実践デイトレーディング Ⅱ 実践編 EMA
実際にインジケーターを使ってみよう
ここまでで、EMA、TTM Squeeze、MACD、RSIについて説明してきました。これからは、これらをどのように使って収益を上げるかを解説していきます。
この記事に記載している内容は、私が日々のトレードで実践しているものです。これらのシンプルなインジケーターをうまく組み合わせることで、高精度のトレードが可能になります。すべては「Follow the Money!」戦略に基づいています。
この記事を最後まで読んでいただいた方には、私が使っているカスタムメイドのTradingViewのアラートをプレゼントしています。
EMAクロス
私が使用しているEMAは3本、8、21、50です。長期的な分析では稀に200SMAも使いますが、基本的にはこの3本で十分です。この設定だけで、かなり高い確率で利益を出せるトレードに入ることができます。
以下は、ある日のNY市場午後2時過ぎのSPY先物のチャートです。8、21、50EMAがフラットで、特に方向性のないマーケットが続いていましたが、午後2時40分過ぎに8EMAが上向き始め、21EMAを上抜け、さらに21EMAが50EMAを上抜けました。そこから先物は加速度的に上昇を開始しました。
では、この転換点をどうやって見つけるのでしょうか?私はTrading Viewでアラートを設定しており、EMAの転換ポイントで背景色が変わるようにして、簡単に気づけるようにしています。
さらに、アラートを設定し、音声と視覚の両方で市場の転換点をすぐに確認できるようにしています。
以下の動画は、実際のTrading Viewチャートです。EMAがクロスするたびに背景の色が変わり、一目で市場の状況を把握できるようになっています。
このチャートを5分、10分、15分、30分と複数並べて表示すると、5分の動向が10分や15分でも確認できるかどうか、すぐに判断できます。5分足が上昇傾向で、さらに10分、15分といった上位の時間軸でも同じ方向性が確認できる場合、トレードが成功する可能性は飛躍的に高まります。
EMAの序列
先ほどは8と21EMAのクロスについて触れましたが、これだけでは安定したトレンドが発生しない場合もあります。そこで、もう一歩進んで、安定したトレンドにより高確率で入るためのパターンを紹介します。
3本のEMAには序列があります。8>21>50(ブルの場合)は強い上昇トレンドを示し、逆に8<21<50(ベアの場合)は強い下降トレンドを示します。
このため、先ほどのプログラムを少し改良し、ブルとベアが一目でわかるように背景色を変更します。今回は2本のEMAのクロスではなく、背景が無色の部分が生まれます。これはブルでもベアでもないエリア、つまり取引を避けるべきエリアです。背景が無色のエリアでトレードすると、失敗する可能性が高くなります。なぜなら、このエリアにはトレンドが存在しないからです。
色が変わった部分が転換点であり、8>21>50EMAになった時、あるいは8<21<50EMAになった時です。この転換点でうまくエントリーできれば、高確率でトレンドに乗ることができます。
この転換点をうまくエントリーにつなげられれば、高い確率で波にのることができるというわけです。
ここまで読んでいただいた読者の方にこのプラグラムをプレゼントいたします。Trading Viewをぜひ導入して試してみてください。
このプログラムのユーザーマニュアルです。とても簡単にシンプルに作ってますので、すぐ実践に使っていただけると思います。
「3 EMA Line and Alert System」スクリプト ユーザーマニュアル
このTradingViewスクリプト「3 EMA Line and Alert System」は、異なる期間の3本の指数平滑移動平均線(EMA)を利用して市場のトレンドを把握するのに役立ちます。特定の条件が成立すると視覚的なヒントやアラート通知を提供するため、トレーダーがトレンドの転換を簡単に捉えることができます。以下、このスクリプトの理解と使用方法についてのガイドです。
1. スクリプト概要
3本のEMAライン:カスタマイズ可能な3本のEMAを表示します。デフォルトでは8、21、50の長さに設定されていますが、任意の値に調整可能です。
EMAスタックアラート:EMAが「ポジティブスタック」または「ネガティブスタック」状態に入るときに検出し、ポジティブスタックは上昇トレンドの兆し、ネガティブスタックは下降トレンドの兆しを示します。
背景色の変化:背景色がトレンドのスタック状態に応じて変化し、一目でトレンド転換を把握できるようになっています。
アラート機能:ポジティブまたはネガティブのスタックが出現または消失する際にアラートを発生し、チャートを常に監視しなくてもトレンド変化をキャッチできます。
2. スクリプトの設定とカスタマイズ方法
スクリプトをチャートに追加する:
スクリプトをTradingViewのPine Scriptエディターにコピー&ペーストし、「チャートに追加」をクリックします。
EMAの長さを調整する:
このスクリプトでは、次の3本のEMAを使用します:
EMA 1(デフォルト:8):短期トレンド。
EMA 2(デフォルト:21):中期トレンド。
EMA 3(デフォルト:50):長期トレンド。
これらの長さは、使用する時間枠やトレードスタイルに合わせて調整できます。
3. チャート上の視覚要素
EMAライン:
EMA 1 は 青 で表示されます。
EMA 2 は オレンジ で表示されます。
EMA 3 は 紫 で表示されます。
これらのラインは異なるトレンド期間を表し、市場の方向性を把握するのに役立ちます。
背景色:
緑の背景:EMA 1 > EMA 2 > EMA 3 の順序で並んでいる場合(ポジティブスタック)に、上昇トレンドを示します。
赤の背景:EMA 1 < EMA 2 < EMA 3 の順序で並んでいる場合(ネガティブスタック)に、下降トレンドを示します。
背景色なし:トレンドがはっきりしない、または方向性がない場合を示し、このときの取引は推奨されません。
4. アラート
このスクリプトには、トレンドの変化を通知する4種類のアラートがあります:
EMA Positive Stack Appears(ポジティブスタック出現):
EMA 1 > EMA 2 > EMA 3 の条件が初めて出現したときに発生します。上昇トレンドの開始を示します。
メッセージ:「EMA Positive Stack Appears」
EMA Positive Stack Disappears(ポジティブスタック消失):
ポジティブスタック条件が終了したときに発生し、上昇トレンドの終わりを示唆します。
メッセージ:「EMA Positive Stack Disappears」
EMA Negative Stack Appears(ネガティブスタック出現):
EMA 1 < EMA 2 < EMA 3 の条件が初めて出現したときに発生します。下降トレンドの開始を示します。
メッセージ:「EMA Negative Stack Appears」
EMA Negative Stack Disappears(ネガティブスタック消失):
ネガティブスタック条件が終了したときに発生し、下降トレンドの終わりを示唆します。
メッセージ:「EMA Negative Stack Disappears」
5. TradingViewでのアラート設定方法
TradingViewの「アラート」ボタンをクリックします(通常、上部にある時計アイコン)。
「Condition」ドロップダウンで、スクリプトから適切なアラート条件(例:「EMA Positive Stack Appears」)を選択します。
アラートの頻度、音、通知オプションを設定します。
「Create」をクリックしてアラートを保存します。条件が満たされると、TradingViewが通知します。
6. 使用のヒント
複数の時間枠で確認:このスクリプトは、5分、15分、1時間チャートなど複数の時間枠で表示することで、異なる期間のトレンドを確認するのに適しています。
ノイズを避ける:背景色がないときは、通常、明確なトレンドがないため、取引を避けるのが賢明です。
他のインジケーターと組み合わせる:このEMA戦略を、RSIやMACDなど他のインジケーターと組み合わせることで、より正確なトレンド確認が可能になります。
まとめ
本記事では、EMA、TTM Squeeze、MACD、RSIといったテクニカル指標を活用した実践的なトレード手法について解説しました。これらの指標は、それぞれ単独で利用するよりも組み合わせることで、より高精度なトレード判断が可能になります。
特に、EMAクロスやEMAの順序に基づくトレンドの把握は、エントリーポイントと市場の方向性を明確に捉えるために有効です。8、21、50のEMAの動きや順序によって、トレンドの強弱を見極め、相場の転換点を早期にキャッチすることができます。また、Trading Viewを活用してインジケーターやアラートをカスタマイズすることで、リアルタイムでのトレンド確認が可能になり、トレードの精度をさらに向上させることができます。
しかし、どんなに優れた手法でも100%の成功を保証するものではありません。市場は常に変動しており、トレンドが発生しない時期や予想と異なる動きをすることもあります。最も大切なのは、これらのインジケーターをツールとして活用しつつ、リスク管理を徹底してトレードに臨むことです。
ぜひ今回の内容を参考に、ご自身のトレードスタイルに合わせた手法を見つけ、実践に役立ててください。
Trading View
これらはすべてTrading Viewというプラットフォームで動いています。
デイトレ、テクニカルトレーディングを始めるのなら、是非Trading Viewを使ってみてください。非常に使いやすく、私のようにインジケーターやアラートを自由に構築することが可能です。
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