場はピシャリと塩味を決めて、濃いめの味付けにした方がおいしく感じるもの。この配合で濃いという場合はしょう油を加減してください。

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煮汁に使っている部分とそうでない部分が出ると色むらができるので、キッチンペーパーを落し蓋にするほうがいいです。強火にかけて沸騰したら弱火に落とし、10分ほど炊き、そのまま冷まします。

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粗熱がとれて常温くらいに冷めたところから食べられます。夏場は怖いので、保存は冷蔵庫に入れますが、一晩経つと味が馴染んで違った美味しさが出てきます。とはいえ、早めに食べきってしまいましょう。

オランダ煮は長崎から全国に広まった料理法と言われており、ナスの他にこんにゃくやじゃがいも、高野豆腐なんかも定番。鶏肉や豚肉を一緒に入れたりします。油で揚げることで味わい的にもコクが出て、肉いらずのボリューム感が出ます。こうして考えると油で調理したナスというのは夏場のエネルギー補給にぴったりの食材かもしれませんね。

撮影用の食材代として使わせていただきます。高い材料を使うレシピではないですが、サポートしていただけると助かります!