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TUNIC、クリアできなかったけど名作だった【ゲーム感想】

こんにちはtozicaです。
今日は日曜日!

この記事は、エロゲーとか作ってるクリエイターの制作日記です。
noteなので直接的なエロ表現はありませんが、えっちな話が苦手な人は気をつけてね。

注意書き

TUNICをクリアできなかった

しばらく前から遊んでた「TUNIC」なんですけど、えー、クリアできませんでした。
エンディング直前くらいまでは到達したものの、最後の謎解きがどうしても自力で解けなくて、攻略wikiで答え見たらなんかプレイの熱がスッと下がっちゃった。

やる気なくなったついでにエンディングもさっき動画で見ちゃったので、たぶんわたしの「TUNIC」はもうこれで終わりなんですけど。
このゲーム、確かに評判に違わずめちゃくちゃ名作だったなって思う。

あ、この記事ではネタバレは極力しないです。

どんなゲーム?

ソウルライクとゼルダを足したような感じのゲームですね。
箱庭っぽい世界の中で、油断するとすぐ死ぬようなバランスの中で敵とのギリギリの戦いをしつつ、世界の謎を解き明かしていく。

このゲームの良さを一言で語るなら、なんといっても、没入感がすごいゲームでしたね。

謎の言語で書かれた説明書」を片手に、箱庭風の世界を冒険するキツネの主人公と共に戦いと謎解きをやっていく…というゲーム体験がすごく良かった。
このゲームにおけるプレイヤーには、単なる「このゲームで遊んでる人」ってだけではない「説明書を解き明かす人物」としての役割が明確に用意されていて、主人公であるキツネとプレイヤーである自分とが二人三脚で世界の真相に向かっていく…っていう構図がすごく強調されるんですよね。
そのおかげで、自分が世界にすごく入り込んでる感じがする。
自分が説明書を読んで解き明かさないとゲームの基本的なシステムすら明らかにされないっていうのは、ファミコンとかスーファミとかの時代において一般的だった「説明書が分厚い代わりにゲーム内での説明が薄い」ゲームに対するオマージュとか愛を感じつつも、すごく斬新なシステムだったなぁって感じます。

実際、最終的にはエンディング直前で詰まって止めちゃったわけなんですけど、そこに至るまでの過程はめちゃめちゃ熱中して遊んでいました。
すごく良いゲームだったと思う。

なぜクリアできなかったか

以前に「ELDEN RING」を遊んだときにも感じたんですけど、高難易度のゲームでボスに挑んでるときに数十分遊んでも倒せなかった時って、割としんどい気持ちになるんですよね。
ソウルライクだとボス戦でそういうことが起こるわけですけど、「TUNIC」においては謎解きでも同じことが起こってた。

なんというか、わたしがゲームで遊ぶときって「プレイ時間の積み重ねが結果に繋がっていく」のが一番楽しいと思うので、ボス戦で詰まったり謎解きで詰まったりしてる時って、虚無なんですよね。
自分のゲームスキルの無さが原因で、自分の時間が虚無に消えていってる。
それはもう~~~~しんどい。

TUNIC」の謎解き、どこで何をすればいいのかは8割くらい解明できてはいたんですけど、最後の閃きだけがどうにも足りなかったんだよなぁ。
「この部屋で、ここに書いてある暗号の通りにコマンドを押せばいい」ってところまでは分かってたけど、その暗号の読み解き方が間違っててコマンドが分からなくて、かといって総当たりも出来なくて、途方に暮れて止めちゃった。

ELDEN RING」も同じように感じたんですけど、もうちょっと自分に余暇時間に余裕がある状況だったら、間違いなく名作だったと思うんですよね。
もし学生時代とかに、このゲームを攻略Wiki無しで独力で完全クリアできたとしたら、本当に一生心に残るくらいの名作だと思えてた気がする。
だけど、一日に数十分しか遊ぶ余裕がない状況においては、1個の謎解きやボス戦に数時間も詰まるようなのは、どうしても耐えられなかった。

まぁ~~~なので、「大人になるって…悲しいね…」ということでした。
もっと時間がある時に触れたかったゲームだったな~って思う。

「読めない説明書」というコロンブスの卵

そんなわけでクリアできなかった「TUNIC」なわけなんですけど、上でも書いたように「謎言語で書かれた説明書」というシステムがめちゃくちゃ斬新だと思ったんですよね。
このシステムに触れたときに感じたのは、これは「The Binding of Isaac」の作者が目指そうとしたゲーム体験の完成形だ!ということです。

詳しくは上の記事を読んでいただければと思うし、この記事もめちゃくちゃ興味深くて面白かったのでオススメなんですけど、上記の記事における「The Binding of Isaac」に関する部分の概要をざっくり話すと、こうです。

The Binding of Isaac」もTUNICと同じでゼルダの伝説シリーズの初期作品にオマージュを捧げた作品です。
このゲームで作者は、彼が子供のころにゼルダの伝説で体験したような「実際に試してみないと何が起こるか分からない」というゲーム体験を作るために、アイテムの説明をゲーム内に表示させないという方法を採りました。

このやり方は、一部のユーザーにとっては有効でしたが、全体としてはあまりうまくいかなかったそうなんですよね。
つまり、だいたいのユーザーは、自分で試すよりも先に攻略Wikiを見てしまう。
攻略Wikiを見れば、アイテム効果は全部網羅されているから。

いくつものDLCがリリースされて何百もの新しいアイテムが追加されると、攻略を見るのがIsaacの現実的な遊び方となってしまった。「ずっと『スマホでブラウザを開かずにIsaacを遊ぶのは無理』と言われていました。みんなが長い間そうやって遊んできたことにも、いまだにそうやって遊んでいることにもうんざりでした」とマクミランは語っている。

上記記事からの引用

わたし自身、「The Binding of Isaac」は少し遊んでいた時期があるんですよね。
でも、アイテムを使ってみないと効果が分からないというのが現代のゲーム体験としてはちょっと煩わしくて、攻略Wikiを見ちゃってた気がします。

翻って「TUNIC」を見てみると、本作のアイテム効果も実際に使ってみるまで分からないような形になっています。
でも、こっちは不思議と、アイテム説明を攻略Wikiで調べる気にはならなかったんですよね。
なぜかといえば、アイテムリスト自体はちゃんとゲーム内で説明書という形で提示されていたから。まぁ謎言語で書かれてるから読めないんですけど。

これに対する解釈はいくつか考えられるけれど、わたし個人が本作を遊んでいたときに渦巻いていた感情は「ここでアイテム効果を調べてしまったら、大事なゲーム体験の一部が損なわれてしまうかも知れない」ということでした。
アイテムリストはゲーム内に提示されてるけど、効果自体は意図的に読めない形にされている。
意図的に隠されているものを攻略Wikiで調べてしまったら、わたしはこの「TUNIC」というゲームから100%の感動を受け取ることができなくなってしまうかも知れない。

…まぁ結局はWikiで調べちゃってわたしの「TUNIC」は終わりを迎えてしまったわけですけど、少なくともわたしにとっては、この《説明書》の存在があったことで、ネットで調べるのを最後の最後まで踏み止まらせる効果はあったなって思います。


そんなわけで、クリアには至らなかったものの、すごく面白いゲームでした。
PS+で今月の無料配布対象になっているので、ぜひ遊んでみていただきたいです。

おしまい。

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