【持続化補助金】事業計画書の書き方

この記事は、「小規模事業者持続化補助金(以下、持続化補助金)」の申請書でメインとなる「様式2-1(以下、事業計画書)」の書き方について説明した記事です。持続化補助金については以下の記事を見てください。

テンプレートをダウンロードする

まずは、申請書のテンプレートをダウンロードします。前の記事にも書きましたが、テンプレートは、申請する人の事務所・お店がある場所によってURLが変わります。

(事務所・お店に「商工会議所」がある場合)

(事務所・お店に「商工会」がある場合)

構成を見てみる

ここからは、「商工会議所」用のファイルを例に説明します。まずは、ファイルを開いて構成を見てみましょう。

(応募者の概要)

1ページ目は、応募者の情報を書く欄です。会社名(もしくは屋号)、住所、連絡先、業 種、従業員の人数、担当者名(一人なら自分の名前)などです。

画像1

間違えないよう、左上に【日本商工会議所提出用】と記載がありますね。

ここで地味に注意すべきなのがメールアドレスです。記入間違いのないようにしてください。本当の話かどうかわかりませんが、事務局が応募者のメールアドレスを登録・疎通確認して、不通だと書類不備にするという話を聞いたことがあります。ただ、全国から何千と書類が送られるわけですから、それくらいあってもおかしくないかもしれません。

公的な書類で書類不備は命取りです。「これくらいいいだろう」は通用しないので、ミスがないよう確認ください。

(確認項目・加点項目)

2~3ページは確認項目・加点項目です。項目をみて、該当するほうにチェックを入れてください。

画像2

加点項目に該当するかは重要です。事業計画書の内容が素晴らしくても、加点項目の有無でひっくりかえることがあるので、とれる加点はとるのが鉄則です。賃上げ加点はとりたいところです。

(経営計画)

4ページは経営計画です。ここからがいよいよ本体です。

画像3

経営計画では、「会社(個人)として、今後、どういう風に商売していくつもりか」という全体の考えを記入します。パートは次の4つになっています。

1.企業概要

2.顧客ニーズと市場の動向

3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み

4.経営方針・目標と今後のプラン

「私は○○という商売をしていて」「△△というお客さんに対して」「□□という商品・サービスを提供しています。その特長は☆☆です」「今後は○○というチャレンジをする計画です」というを伝えるのがこのページです。

「今までと同じお客さんに、今までと同じことをやります」は絶対ダメです。それは補助金の趣旨に外れています。

(補助事業の内容)

5ページ目は、補助事業の内容を書くページです。

画像4

1.補助事業で行う事業名

2.販路開拓等(生産性向上)の取組内容

3.  業務効率化(生産性向上)の取組内容

4.補助事業の効果

要は「○○に費用を使って、△△します。それによる効果は□□です。(だから補助金ください)」ということを書くページです。

ポイントは?

やはり、4ページの経営計画と、5ページの補助事業の内容がポイントになります。事務局のWebページにある記入例はボリューム不足です。ページ数は増えていいですから、図・表・写真をふんだんに入れて、わかりやすい説明を心がけましょう。

補助金の趣旨は「新しいことにチャレンジする小規模事業者を応援する」というものです。ですから「今までのお客さんに、今までと同じことをする」というのはNGです。

「新しいこと」とは、「新しいお客」もしくは「新しい商品・サービス」です。他の人が既にやっていてもいいのです。あなたにとって、今までやったことのない取り組みであればOKです。

「新しい取り組みは効果が期待できる」というのを説得することも大事です。「新しいお客」は、世の中にどれくらいいるでしょうか? それを論証するのが「顧客ニーズと市場動向」のパートです。「新しい商品・サービス」は本当に売れるでしょうか? それを論証するのが「自社や自社の提供する商品・サービスの強み」のパートです。

どのように進めればいい?

まずは、箇条書きでいいので、思いつくままにテキストで打ち込んでいってみてください。4ページの1, 2, 3, 4と、5ページの2, 4のところです。

テキストを書いたら、全体のストーリーが通っているかを確認します。その後に肉付けしていきます。文章ではわかりくいところを図示したり、裏づけとなるデータを調べます。

逆に、予算ありきの場合は、5ページの2から逆算していきます。例えば、Webページの制作に予算を使うことが決まっているのであれば、「Webページの制作によって、経営としてどういう新しいことがあるだろうか」と考えるのです。王道パターンは、「Webページによって、今まで取り込めなかった若い世代にアプローチして、自店へと誘導する」というものです。あるいは、もう一工夫ほしいですね。例えば、「Instagramと自社ショッピングサイトと連携して、ネット販売を拡大する」とか。

全体の骨子が固まったら、あとは肉付けするだけなので一本道です。骨子が固まらないと、やり直しになる危険が大きいです。

補助金の申請書類はテンプレートもとっつきが悪いですし、独特の文章表現を求められます。文章を書くのが苦手な人は意外に多く、よく相談を受けます。でも、まずは箇条書きでいいから思っていることを書いてみてください。それが第一歩です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?