妄想アマガエル日記(13)-8月4日(金)晴れ
「ところで、与助くんはどうして青色の体をしていたんだろうな~?」
日記を書きながら、考えていた。
「アマガエルの体の色というのは周りに合わせて変わるはずだから、青色になるってことは、あの時青色のところにいたということだろうか~?」
考えれば考えるほど不思議でしょうがない。
「ただ、あの時は隙間にずっといたように寝転んでいたし、あの隙間から外に出るにはこの隙間の横を通るのが一番早道だけど、誰も通らなかった。遠回りして入って、すぐに寝転んでくつろいでいたのだろうか~?」
隙間の中にずっといたら、茶色になることもあるけど、基本的には緑色のままであることをこれまでの経験で知っていた。
「いや、そもそも青色ってどういう環境にいたというんだ!」
「この辺りに青色のところなんてないじゃないか!」
周りには草むらの緑色や雑木林の樹木の茶色、隣のコンクリートの壁の灰色などしかないのである。
「あっ、もしかしたら、いきなり顔出して驚かせたから、びっくりしたら一瞬で青色になったりするのだろうか?」
まだまだ自分の体のすべてをわかっていないから、その可能性も十分にあると思った。
「いや、でもあの時に話しかける前から青かったな~」
「じゃ、もしかしたら、、、私はまだできないけど、体の色は周りに合わせて変わるだけじゃなくて、自在に変えられるのかもしれない。。」
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「あり得る!」
「十分あり得る!!」
「なんてスゴイ体なんだ!!!」
「今度会った時に、体の色の変え方を教えて貰おう!」
「そうだな、、まずはピンク色になってみよう!」
つづく