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奥能登への公共交通アクセスとビジネスホテルについて(24年7月末時点)

奥能登への交通アクセスとホテルについて調べた。


能登空港(のと里山空港)

羽田より1日1往復(ANA)、片道55分でアクセスできる。
現在は能登半島地震の影響により1日2往復から1往復に減便されているが、2024年10月27日(冬ダイヤ)より2往復に戻る予定となっている。

羽田発は8時55分(2024年夏ダイヤ)のため、他地域からの乗り継ぎは困難。

運賃は予約時期や空席数によって異なるが、片道1万円で利用できることもある。

「バリュー」運賃なら片道10,370円

能登空港は輪島市内に位置しており、首都圏から能登エリアに直接アクセスできる貴重な存在になっている。
空港には金沢と奥能登を結ぶ特急バスや、一部路線バスが乗り入れている。
(特急バスの詳細については後述。)

金沢から特急バス

金沢市内から輪島、珠洲、能登町方面には特急バスが出ているが、能登半島地震の影響により臨時ダイヤでの運行が続いている。

輪島特急線

金沢市内と輪島市内を結ぶ特急バス。
途中、能登空港を経由する。
本数は1日4往復で、金沢駅発の時刻は07:35、09:50、13:30、15:00
地震で道路網が大規模な被害を受けた影響で所要時間は長くなっており、金沢から輪島駅前まで約3時間かかる。
運賃は大人片道2300円(金沢市内~輪島市内)。

金沢駅発13:30の便を利用する場合、能登空港で珠洲方面行きのバス(穴水珠洲線)に乗り換えることができる。
乗り換えをしたい時は乗務員にその旨を申告し、特急バスの車内で最終目的地までの運賃を支払う。

珠洲特急線

金沢市内と珠洲市内を結ぶ特急バス。
現在は1日1往復のみ運行中。
途中、穴水駅前と能登空港を経由する。
金沢駅発の時刻は07:15、珠洲市役所前には10:12に到着する。
運賃は大人片道2730円。(金沢駅~珠洲市役所前)

珠洲宇出津特急線

本来は金沢市内から能登町中心部の宇出津(うしつ)を経由し、珠洲市内まで乗り入れているが、現在は能登町止まりとなっている。
途中、穴水駅前と能登空港を経由する。
本数は1日1往復のみ。
金沢駅発の時刻は07:55、終点の能登町役場前には11:15に到着する。
運賃は大人片道2520円。(金沢駅~能登町役場前)

JR・のと鉄道(穴水駅)経由

金沢からJR七尾線とのと鉄道を使って終点の穴水まで行き、穴水からバスで奥能登方面に行くこともできる。

かつては輪島や珠洲まで鉄道が通っていたが、市内を通る鉄道は2001年と2005年にそれぞれ廃止となっている。
現在のと鉄道は全線が復旧しており、金沢~穴水間は片道約2時間半でアクセスできる。(七尾での乗り換え時間含む)運賃は2130円。
金沢~七尾間で特急「能登かがり火」を利用した場合、特急料金を含めて片道3620円かかる。

穴水からは輪島、珠洲方面に路線バスでアクセスする。
金沢を朝早く出発すれば、穴水駅前で珠洲特急線や珠洲宇出津特急線に乗り換えることができそうだが、特急バスなら初めから乗り換えなしで行けるので、合理的な移動ではない。

穴水と珠洲を結ぶ「穴水珠洲線」は1日1往復運行中。
輪島特急線と接続しているので、バスだけで移動することもできるが、穴水までは鉄道を使うこともできる。
穴水駅前~珠洲市役所前間の所要時間は約2時間、運賃は片道1520円。

穴水と能登町役場方面を結ぶ「穴水宇出津線」は1日2往復。(2024年6月ダイヤ)
2系統あり、穴水町の「岩車」を経由する便が1往復、能登町の「瑞穂」を経由する便が1往復ある。
穴水駅前~能登町役場前間の所要時間は約1時間~1時間半(ルートによって異なる)、運賃は大人片道1040円~1130円。

穴水と輪島を結ぶ「穴水輪島線」は1日6往復。
こちらも2系統の運転があり、能登空港経由便が2.5往復、そうでない便が3.5往復ある。
穴水駅前~輪島駅前間の所要時間は約40~50分(能登空港経由便の方が時間がかかる)、運賃は大人片道760円。

まとめ

金沢方面から穴水、能登町、輪島、珠洲(いずれも役場や役所のあるエリア)に公共交通機関でアクセスする方法をまとめる。

金沢⇒穴水:JR線とのと鉄道線を利用する、片道2時間半(乗り換え時間含む)、運賃は2130円。特急利用の場合は3620円。
「珠洲特急線」や「珠洲宇出津特急線」で行くこともでき、その場合の所要時間は1時間55分、運賃は1930円。
穴水⇒輪島:路線バス「穴水輪島線」が1日6往復、所要時間は40~50分、運賃は670円。
穴水⇒能登町役場:路線バス「穴水宇出津線」が1日2往復、所要時間は1時間~1時間半、運賃は1040~1130円。
金沢⇒輪島:特急バス「輪島特急線」が1日4往復、輪島駅前まで約3時間、運賃は2300円。
穴水まで鉄道で行き、穴水駅前から路線バスで行く手もある。
金沢⇒珠洲:特急バス「珠洲特急線」が1日1往復、珠洲市役所前まで約3時間、運賃は2730円。
金沢駅発13:30「輪島特急線」に乗り、のと里山空港で路線バスに乗り換えて行くこともできる。
金沢⇒能登町役場:特急バス「珠洲宇出津特急線」が1日1往復、能登町役場前まで約3時間20分、運賃は2520円。
穴水駅前から路線バスで行く手もある。

特急バス、路線バスともにSuicaは使えないと思われるので、小銭を用意しておく必要がある。

以上の情報から、奥能登エリアで一番公共交通機関でアクセスしやすそうなのは、輪島市であることが分かる。
金沢と輪島を結ぶバスは1日4往復あり、片道2300円で移動できる。
また、鉄道で穴水まで行き、その後はバスで輪島まで行くこともできる。
この場合、運賃や所要時間が余計にかかるが、途中の七尾や和倉温泉、穴水に立ち寄りながら輪島までアクセスできるというメリットがある。

さらに、輪島市中心部にあるルートインは現在営業しているようなので、(現在観光で訪れるべきなのか分からないが)奥能登に行くなら一番ハードルが低いだろう。

一方で、人口の少ない珠洲市能登町は、未だアクセスのしづらい状況が続く。
金沢と珠洲、能登町を結ぶバスはわずか1日1往復で、ボランティアや災害復旧等で珠洲・能登町と金沢を行き来する人の利用がメインだと想定される。
また、路線バスも1日1~2往復程度しかなく、こちらも同様に厳しい。

能登エリアの宿泊施設に関する状況

現在能登エリアで宿泊できるビジネスホテルはあるのかを調べる。

まずはJR七尾線の羽咋駅周辺。
グリーンビジネスホテル羽咋」(羽咋駅徒歩3分)は楽天トラベルで空室が確認できるので、営業していると思われる。

次はJR七尾駅前。
ホテルルートイン七尾東」(七尾駅徒歩5分)は営業中、予約は電話のみ。
ホテルアリヴィオ」(七尾駅徒歩1分)は3月より通常営業を再開している。

次はJR和倉温泉駅前。
ホテル・アルファーワン能登和倉」は1月1日より休業中。
ビジネスホテル和倉」は公式ウェブサイトがなく、楽天等の宿泊サイトにも特に営業の可否についての記載がない。
ビジネスホテル和倉サンライズ」も同様の理由で不明。
両ホテルとも楽天トラベルで検索しても、予約可能なプランがないと表示されるので、予約受け付けを停止しているのかもしれない。

なお、和倉温泉のある七尾市の公式ウェブサイトには、災害復旧作業やボランティア活動をする人が宿泊できる施設の一覧が出ている。
旅行者用というわけではないので注意が必要である。

次は輪島市内のビジネスホテルについて。
ホテルルートイン輪島」(輪島朝市付近)は営業を再開しているが、予約は電話のみ。
ホテルメルカート輪島」は休業中。
珠洲市、能登町にはビジネスホテルはないようだ。

七尾同様、羽咋や奥能登に関しても、ボランティアが宿泊できる施設の情報をまとめたサイトがある。


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