夏季企画展『身近な生き物の吸盤』に関するツィート 15 豊田ホタルの里ミュージアム・下関市立自然史博物館 2022年5月20日 15:51 夏季企画展『身近な生き物の吸盤』に関するツィートを作る際に投稿したツィートをまとめたものです。《次回企画展のお知らせ》夏季企画展は『身近な生き物の吸盤』を予定してます。ゲンゴロウやヨシノボリ、蛙と身近な生き物の中には吸盤を持っている生き物がいます。それらをなるべく詳しく紹介できたらと思います。やっと蛙と石灰岩ができたと思ったら、もう次か、、、さて、勉強を始めよう。 pic.twitter.com/KaZyllloCn— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 6, 2022 今朝、展示生物に餌をあげていたらコシマゲンゴロウの雄がガラスに吸盤が張り付いて取れなくなっていた。ゲンゴロウ類は水中を速く泳ぐために、流線形で表面に突起のないツルツルした体をしている。そのため、雄は雌の背面に交尾の際乗れるように前脚に吸盤がある。でも、たまにこんなことになる。 pic.twitter.com/b2qvKjJ9J3— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 6, 2022 アミカの吸盤 pic.twitter.com/XYoBJBMBKJ— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 8, 2022 ゲンゴロウの吸盤には大きく2タイプある。1つはマルチビ・コツブ・ケシ・マメ・シマ・マルコガタ・ハイイロの丸い吸盤(①、②)。そして、もう1つはナミ・クロ・コガタ・ツブの靴ベラのような吸盤である(③、④)。これら吸盤の形には機能的にも系統的にも何か意味があるのでしょう。 pic.twitter.com/C7VfH5mlkg— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 13, 2022 ゲンゴロウの吸盤は前脚だけではなく、中脚にもあるし、雌が持つのもいる。体が球形のケシゲンは前と中脚に吸盤が長く配置されてるし(①)、体が半円形のコツブゲンは脚の横に吸盤がある(②)。また、ゲンゴロウは水中で吸盤を使うが水面にいるミズスマシは水面上で使える吸盤を持ってる(③)。 pic.twitter.com/V8xdoztira— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 13, 2022 ゲンゴロウの吸盤は毛が変化したものである。そのため、タコとかと違って高さや向きを各吸盤(毛)がバランスで調整しないと機能しない。吸盤は毛であるが、横から見てみると2つの異なる構造がわかる(③、④)。つまり、やわらかい吸盤と硬い柄の部分である。また、大きさや形にも意味がある。 pic.twitter.com/1EQWv64Pna— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 13, 2022 ゲンゴロウやミズスマシの吸盤は交尾の際に使わる。特に、ゲンゴロウは雌の背中に張り付く必要はあるけれど、外れないと自分が溺れてしまう。だから、ゲンゴロウの吸盤は、『外れにくく、外れやすい』つくりになっている。ゲンゴロウの吸盤はそこが、面白い。 pic.twitter.com/x8lHM2mZhj— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 13, 2022 ゲンゴロウの吸盤は位置によって大きさや形が違います。でも、どの吸盤も毛が変化したものなので、基本的なつくりはだいたい同じで、大きかったり小さかったり、変な形だったりしてるだけ。 https://t.co/3fAOXHhAra pic.twitter.com/rXIHkDryKW— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 17, 2022 ヒルの吸盤は水中でも陸上でも機能するから、スゴイ pic.twitter.com/PLlpWZPX89— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 17, 2022 ゲンゴロウは効率的に泳ぐために流線形の体をして、突起などもなくしてツルツルした体をしています。そのため、雄は雌の背に乗るために前脚に吸盤があります。でも、餌を食べる時に前脚は使うので、脚の半分にはブラシのような滑り止めがある。 https://t.co/RoN2X0bSeI pic.twitter.com/vfxeBaLQhY— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 18, 2022 ゲンゴロウはつるつるした体をしているから吸盤を持つといいますが、ガムシだってつるつるした体をしています。でも、ガムシは流線形ではなくかまぼこのような断面だからか爪で雄は雌にマウントします。https://t.co/p5p6tViPPZ https://t.co/GXnrK4BraH pic.twitter.com/vVFKSIRlCw— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 18, 2022 ゲンゴロウの中でコツブゲンゴロウというのは、ガムシのような体がかまぼこのような断面をしています(写真①)。だからなのか、ガムシが持つ爪とゲンゴロウが持つ吸盤両方を持っています。そして、吸盤は横についているので、爪と吸盤を併用して使うのかもしれません。*前脚(②)、中脚(③) https://t.co/7uX3TDi5pl pic.twitter.com/iq4W2QtJ7k— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 18, 2022 ミズスマシの吸盤はよく見ると、表皮(クチクラ)が根元から伸びて支えて、補強しているように見えます(①)。特に縁にある吸盤は泳ぎが速い中、雌に捕まらないといけないので、頑丈な吸盤が必要なのかもしれません。*②オオミズスマシ、③ミズスマシ、④ヒメミズスマシ pic.twitter.com/jHh1UZI7jx— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 18, 2022 シュレーゲルアオガエルの吸盤指先だけでなくて、途中にも何個かある。さわるとベタベタ吸い付くけど、粘着物質は付かないし、乾いたガラスの上を歩かせても付かない。基本的には非常に微細な構造による吸盤状の仕組みがあるのでしょう。 pic.twitter.com/Wut3cHhVe0— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 18, 2022 ゲンゴロウの吸盤は種類によって配置や大きさがさまざまです。そこで、模式模型を作って、それらの吸盤の配置がどのように機能するのか調べてみようと思って作りました。*①全部、②コシマゲンゴロウ型、③ハイイロゲンゴロウ型、④コントロール https://t.co/IBsTToGDuv pic.twitter.com/ZpDZFQV2qm— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 19, 2022 水槽のガラスに貼りつくトウヨシノボリをマイクロスコープで撮影してみると、腹側の吸盤状になった腹鰭だけでなくて、臀鰭の根元もくっついているように見えるし、肛門のあたりもくっついているように見える。吸盤は一つではないのでしょう。 pic.twitter.com/bVqLLTxoiL— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 19, 2022 ヤモリの脚ヤモリは壁やガラスに貼りつきますが、それは吸盤ではなくてこの脚の裏にある細かな毛による摩擦力らしい。 pic.twitter.com/1ZJWnkrBGn— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 19, 2022 ナミゲンゴロウやコガタノゲンゴロウなどの雄の前脚には上半分には靴ベラ型の吸盤があって、下半分にはブラシ状の毛があります。この毛は餌を掴む時の滑り止めでもあるし、体を掃除するためのブラシでもあると思います。多くの昆虫はだいたい体を掃除するためのブラシをどこかに持っているものです https://t.co/GXnrK4BraH pic.twitter.com/59YuBbXp77— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 20, 2022 前脚のブラシで後脚を掃除するナミゲンゴロウ https://t.co/Wg4iXZiWna pic.twitter.com/GeEFGggFqM— 豊田ホタルの里ミュージアム (@toyotahotarum) May 20, 2022 ダウンロード copy 15