見出し画像

2024年2月度 日経平均中期的展望

金融政策、マクロ経済観点で日経平均株価の中期的な方向性を考察しています。


2月14日更新
※あくまでの更新時時点でのシナリオであり、環境が変わればシナリオを更新していく必要があることをご留意ください。

※太文字が前回分より更新箇所

【日経平均中長期的展望】

2月上昇継続もしくは高値圏もみ合い、3月MSQ以降流れが変化

【NY市場の直近の季節性、歴史的傾向】
2月は調整局面になりやすい。特に2月14日以降下落していきやすい傾向にある。調整完了後は5月まで堅調な地合いが続きやすい。

【NYと世界市場】

米国株価指数の注目ポイントは年に2~3回の利下げ(ソフトランディング)か5~6回の利下げ(リセッション)のどちらになるかである、と1月分で述べたがソフトランディングのシナリオに傾いている。
年6回の利下げシナリオはこのひと月で大きく後退しているわけだが、失業率は過去の傾向では底を打つと急騰することがままあり、動向をしっかりおっていく必要がある。

FRBは引き続き経済指標等次第で政策を決めていくと明言しており、3月以降も雇用統計やCPI、景気指数などはしっかり追っていく必要がある。

1月は不調だったマグニフィセント7だが、ソフトランディングシナリオに傾いているということで大型株に資金が集まりやすく、AI需要も加わり2024年も市場を牽引していく可能性が高くなった。

明確なポジティブ材料としては、2023~2024年は大統領中間選挙に影響を受けやすいことであり、財政等にポジティブな政策を掲げることが多く、歴史的に株価は上昇しやすい傾向にある。
総合すると、1月は上昇で終了し、ソフトランディングに傾いていることから2024年も年間とおして上昇しやすい環境が整いつつある。

【日本市場】

引き続き日本の株価指数のポイントはドル円の方向を主軸と考える。
①金融緩和解除→利上げ→ネガティブ(かなり円高株安に)
②米国の利下げ回数が増える→ネガティブ(回数が増加すればするほど円高株安に)
米国が、
a,年5~6回の利下げ→円高圧力がかかりやすく、日本株にはネガティブ
b,年2~3回の利下げ→現在の水準よりは円高になるだろうが、歴史的にみてドル円レートは円安と解釈される位置に収まる可能性が高く、引き続き日本株はにはポジティブか

2月に入りbのシナリオに傾いていることに加え、2月8日の内田副総裁の「ゼロ金利政策解除しても利上げするわけではない」という発言を受けて株価が急騰したことを考慮すると、明確に「利上げ」を示唆するまでは緩和的な環境が継続すると考えておくのが賢明か。

先述のとおり、米国の利下げ回数が増えれば増えるほど円高になる可能性が高く、中長期的には日本株は米国株に比べて弱くなる可能性が高い。実際には米国の利下げが始まってみないとレートの変動等はわからないわけだが、利下げ開始のタイミングはある程度事前に推察できるので、引き続きFRB関連の情報には注目する。

総合すると、日本は緩和継続であり円安が進行中で株価にはポジティブな状態が続いている。日銀が明確に「利上げ」を示唆するまでは円安圧力がかかりやすく日本株は上昇優位な環境が続くか。



免責事項:
当noteは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、「金商法2条8項11号」に該当する「投資助言業」(売買支持、助言、指南等)を行なうものではありません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものではなく、参考情報であり、売買の一切について責任を負いません。
最終的な投資判断は必ずご自身で行なっていただきますよう、お願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?