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メイクの時間

今の私のメイク時間は5分だ。まゆを書いて、目と鼻にパウダーファンでとお粉をはたく。これにリップを塗って完了だ。

そもそも私はメイクを始めたのもとても遅かった。高校は田んぼに囲まれたド田舎にあったため、誰もメイクなんてしている人はいなかった。リップを塗っている人がいるだけでも、みんな「●●ちゃんって大人だねー」と大騒ぎするほど。

そして大学に入ったら普通メイクに目覚めるはずである。しかし、私は第一志望の大学に入れなくてやさぐれていたため、大学もろくに行かずに家でぐーたらしていた。そのため、メイクへの知識もこのまま。

初めてメイクをしたのが就職活動を始めた大学4年生だった。「化粧をせずに就活をすると、失礼と思われて落ちるよ。」と友達に言われ、慌てて雑誌でメイクの研究を始めることに。

ファンデーションを初めて塗ったときのことは忘れられない。なんて顔がべたべたして、重くて不快なんだろう‥。みんなよくこんなのを付けてるな、と感じた。

そして、就活に全滅したため、進んだ大学院。ここでできた彼氏が倖田來未みたいな人が好きだった。私から告白して付き合ったすごく好きな人だったため、化粧も一転して派手になった。濃いアイラインにキラキラのアイシャドウ。周りもびっくりするほどの変身ぶりだった。

就職してそんな派手メイクもできなくなり、だいぶ落ち着いた。だけど、このころ悩みがあった。夕方になると、どうしてもファンデが崩れて汚くなるということだった。

化粧崩れしにくい下地などもいろいろ買ってみたが、さらにファンデが厚塗りされるだけ‥どうしたらいいのか悩んだ。

そして、ふとある日気が付いたこと。ファンデが崩れるんだから、むしろ塗らなければ崩れるものもないんだ!

そこから、崩れが目立っていた下地・液体ファンデを辞めた。そして、粉のファンデ+お粉だけにした。案外周りからも何も言われず、気づかれてもないみたい。

そこで調子に乗って、ノー化粧で出勤したこともあったが、「体調悪いんですか?」と一人の男性職員に気づかれて?しまったため、この作戦は辞めた。今は、目と鼻のきになるところだけファンデ+お粉にしている。

この顔が一番ナチュラルで自分らしくて気に入っている。なにしろ、メイク時間もメイクへのお金もかからないのが本当にありがたい!

まあ、自分ではメイクが薄くても濃くてもあまり変わらないと思っている。だけどやっぱり結婚式の時は夫は「別人みたい!」と感激していたため、時にはきちんとメイクすることも大切なのかもしれないとは思ったりもしている。

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