○○か月で完成！系の英語学習サービスの怪しいポイント

誰でも短期間で英語を身につけられることをうたうサービスは数多くあり、学習者の目線からするとこれは魅力的です。ただ、実際にそこでうたわれる成果を出すことは不可能に近く、フロントエンドのメッセージと実態には乖離があります。

このような○○か月で完成！系のサービスは詐欺か、あるいは詐欺まがいのサービスであることがほとんどだと思います。この記事では、なぜ○○か月で完成！系が怪しいと言い切れるのかを説明しています。

短期間で成果を出すことはできるが、保証できない

まず僕は、数か月単位で一定の成果を出すことが実現不可能であると思いませんし、可能か不可能かであれば可能かと思います。たとえば、自由時間のない閉鎖的な施設で、睡眠と食事以外の時間をすべて学習に、強制的に割り当てることが可能な環境であれば、一定の成果を出せる可能性があります。

ただ、もちろんこれは特殊なケースであり、たいていの場合そのような環境を作ることはできません。ほとんどの人には本業があり、可処分時間の何割かを学習に充てることができるというのが現状でしょう。可処分時間をどれくらい割り当てられるか、その人にモチベーションはあるのか、そもそも語学に興味を示してくれるのかなど、さまざまな懸念事項があるわけですから、「保証」などできるはずがありません。

説明が一回で伝わるとは限らない

そして、教える側が伝えたいことが一回で伝わらないこともあります。何回聞いても理解できない人は一定数いるため、一つのことを何回も、時間をかけて教えなければならない可能性は必ず発生します。想定通りにいかないことを想定し、バッファ期間などのゆとりを設定する必要があるため、「短期間で完成！」というメッセージはそうとう危険であり、事故のもとです。

さいごに

ここまでで伝えたかったことは、成果を「保証」することは無理であるということです。そして、それを認め、「語学学習にはとても時間がかかります。場合によっては、同じところで何度もつまずきます。ただ、語学習得は才能やセンスに依存しないため、地味な手段で長期間にわたり取り組めば成果を出すことができます」という、ふつうのメッセージに切り替える必要があります。