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YouTubeコンテンツIDの仕組み ~概要~

株式会社TRACKSのクリエイターサポート部門です。
 
前回はYouTube上で音楽がどのような仕組みで表示されているかを説明しました。今回の記事では、YouTubeの著作権管理の仕組み、コンテンツIDを解説します。


1. コンテンツIDの仕組み

コンテンツIDとは、YouTubeの自動コンテンツ識別システムと呼ばれているものです。著作権で保護されたコンテンツをYouTube上で簡単に識別、管理できるシステムです。
 
例として楽曲についてのコンテンツIDの仕組みを簡単に図にしてみました。

コンテンツIDの仕組み

まず、音楽の著作権者が自身の楽曲と、楽曲を使用した動画に適用するルール(ポリシーと呼ばれています)をコンテンツIDに登録します。すると、楽曲やポリシーの集まりのデータ「アセット」が生成されます。
 
アップローダーがYouTubeに動画をアップロードすると、その動画の中に楽曲が含まれているかどうかがコンテンツIDの仕組みによってチェックされ、楽曲が含まれていた場合には著作権の申し立てが発生してポリシーが適用されます。
 
Content ID の仕組み
https://support.google.com/youtube/answer/2797370?hl=ja
 
次に、ここで出てきた単語について説明していきます。

2. 著作権の申し立て

著作権の申し立て
著作権の申し立てとは、著作権者が自分の著作物が使われている動画に対して著作権を主張することです。動画内のコンテンツとアセットとして登録されたコンテンツが一致する場合に著作権の申し立てが発生します。

著作権の申し立て

動画アップローダーが著作権の申し立てを受けると、動画の収益化ができなくなったり、動画が非公開になったりすることがあります。

申し立てについて
https://support.google.com/youtube/answer/3311596?hl=ja
 
異議申し立て
「著作権の申し立て」とよく混同されている用語に「異議申し立て」があります。異議申し立てとは、動画アップローダーが著作権の申し立てを受けた際、その内容が間違っているとして著作権者に連絡をすることです。

異議申し立て

著作権の申し立てと異議申し立てでは矢印の向きが異なります。異議申し立てを受けた著作権者は、申し立てを取り下げるか、異議申し立てを却下するかを選びます。著作権者が申し立てを取り下げた場合、動画の収益や公開状態は元の状態に戻ります。

異議申し立て
https://support.google.com/youtube/answer/2807684?hl=ja
 
再審査請求
異議申し立てが著作権者に却下された場合に、もう一度だけ動画アップローダーから著作権者に再度異議を唱えることができます。これを再審査請求と呼びます。再審査請求には注意が必要で、著作権者に申し立てを再度却下されると、動画は削除されてしまいます。
 
再審査請求
https://support.google.com/youtube/answer/9564590?hl=ja

3. ポリシー

ポリシーとは、著作権者が申し立てを行った動画に適用するルールのことです。ポリシーにはいくつか種類がありますが、その中でも多く設定されているのは以下の2つです。
 
収益化  動画に広告を表示して、収益を著作権者が得るようにすること
ブロック 動画を視聴できなくすること
 
著作権者は国・地域ごとに異なるポリシーを設定していたり、動画の長さが違う場合に異なるポリシーを設定していたりすることがあります。
 
ポリシー
https://support.google.com/youtube/answer/107383?hl=ja 

4. アセット

 アセットとは、著作権者が楽曲などの情報をコンテンツIDに登録すると生成されるもので、以下で構成されています。
 
・音声や映像のデータ
・楽曲名やアーティスト名などの情報
・ポリシー
・地域ごとの著作権者の情報
 
アセットの種類には動画、音楽などいろいろありますが、詳細については次回説明します。
 
アセット
https://support.google.com/youtube/answer/3011552?hl=ja

まとめ

今回は、YouTubeの著作権理の仕組み、コンテンツIDについて説明しました。次回はコンテンツIDに登録されているコンテンツの種類「アセット」について詳しく説明したいと思います。


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