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妄想アマガエル日記(57)-5月20日(月)晴れ

「いや~~~楽しかったな~~!!!」
与助はまだ余韻に浸っていた。

「たしかにな~~、、冬を越してすぐにあんな変な踊りをあんなに踊るなんて思ってもいなかったけど、楽しかったな~!!」
小太郎も与助に相槌を打った。

最初、銀次郎と与助と小太郎が踊っている様を日出夫や花子など皆で腹を抱えて笑っていた。すると、次第にその笑い声に引き寄せられて、水路にいたカエルたちが集まって来て、最終的には盆踊りのように、大きな石の上で銀次郎が踊り、その石を取り巻くようにさまざまなカエルたちも石の周りを頭に赤色のツツジの花を被り、スカートのように白いツツジを履いて踊り歩いた。

いつしか、銀次郎がいる大きな石を中心にグルグルと100匹を超えるカエル達が皆変な格好をして、3日3晩代わる代わる踊り続けたのであった。

「体が全身痛くない?」
「私は越冬直後にあんな運動したことなんて、これまでなかったから、全身筋肉痛よ~!!お肌もガサガサになってしまったわ!!」
日出夫が少し困ったように与助に言った。

「ほんとだよね!!俺も筋肉痛になってしまったよ!!」
「銀次郎、お前が一番長く踊っていたから、筋肉痛がひどいだろ?」
与助が銀次郎に聞いた。

「ん??筋肉痛??全然痛くなんて、、、ないけど??」
「僕は、まだまだ踊れるよ!!」
ケロッとした感じで銀次郎が与助に答えた。

あっ、そうだった、、、、コイツの体力は化け物級だったな。
与助と小太郎は細い目をして、同じことを思っていた。

周囲には筋肉痛で動けないカエルたちが多数転がっていた。

「まぁ、そろそろ俺たちも帰らないといけないな!」
与助が振り返り、八助と七助と六助に言った。

「そうだな、、、でも、俺たちはここが居場所だから、、、ここで君たちとはお別れだな!!」
八助が与助に言った。

「え!!そうなの??」
銀次郎が寂しそうに言った。

「まぁ、また会えるさ!!俺たちはここにいるし、君たちがいるあの雑木林にもたまに遊びにいくよ!」
七助が後ろから銀次郎に声をかけた。

「そうだね!!そんな遠いわけでもないから、ちょっと走ったらすぐに会えるか!!」
銀次郎が嬉しそうに言った。

まぁ、、、確かにコイツの体力だったら、すぐ来れるな。。
八助、七助、六助は3日3晩踊り続けていた銀次郎の凄まじい体力を目の当たりにして、同じことを考えていた。

「じゃ、帰ろうか!」
銀次郎が与助と日出夫、小太郎、花子に言った。

「えっ、私、、どうしようかな~~⤴」
「案外ここ気に入っているのよね、、、、」
花子が悩んでいた。

「えっ?花子ちゃん来ないの?」
銀次郎が寂しそうに言った。

「そうね、、、」
「どうしようかしら。。。」

「僕たちのいる雑木林も餌は多いし、静かだし、なかなかいいところだよ!!」
銀次郎が自分たちの居場所の良さを身振り手振りでプレゼンした。

「そうなの?」
花子が悩んでいた。

「おいでよ!!僕たちがいる雑木林はね、、、、、、、、、、、いいところなんだよ!!」
銀次郎が他の良さをプレゼンしようとしたが、何も思いつかなった。

「まぁ、、、そんなに言うのならね。。あと、銀ちゃんと離れるのは嫌だからね、、、私も一緒に行こうかしらね⤴!!」
花子がいろいろと考えて決めた。

それを聞いた銀次郎は
「やったーー!」
飛びあがって、喜んだ。

与助と小太郎は、その2人のやり取りを見ながら同じことを思っていた。
あの2人、、、くだらないことで爆笑するから、それにつられてこっちも爆笑してしまうから、、賑やかになりそうだな。。。。

日出夫もその2人のやり取りを上から見下げながら思っていた。
あの小娘に、小太郎ちゃんの腹の気持ちよさを気づかれないようにしないといけないわね。。。。油断できないわ♡

その様を八助と七助と六助は見ていて思っていた。
やっぱり、面白い奴らだ!!また、会いたいな。

つづく。