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おいしさの新常識、スピンオフ

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2018年9月の記事一覧

cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第16回余談『きのこの味噌汁』

cakes連載のおまけシリーズです。今回はきのこ調理のポイント。無料公開期間が短くなったので(たしか……二日だったかな?)早めに読むか、有料購読してください。 例えば『きのこをおいしく炒めよう♪』という記事には「強火一気に炒める!」とありますし、カゴメ監修による『きのこ料理のおいしさが変わる!煮る、炒める、揚げるコツ』という記事にも「炒め料理の場合は、強火で火を通すのがコツ」とあるようにきのこは強火で炒めるというのが定説です。 今回の調理法ではそれらの定説に逆らい、弱火で

cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第14回余談『キュウリとグレープフルーツのサラダ』

cakes連載の更新。今回のテーマはサラダ。 https://cakes.mu/posts/22442 サラダは基本中の基本。cakesでは葉物にしましたが、食材を切って出せばサラダとして成立するので、考えるべきは切り方。 普通のキュウリを2本、用意しました。普通に切ってもいいのですが、、、 ピーラーで薄くスライスすると面白いです。 余った端はタオルに包んで、拳でたたき割ります。 こんな感じ。 組み合わせるのはグレープフルーツ。柑橘系ならなんでもいいか、と思いま

cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第13回余談『肉々しいミニマルハンバーグ』

cakesの連載の更新。今回のテーマはハンバーグ ハンバーグは難しい料理で、肉種はやわらかくしたいけれど、繋ぎを入れすぎると肉の味が薄くなる。練ったほうがジューシーになるが、練りすぎると火を通したときのパサつきの原因に表面には香ばしい焼き目をつけたいけれど、火を加えすぎるとパサパサになる。表面を覆う〈なにか〉──例えばソーセージにおけるケーシング、餃子における皮のような──がないので、焼いているうちに肉汁はどんどん流出していく、という具合に矛盾だらけの料理です。 というわ

cakes連載〈「 おいしい」をつくる料理の新常識〉第12回余談『青菜の炒め物の科学』

cake連載の更新。今日のテーマは青菜の炒め物です。 中華料理や台湾料理店に行くとついつい頼んでしまう青菜炒め。化学調味料を入れると簡単にお店の味がつくれる気もしますが、ここは一つ日本酒のアミノ酸を活用してさっぱりとした無化調に仕上げています。 もしも、もっと旨味が欲しいという方は最後に加える調味料を醤油ではなくナンプラーにしてみてください。ナンプラーにはグルタミン酸が多く含まれているので、旨味調味料の代わりになります。 さて、炒め物は高温に限ると思われがちですが、温度