ベニクラゲマンJr

不老不死の生物であるベニクラゲの若返りを研究しています。 自宅で簡単に作れるオープンソ…

ベニクラゲマンJr

不老不死の生物であるベニクラゲの若返りを研究しています。 自宅で簡単に作れるオープンソース治療薬を作るのが夢です。

マガジン

  • バイオハッカーの実験メモ

    家などで実験を行う「DIYバイオ」のあれこれについて解説したり、実験の記録をしたりしていきます。不定期更新です。

最近の記事

孫泰蔵もやらないから自宅でDNA抽出実験をやってみる④DNA抽出3回目

前回までの記事↓ こんにちは。 前回、DNA抽出実験の方法(プロトコル)を改良し、あと一歩というところまでやってきました。 今回は、3回目の実験をしていきたいと思います。   サンプル採取サンプルを4つ採取していきます。 各サンプルの重さ。↓ 前回同様、組織をハサミで切り刻み、ピンセットに付けて……↓ マイクロチューブの中に入れます。↓ ↓先が真っ直ぐのピンセットで、サンプルを下の方によせながら、潰してサンプルの用意完成です。 用意できたサンプル↓

    • 孫泰蔵もやらないから自宅でDNA抽出実験をやってみる③DNA抽出実験リベンジ!

      前回までの記事はこちら↓ こんにちは。 前回までの記事↑で、キットを使ったDNA抽出実験を試みましたが途中でトラブルが起き、断念しました。 そこで、より正確なサンプルの量を量り取るためのはかりと、回転数や時間をしっかりと確保できる遠心分離機を購入しました。 今回は、これらの機材を使って、実験にリベンジしたいと思います。 サンプル採取まず、はかりを使って、前回と同じ4つのサンプルを採取します。 採取したサンプルの重さ。↓ ハサミで切り刻み、ピンセットでチューブの中

      • 孫泰蔵もやらないから自宅でDNA抽出実験をやってみる②改善された実験をするための器具の購入

        前回はこちら↓ こんにちは。 前回の記事で、fetuinさんから頂いたキットを購入し、DNA抽出実験を試みたのですが、途中で失敗してしまいました。 原因として、実験に使ったぶんぶんごま式の遠心分離機が使えなかったこと、キットの規定量(10〜40mg)を正確に量れていなかったことが原因だと考察しています。 そこで、今回は新しい遠心分離機と、量りを購入したので、その紹介をしていきたいと思います。 購入した物品について今回、購入した物品は↓です。 ↓遠心分離機は、100

        • 電気泳動装置を作ってみよう④トランスイルミネーターの制作

          前回までで、さまざまな機材を自作して来ました。 あとはトランスイルミネーターを自作するのみです。 今回は、トランスイルミネーターを自作して行きたいと思います。 なお、今回の記事は前回までの記事を見ている前提なので、まだ見ていない人は見ることをおすすめします↓ 忘れてしまった人のために:トランスイルミネーターって何だ?電気泳動で使うゲルには、泳動したバンドを観察するための色素を含んでいます。 しかし、この色素は一定波長の光を当てないと発光(励起)しないという性質を持つ

        孫泰蔵もやらないから自宅でDNA抽出実験をやってみる④DNA抽出3回目

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        • バイオハッカーの実験メモ
          11本

        記事

          孫泰蔵もやらないから自宅でDNA抽出実験をやってみる

          前の記事↓で、キットを使わない簡易的な抽出法を試してみました。 一方で、ぼくとは別にDIYバイオ関連のブログ「バイオハッカージャパン」(以下BH)を運営するfetuinさんは、Bioneerという試薬会社からDNA抽出のキットを購入し、抽出を行っています↓ 前回、キットは高い値段でまとめ売りされていると書きましたが、Bioneer社では100回分で136ドル(20000円程度)と、頑張れば手が届くほどの値段です。 そこで、キットを使って実験を行おうと考えていたら、fet

          孫泰蔵もやらないから自宅でDNA抽出実験をやってみる

          電気泳動装置を作ってみよう③コームの自作

          お久しぶりです。  前回までの記事↓で、電気泳動装置本体、電気泳動を行う際に使うゲルを固めるためのゲルトレイを制作しました。 電気泳動を行う際、ゲルに泳動させるDNAを入れる溝(ウェル)を作る必要があります。 このウェルを作る器具が「コーム」です。 今回は、このコームを自作していきたいと思います。 なお、前回までの2つの記事を読んでいることを前提に書いていきますので、もし読んでいなかったり、分からない部分があれば読んでおくことをお勧めします↓ 本文前回の記事でも少

          電気泳動装置を作ってみよう③コームの自作

          電気泳動装置を作ってみよう②ゲルトレイの制作

          前回↓、電気泳動装置の本体の購入と、電気泳動装置にセットするゲルの型である「ゲルトレイ」の設計を行いました。 (前回の記事を見た前提で書いていくので、まだ記事を見ていない人は見るのをおすすめします) 今回は、実際にアクリル板を使って、ゲルトレイを制作していきたいと思います。 アクリル板線入れアクリル板をカットする前に、カットする部分に線を入れていきます。 アクリル板に直接入れるわけではなく、保護しているフィルムに線を入れます(あとで剥がすので問題ない) 線を平行に引

          電気泳動装置を作ってみよう②ゲルトレイの制作

          電気泳動装置を作ってみよう①装置本体の購入・ゲルトレイの設計

          前々回、↓の記事でクリーンベンチの制作方法について紹介しました。 クリーンベンチよりも、DIYバイオで使われる機材はたくさんあります。 そこで今回は、そんな機材の一つ「電気泳動装置」ついてご紹介したいと思います。 機材についての解説電気泳動とは? 電気泳動装置は、その名のとおり電気泳動と呼ばれる手法を行うための機材です。 電気泳動とは、DNA断片が入ったアガロース(寒天)でできたゲルに電気を通し、長さごとに分離する手法です。 ゲル内のDNAは、電流を流すと-極から

          電気泳動装置を作ってみよう①装置本体の購入・ゲルトレイの設計

          DNA抽出実験〜鶏ムネ肉からのDNA抽出〜

          小学校のとき、DNA抽出の実験を行った人は多いと思います。 実験室でもDNA抽出は行われていて、DIYバイオでも、生物のDNA配列を調べ、生物のDNA配列や、遺伝子の有無について調べたりするのに役に立つと思います。 そこで今回は、実験室レベルの動物細胞からのDNA抽出を、自宅で行いたいと思います。 DNA抽出について小学生と実験室でのDNA抽出方法の違い DNA抽出は小学生がやるのと大学の実験室でやる場合とで全然違います。 ↑学校などで一般的に行なう「DNAの抽出実

          DNA抽出実験〜鶏ムネ肉からのDNA抽出〜

          クリーンベンチを作ってみよう!

          こんにちは。 今回から、マガジンの記事を書き始めたいと思います。 自宅でバイオ実験を行う際、最初に必要なのは「機材」です。 大学のラボでは機材が揃っているのですが、家にはそんなものはないので、機材を揃えて行く必要があります。 今回は、数ある実験機材の一つ「クリーンベンチ」の自作方法についてご紹介していきたいと思います! クリーンベンチとは?クリーンベンチとは、中を無菌状態にして、細菌が入ると困るような作業ができる空間を作る装置です。 クリーンベンチが1番役に立つの

          クリーンベンチを作ってみよう!

          マガジン始動!

          (画像出典: https://makezine.jp/blog/2017/04/how-to-set-up-your-own-lab.html) こんにちは。 突然ですが、みなさんは、「DIYバイオ」について知っていますか? DIYバイオとは、既存の研究機関の外で、市民自らが主体となって研究を行う取り組みを指します。 主な学問は合成生物学。生物のDNA配列を編集・設計して、望みの生物を作り出そうという学問です。 DIYバイオを行う者は「バイオハッカー」と呼ばれ、彼ら