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妄想アマガエル日記(20)-8月26日(土)晴れ

「ドガッ、 ドン!! ドゴン、、」
おいおい、何の音なんだ?
小太郎は与助の隙間で、寝そうになっていたが、大きな音で起こされた。

「すぴ~~~、、、ドゴン、ドゲン、ドッカン、、、」
いったい、あの音はなんなのだ~?

「おい、与助。。起きているかい?」
小太郎が小さな声で与助に呼びかけた。

すると、与助が眠そうな声で
「ん~、、なんだい?もう寝そうになっていたのに・・」

「いや、、あの大きな変な音は何の音なんだい?気になって寝れないんだよ。。。」
小太郎が困り果てて、絞り出すように言った。

「あ~、、あの音か。君は知っているんだろ?」
「銀次郎の寝相の悪さを。」
与助が当たり前のように言った。

「おいおい、もしかして、あの音は銀次郎が寝ながら、壁にぶつかったり、蹴ったりしている音なのか?」
小太郎が呆れたように言った。

「あぁ、そうさ。はじめ俺もあの音を聞いた時は何の音かわからなくて、驚いたんだけど、音の鳴る方を見にいったら銀次郎が壁にぶつかっていたんだ。」
与助が淡々と説明した。

「あんな音を毎日聞いてよく寝れるな~」
少し呆れたように小太郎が言った。そして、銀次郎の隙間で一緒に寝なくてよかった~と内心ほっとしていた。

「いや、、あの音のお陰で、夜 外敵が近づかないんだ。みんな気持ち悪がってな。。」
「だから、あの音に慣れてさえしまえば、安心して寝れるんだよ。」
与助がこれまでを振り返って、説明した。

「なるほど~。。暗闇の中であんな変な音がしたら、みんな気持ち悪がって近づかないか~」
小太郎が納得して、感心して言った。

「でも、あんなドンドン壁にぶつかって、銀次郎は大丈夫なのか?」
小太郎が心配そうに言った。

「それがね~。。あいつがスゴイのは、あんなに寝相が悪いのに、隙間からは落ちることはないんだ。たまにこの朽ち木の上に登っていることはあるけど。あと、壁にぶつかっているんだけど、どうやらアイツの体がとても頑丈らしくて怪我一つしないんだ。」
「俺も最初の頃、そのことが気になって朝会った時に体を見たり、体が痛くないのか聞いたりしていたんだけど、本人はなんともないみたいなんだ。。」
与助がこれまでの経験を踏まえてわかりやすく解説した。

「へぇ~。。銀次郎という奴はスゴイな~。。」
そんな話しをしていると、音にも慣れてきたようで、いつのまにか寝てしまっていた。



どれくらい寝ただろう。久しぶりにこんなにぐっすり寝た。
これまでは、いつも初めてところで一人で寝ていたから、あまり十分に寝ることはなかったが、与助が言うように銀次郎の大きな音のお陰で安心して寝ることができた。

「いや~~、、よく寝た!!」
小太郎が朝日を浴びながら、外を向いて叫んだ。

「そうか。。。よく寝れたんならよかった。」
与助が奥から、声をかけてきた。
そして、与助を朝日が照らした。

「おいおい!!!!お前、どうしたんだい?その色は。。。。(かっこいいけど)」
「全身青色じゃないか!!!(なんか羨ましいけど)」
「大丈夫なのか?(めちゃくちゃイケてるけど)」
昨夜は暗くて体の色はわからなかったから、小太郎がびっくりして、声をかけた。

「あ~。。この色は生まれつきなんだよ。俺は体の色を変えられないんだ!」
与助が説明した。

小太郎は思った。
おいおい、、銀次郎だけがスゴイ奴だと思っていたが、こいつもスゴイ奴だな。。
「変な奴らと仲良くなってしまったもんだ。。。」
「面白くなりそうだ!」

つづく