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Poloの話。

元記事:https://www.volleyball.it/news/20265733638/caso-polo-silenzio-parla-alberto

※翻訳はあくまで趣味の範囲であり、誤訳が含まれる可能性もあることを了承いただきお読みください。

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2021年4月。
当時Piacenzaで頭角を現していたPoloがコロナに罹り、その後耳を疑うようなニュースが。
Poloがドーピング物質の摂取の疑いで出場停止に。

この件で、選手として上がり調子だったのにもかかわらずプレーオフも代表シーズンも選手としての時間を過ごすことができなかった。

コロナ治療のために過ってドーピングの成分が入った薬を摂取してしまったのではないか?(これが最初にPiacenzaがリリースした内容)
それとも故意に摂取したのか?
第3者が関与しているのか?

Polo本人が口を閉ざし、Piacenzaからもリリースがなく。。。
イタリアメディアの「Volleyball. it」だけがずっと追っていてくれた。


約2年に渡り裁判が続き、ついに裁判が終わった。
アンチ・ドーピング裁判所はPoloに『4年間の出場停止』を命じた。
プレーに復帰できるのは2025年4月1日からとなる。

つまり、Poloがひとりでその罪を背負うことになったのだ。
関与している疑いがあったPiacenzaのアスレチックトレーナーとチームドクターは無罪だった。

2025年4月…。
なんてことだ、パリ五輪も終わっている…。
やりきれなくて泣いてる…。

2年間ほとんど沈黙していたPoloがついに口を開いた。

「コロナに罹った後、体調が悪かった(2021年1月下旬から2月上旬)。当時所属していたPiacenzaのアスレチックトレーナーからサプリを飲むように言われた。ミラノの医師が用意してくれる、と」

「 私の頭の中では、すべてがクラブのトレーナーの指示と医師のサポートによって行われていたので冷静でした。まさか自分がこのような状況になるとは思ってもみませんでした」

「処方とサプリ代で500€かかると言われ、アスレチックトレーナーに渡した。実際にそのミラノの医師に会うことはなかった。Piacenzaのチームドクターが代わりに血液検査をしたが、その結果は知らないまま。アスレチックトレーナーから2本のボトルを受け取り、信用して服用した」

「それがまさかドーピングの成分が含まれていたとは思わなかった。ラベルに赤いスタンプもなかった。ドーピング検査の前に、その新たに摂取し始めたサプリをについて申告しなければいけないのでは?とチームドクターに聞いたが『特に必要ない』と言われた」

Poloはドーピングの意図がなかったことを終始訴えた。
しかし、「競技者の行為は受け入れがたいものであり、少なくともリスクを明確に受け入れたという点で、認定せざるを得ない」ということで有罪となってしまった。故意ではなく、リスクを受け入れた、ということで。

Poloはどうすればよかったんだろう。
そしてなぜPiacenzaの当時のアスレチックトレーナーとチームドクターは無罪だったのだろう。
(Poloの言葉を信じるなら、この2人は明らかにあやしい動きをしている。しかしなぜPoloをこんな目に合わせたのだろうという疑問も残る)
最も知りたいことは、もう闇の中なのだろうと思う。
ずっとこの件を調べて追っていたけれど、裁判が終わってしまったことによって、結果は変わらなくなってしまった。

つらい…。やりきれない…。
自分はPoloのファンで、サインを入れてもらったユニフォームは宝物だ。
ユニフォームを握りしめてもじもじしながら拙いイタリア語で「サインがほしい…」と言ったら、「ニエンテ!(お安い御用さ)」と笑顔でペンを走らせてくれた。

石川とは同い年で、とても懐いていた


もし、もしもまだPoloがバレーボールを続けてくれるのなら、なんとしてでも会いに行って「応援しているよ!」と伝えたい。
もし続けなくても、この先幸せになってほしいと思う。
穏やかに、幸せに。

もう二度と、こんなことが起きないように。

もっとアスリートが、特に若い選手が守られるような制度に、世の中になりますように。

Padovaのカフェに飾ってあったPoloのイタリア代表ユニフォーム


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