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妄想アマガエル日記(40)-12月3日(日)曇り時々雨


穴の中のくぼみを利用して部屋を作るための線も引き終わって、少し休んでいた。

「まぁ、とりあえず、線は引いたし、あとはこの線にどうにかして壁を作ったらいいけど、どうやって作るかだな。。。」
与助は独り言のように呟いた。

「そうだね~、、葉っぱを重ねて置いたらいいんじゃない?」
銀次郎がニコニコしながら言った。

「いや~それじゃ、、、風が吹いたら飛んで行ってしまうだろ?」
与助が優しく否定した。

そして、次に腕を組みながら小太郎が考えて提案した。
「そうだな~、、、じゃ、石を重ねて壁を作るってのはどうだい?」

「いや~それは、、、運ぶの大変だろう?」
「それ作っている間に冬が終わっちゃうさ!!」
与助がまた優しく否定した。

そのやり取りを上から見下げていた日出夫が
「そうね~、、、じゃ、外に朽ち木がいっぱい落ちていたから、あの朽ち木の樹皮を剥いでとってきて、くぼみの入り口を覆うってのはどうかしら?」

「なるほどな~、、確かに朽ち木の樹皮は簡単に剥がれるし、色々な大きさがあるし、簡単に加工できるし、軽いし、頑丈だし、、、ん~ すんばらしい!さすが、日出夫だ!!」
与助は心底感心して、膝を手を叩いた。

それを見ていた銀次郎と小太郎が顔を見合わせて、少し悔しそうな表情をした。

そして、3人の様子を上から見ていた日出夫が2人をフォローしようと、
「でもね。。銀次郎ちゃんが言っていた葉っぱも、小太郎ちゃんが言っていた石もどっちも併用したら、よりいいのができるんじゃないかしら?」と
気を遣って言った。

すると、与助が
「なるほどな~、、、確かに、朽ち木の壁の下に石をわずかに積んで、扉などを落ち葉で作ればいいってことか、、、ん~すんばらしい!さすが、日出夫だ!!!」
膝を2回叩いて、感心した。

それを見ていた銀次郎と小太郎が、顔を見合わせて、すねた。

そして、3人の様子を上から見ていたら日出夫が、心の中で少し思った。
この子たちは、、、ほんと、、、、
めんどくさい子たちだわ♡

つづく