妄想アマガエル日記(47)-1月18日(木)雨
カッチョイイーーーー!!!
八助と七助と六助が大きなカエルを下から見上げて心の中で思った。
オイオイ!!なんなんだこのカッコよさは、、、この大きさ!!顎のライン!!黒と赤のまだらな模様!!無駄のないイボの配置!!
どれをとってもカッコよすぎだろ!!!
八助が見上げながら感嘆していた。
そして、七助もまた、
オイオイ!!なんなんだよ!このライティングは~~。わざとか!!かっこよく見えるように日の光までも加勢するのか!!?
と思っていた。
さらに、六助もまた唾を飲み込んで、
オイオイ!!こんなカッコイイ蛙見たことないぞ!!水路から出て来てよかった~!!!
と思っていた。
3人が惚れ惚れしながら、見上げたカエルがこちらに視線を落とした。
「お!こっち見たぞ!!」
八助が小さな声で言った。
「うわ~、、すげ~なぁ~。。。」
六助もその声を聞いてつい声に出た。
「本当だな~。。。なんか言ってくれるのかね。。?たぶん、カッコイイ声して、カッコイイこというんだろうな~!!」
七助が2人に耳打ちして、2人もまたそれに頷いた。
「ゴクっ」
3人同時に唾を飲みこんだ。
「あっら~~~♡♡ カワイイ!!トノサマガエルね~~♡♡」
日出夫が嬉しそうに甲高い声を出した。
「えっ!!!」
3人が目を大きく見開いて口をあんぐりと開けて立ち尽くした。
それを見て、与助が声をかけた
「まぁまぁ、、、こちらがね、、、ヒキガエルの日出夫で、こちらがね、、一緒にここで暮らすことになったトノサマガエルの八助と六助と七助なんだ!!」
すると日出夫が、
「そうなの~~♡ こんなカワイイ蛙が3人も増えるなんてね~♡」
「私はね。日出夫。みんなひでおちゃん↑って呼ぶから、そう呼んでね♡」
自己紹介をした。
「ひでおちゃん」
3人が唾を飲みながら言った。
「いやいや、違うわよ。。最後は上げるのよ!ひでおちゃん↑って」
日出夫が上から見下げて説明した。
「ひでおちゃん↑」
3人が立ちすくみながら、言われる通りに言った。
「そうそう。それでいいのよ!!」
日出夫が嬉しそうに3人を見下げた。
「とりあえず、自己紹介は済んだことだし、八助たちの部屋を作ろうか!」
与助が提案した。
「あっ、、、そうだね。。。。なんか悪いね。。。」
立ちすくんでいた八助がはっと我に返って与助の方を振り返って言った。
八助と与助がしゃべる様子をニコニコしながら日出夫が見ていた。
「じゃ、とりあえず部屋を決めようか。ちょうど窪みが3個余っているから好きなところを選んでいいよ!」
与助が3人に窪みを指差しながら言った。
「じゃ、俺はここの角がいいな!」
七助が一番に選んで決めた。
「なら、俺はここがいいな!ちなみにこの隣は誰の部屋なんだい?」
八助が隣の部屋を指差しながら言った。
「あっ、そこは俺の部屋なんだ。」
与助が答えた。
「そっかぁ。よろしくね。」
八助が嬉しそうに言った。
「じゃ、余ったところはここしかないから俺はここにするよ。」
六助が窪みの中に入って言った。
「隣は僕の部屋だからよろしくね。」
銀次郎が嬉しそうに近づいてきた。
「君の部屋だったんだ。よろしくね。」
六助が嬉しそうに言った。
そして、皆で3人の部屋を作ることにした。
一時間後---------------------------
「ようやく3人の部屋が出来たな~。。これまで4部屋も作ったから3部屋作るのは案外簡単に早くできたね。」
与助が皆に言った。
「ほんと、これで安心して冬を越せるよ!!」
八助が嬉しそうに部屋を見ながら言った。
「ところでさ~。。さっきからずっと気になっていたんだけど、、、ヌマガエルの、、小太郎君だっけ?」
「君、どっかで会ったことないかい?」
七助が小太郎を指差して言った。
「えっっ、、会ったことなんてないけど。。。」
小太郎が目を泳がせて答えた。
小太郎のその様子を見て、「名探偵 与助」が何かを察した。
ん??
そして、その助手の銀次郎もまた何を察した。
ん??
つづく。