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スプリングステークス 2020【反省】

スプリングステークス 結果

前日に行われたフラワーカップの1000m通過が過去10年で最速なら、スプリングステークスのそれは過去10年で最も遅い63秒2。同日6レースの2000m未勝利戦よりも遅く、位置取りと決め手が重要な瞬発力戦となった。馬場状態は良馬場発表のやや軽め。

1着⑦ガロアクリーク

1000m通過が65秒1の瞬発力戦となった新馬戦を勝って挑んだGⅠホープフルステークスは今回1番人気となる③ヴェルトライゼンデと勝負処まで並んでいたが、新馬戦より4秒以上も速いペースでの持続力戦への対応を求められ2秒4もの大差をつけられた。
続く水仙賞4着を挟んで約3か月ぶりの対戦となった今回は、直後からマークする形で追走すると、4角で外から並び掛けて直線で鋭く抜け出し、1馬身強の差をつけてリベンジを果たした。

勝因は瞬発力の差と一度使っていた分の差。新馬戦でも33秒5の最速上がりで勝っており、速い上がりが問われる瞬発力戦では適性がこちらに分があった。
それに父キンシャサノキセキだから距離短縮も大きな要因だったはず。

個人的な反省としては水仙賞の直線での失速を急坂だと判断したこと。この失速は2か月ぶりの休み明けか長すぎた距離が影響したのだろう。
今回のレースから急坂に問題はなかったし、瞬発力戦なら高いレベルでも走れることを示した。
ただ、使える脚が短い印象に変わりはなく、持続力戦や消耗戦では軽視したいところ。

2着③ヴェルトライゼンデ

スタートが今ひとつで押して好位グループの内。ポジションも仕掛け所も誤っていたわけではなく、包まれず外過ぎずの1番人気としての騎乗としては完璧で、今回は勝ち馬の瞬発力が上だった。
今回の自身上がりは34秒2で、これまでの3戦の上がりはデビュー戦から36秒8、34秒5、35秒8。
デビュー2戦目の萩ステークスで瞬発力戦を勝ってはいるが、7頭立ての少頭数で34秒5。本質的には長く脚を使ってこその持続力勝負型なのだろう。

今回で言うなら向正面から動いて他馬にも脚を使わせることで持ち味をフルに発揮することが出来たわけではあるが、ここはトライアル。
仕上がっていたように見えても、少なからず休み明けの影響もあったかも知れない。

3着⑨サクセッション

想定通り、勝ち馬の後ろで脚を溜める競馬。序盤は最内をロスなく進めて向正面で外へ。
残り4Fあたりから仕掛け始めて4角では一旦勝ち馬より前に出たが直線では伸び負けた。
これまでの内容から急坂が影響したことは考えられないし、2か月半ぶりの久々でも恐らくないから、距離が微妙に長かったか、上がりの限界が要因かも。
これまでの上がり自己最速は高速馬場での瞬発力戦だったアスター賞の33秒9。

4着⑤ファルコニア

前走に続いて今回も出遅れて後方からとなったが、向正面で外から押し上げて先行集団の外まで取りつく積極的な競馬。さすがに脚が残っていなかったか。
瞬発力戦だったデビュー戦を取りこぼしているし、本質的には持続力戦向きの馬なのだろう。ここまでの4戦での最速上がりが1000m通過64秒1のスローペースだった新馬戦での34秒5。上がりの脚にも限界があったのではないか。
脚はきっちり使っているので力負けの部分もある。

5着⑧アオイクレアトール

外枠から押してハナへ。即スローペースに落として本馬にとってはベストな騎乗も権利には届かず。
前走は東京の1勝クラスで上がり33秒8だったから、今回の34秒9は物足りない。直線で外によれたように急坂が堪えた可能性がある。

6着②シルバーエース

逃げた⑧アオイクレアトールの番手での競馬。
直線でその逃げ馬がよれた際に挟まれて下がる不利。ただ、前に出れていたわけではないので勝ち負けになっていたこともないと思う。

7着④ココロノトウダイ

先行する3頭の直後4番手で内から2頭目という絶好のポジション。3角手前で動こうとした時に外から上がってきた⑤ファルコニアにフタをされて、3角に入ってからは③ヴェルトライゼンデに来られて動けず。結局、後手後手の競馬になってしまい、持続力で勝負する馬だけに厳しかったし、レース後に骨折が判明。

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