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SSDのDRAMキャッシュは何の為?トランセンドジャパン公式note

最初に結論から書きますと、「費用に余裕があるならDRAM搭載SSDを選んでおくと安心」です!!


↓ 記事の内容を動画(音声)でも聞けるようにしてみました。
「文字を読むの面倒だよ」 という方はぜひどうぞ!
Special Thanks, VOICEVOX:春日部つむぎ

Youtubeです

 SSDにはDRAMキャッシュが搭載されたものと、搭載されてないものが存在します。搭載部品コストだけを考えると、当然DRAM非搭載SSDの方がDRAMの分だけ(数ドルくらいとはいえ)安くなるので、コストを追及するのであればDRAM無しが良いかもしれません。
でも当然DRAMを載せる必要があるから載せていますし、コスト面を考慮しても載せた方が良いと思う点も多くあります。
実際、産業用途で多くのお客様にご採用いただく産業用SSDは、ほとんどがDRAM搭載SSDとなっています。

・DRAM搭載SSD

 DRAMを搭載したSSDはDRAM非搭載SSDと比較した場合に、パフォーマンスの面で優れています。これはデータマップなどの頻繁にアクセスするデータを、DRAMへ一時的に格納することによりデータの処理速度を上げているためです。
搭載によるデメリットとして考えられる事は、DRAMは電源が失われるとデータが保持ができません。そのため、DRAMへ保管したデータをNANDフラッシュへ書き込んでいる最中に電源障害などが発生した場合は、データの不整合や破損/消失する可能性があります。
とはいっても、そもそも通常のSSD自体が瞬断を保証していないので、通常の範囲で使う分には気にしないで良いかなと思えます。

・DRAM非搭載品SSD

 DRAM非搭載のSSDは、NAND側にデータマップなどの頻繁にアクセスするデータを保管しています。NANDを経由してデータのやり取りを行うため、DRAM搭載SSDと比較して処理速度が低下します。またNANDへ頻繁に書き込みが行われるため、耐久性についてもDRAM搭載品に比べると劣化しやすくなります。

 DRAM非搭載品のメリットとしては、DRAM搭載品と比較した場合に製品コストが多少低くなります。

・DRAM搭載SSD vs DRAM非搭載SSD 比較表

DRAM/DRAM Less:DRAM搭載/DRAM非搭載による違い

上図は弊社のテクニカル部が法人のお客様向けに作成した資料の抜粋です。
ご覧いただけるとわかるように、一番大きな違いとしてはキャッシュ(Cache)の種類及びサイズです。その影響でその下の速度やWAF(書き込み効率)も差が出てきてしまいます。
DRAM非搭載SSD(DRAM Less)が唯一買っているのは価格面だけで、それも少しの差でしかないので、本当にぎりぎりのコスト追求をする場合を除けば、長期的に安心して使いたいならDRAM搭載SSDを選んでおいた方が良いのかもしれません。キャッシュ(Cache)については次項でもう少し詳しく説明します。

・キャッシュの種類:Static と Dynamic

SSDのキャッシュは2種類存在していて、Static(スタティック:静的)とDynamic(ダイナミック:動的)とがあります。

ウェアレベリングにも同じ様にStaticとDynamicという名称がありますが、今回はあくまでSSDキャッシュの話ですので、混同されないようにご注意ください!


Static SLC Caching : スタティック SLC キャッシング

 SSDのNANDの一部領域をSLCキャッシュとして使用します。Staticキャッシュは製品の使用状況に関わらず、固定されたキャッシュサイズで機能します。ただし、SSDのデータ使用容量が満杯に近い状態になると残りの容量をキャッシュに変えて使用する場合がございます。
DRAM搭載SSDに使用されている技術です。


Dynamic SLC Caching : ダイナミック SLC キャッシング

 SSDのNAND全ての領域をSLCキャッシュとして使用します。キャッシュサイズは実際に使用されているSSDの残り容量に併せてリアルタイムに調整され変動します。

 Dynamicキャッシュは製品のAverage Erase Count(NANDのブロックの平均消去回数) に対して、しきい値が設定されている場合があります。しきい値を超えると耐久性の延伸のため、キャッシュの種類がDynamicからStaticへ移行します。
DRAM非搭載SSDに使用されている技術です。

SLC Cache Limitation : SLCキャッシュ リミテーション

 Static/DynamicともにSLCキャッシュのスペースを使いきった場合はパフォーマンスが低下します。パフォーマンスの低下する幅は、一般的にはDRAM(Static)<DRAM Less(Dynamic)とされていますので、Staticの方が つまりDRAM搭載SSDの方が低下幅が小さくなり、速度が落ちにくいという結果になります!


まとめです

とまぁこのような感じなのですが、弊社のテクニカル部に作成してもらった資料を基に記事に落とし込んでみましたが、最後の方はちょっと難しい感じになってしまいました。
先日、別の記事でもご紹介しましたように「法人のお客様限定」ですが、弊社のテクニカル部による技術サポート各種もご用意がございます。

SSDを使ってみたい、今までHDDだったけどSSDに変えたい、といったお客様に対し、心配な点や疑問への回答をさせていただけるサービスも(一部有償の部分もありますが)対応させていただけますので、法人用SSD・産業用SSDをご検討いただける企業様は、お気軽にご連絡ください!!

トランセンドジャパンの優秀なテクニカル部による国内技術サポート!

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