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BiCS5 vs BiCS4 比較 ~SSDの転送速度~ by トランセンドジャパン
BiCS5(112層) 3D TLC 出荷開始してます!
トランセンドの産業用SSDにおいては、BiCS5/112層の3D NANDを搭載したSSDの出荷準備が続々と整ってきています。
今回は、多くのお客様から聞かれるご質問「BiCS5になって早くなったの?」と言う点についてご説明したいと思います。
結論から言いますと、
BiCS5になって 結構早くなりました!
ただ、SATAの場合はもう速さの仕様上限値まで行っちゃってるのもあるからそこまで差が出ない容量のSSDもあります!
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BiCS5の凄い点その1:高密度ストレージ
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112層の3D NANDフラッシュ(BiCS5)は、メモリセルの層が96層から112層に増えたことで、ウェハーあたりのストレージ密度が前世代(BiCS4)から約50%向上いたします。
ダイあたりの記憶容量が1Tbに達し、前世代(BiCS4)の512Gbと比較した場合に2倍となります。ストレージ密度が高くなれば、ビットあたりの単価が低くなるので、より大きな容量を競争力のあるコストで利用できます。
BiCS5の凄い点その2:高速パフォーマンス
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BiCS5 テクノロジーは前世代(BiCS4)から設計の改善も行われ、処理能力が50%程度優れておりより良いパフォーマンスを提供します。
PCIe Gen 4x4 SSDに112層の3D NANDフラッシュを採用すると、これまで以上のパフォーマンスが期待できるので、高速化や低遅延が求められる幅広い分野での使用に最適とされています。
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上図の通り、高密度な点(Die Density)と高速な点以外は、BiCS4と変わらない形になっています。
産業用SSDとして見た場合のBiCS5 vs BiCS4
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それでは実際に使用するSSDとした場合の比較を見ていきましょう。
今回比較に使用するのはトランセンドの産業用SSD 256GB 2.5インチ SATA です。
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上図にありますように、下記4つ全ての項目でBiCS5が高速でした。
Sequential Read / 連続したデータ読み込み速度
Sequential Write / 連続したデータ書き込み速度
シーケンシャル(Sequential)リード/ライト」はファイルをコピーする際等の処理速度を表します。
Random Read / ランダムなデータ読み込み速度
Random Write / ランダムなデータ書き込み速度
ランダム(Random)リード/ライト」はWindowsで言えばOSやソフトウェアの起動速度や、Webブラウザーでの画面表示といった一般的な作業を行う際の処理速度を表します。
特に顕著な差が出たのは「Sequential Read / ランダム読込」でした。
BiCS4搭載SSDが 186.7MB/s に対し BiCS5搭載SSDは286.5MB/s と、53%高速にデータ処理が可能となっています。
もちろん搭載しているSSDコントローラーが異なっており、BiCS5搭載SSDの方がより新しいコントローラーを採用しているので、それによる影響もあるかとは思いますが、どちらにしてもBiCS5搭載SSDとして大幅なパフォーマンスアップとなっています!!
ただ、、、先ほどの図の最下段に記載してありますように、そもそもSATA規格の転送速度の上限値が600MB/sな為、Sequential Read に関していえばもうほぼ天井の値となってしまってます。ボトルネックを無くした速度比較と言う意味では、新しいPCIe規格SSDでの比較の方が大きい結果が出てくるかもしれません!
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NAND単体での向上
ごめんなさい、さらに詳細のデータについては流石にConfidentialとなってしまいますので、あくまでイメージ図として(Confidentialがいっぱいですが)掲載いたします!
もちろんこういった資料もトランセンドジャパンのテクニカルサポート部による技術サポート(一部有償含みます)として、お客様の産業用SSDをサポートさせていただいているサービスの一環となります!!
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BiCS5搭載SSDの実力が明らかになって行くのはこれからです!
ようやくお客様向けサンプルの出荷が始まったところですので、今後更にラインナップも拡充し、エンハンスも起こっていくと思います。
今後もトランセンドの産業用SSDは更なる進化を続けていきます!
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