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トヨタデイズ第七回 コペンGRスポーツ これはもう日本の宝、軽自動車の一つの頂点かも。多分もうこういうクルマは出ないので、買っておくべきでしょう

軽自動車は日本の最強移動手段

大ざっぱに言えば日本のクルマの半分は軽自動車だ。軽自動車は小型車と比べると税金など維持費が驚くほど安い。その代わり小さく狭く、走りも頼りない、などというのは昔の話で、今は背の高いスタイリングが主流になってもはや広さに不満はなく、走りもターボエンジン車であれば、制限速度の範囲内ならこれまた不満などいう必要がないところまで性能アップしている。そして最新モデルであればハイテク系の安全装置もフル装備されている(残念ながらコペンにはないが)。

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実際のところ私が乗っているダイハツ・タフトのターボモデルは広さに不満はなく、ハイテク満載で、パワーモードにすればスポーツカー並み(ちょっと大げさだが)の加速を楽しめる。プラットフォームは上級車のロッキー(トヨタならライズ)と同じだから、ボディはがっしりしており、振動や騒音も軽とは思えないほど。今から半世紀近く前に、ホンダの軽商用車だったステップバンこそが日本のクルマとして究極の姿だ、と、ごく一部ながら評されたことがあるのだが、同じようなカタチのタフトなど、今、正にそう言ってもいいクルマだと思う。狭い日本の道で、なんら気を使わなくていい軽自動車は、日常の移動手段としては日本において究極の姿だと思う。売れるのも当然だ。

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軽自動車は世界に通用する。EVなら。

そんな軽自動車は電動化が課題で、長期的には消滅するのでは、と言われている。だが、それは間違いだろう。先日も出光興産とタジマモーターが4人乗り超小型EVを150万円以下で出すと報道されたが、作ろうとしている超小型モビリティ(認定車)と軽自動車は実際にはほぼ変わりないものではないか(国土交通省・超小型モビリティについて)。であれば軽自動車をちゃんとしたEVとして開発すればいいだけの話だと思うのだが。かつての三菱アイミーヴのように。

EVのネックは電池であり、それは大型EVでも超小型EVでも同じこと。高効率電池さえ開発されれば、小さなボディの軽自動車こそEVに適していると思う。値段が高くなるというが、それは今の時点で考えてもしかたない。最初は高くても価格はやがて下がるはず。だいいち今の軽自動車はすでにへたな小型車より高いのだから、EVとなっても小型車と値段で悩むことはそうないはずだ。

かつて軽自動車のエンジンサイズを少し大きくして、海外で売り出してもいいのではないかと試乗記で何度も書いたが、軽自動車EVを作ることができれば、それこそ世界に通用すると思う。軽はこんないいものなのに、ガソリン車の場合、軽自動車の規格では世界に売れないが、この軽自動車作りのノウハウでマイクロEVを作ったなら世界に十分通用するはず。いたれりつくせりの便利さを満載した軽自動車の商品性は、EVとなれば必ず世界で受け入れられるだろう。正にそれこそメイド・イン・ジャパンがやるべきことではないか。

Kスポーツは今しか買えないかも? 

前置きがやたら長くなったが、現在の軽自動車は、ガソリン車としては今が頂点だと思われる。SUVとされるタフトなど、現在はボディバリエーションもやたら豊富だが、その中で今ならスポーツカーだってまだ選べるのだ。今ならというのは、いよいよホンダS660が来年で販売が打ち切られることになったからだ。ちょっと混迷しているように見えるホンダが、しばらく前にホンダらしさを前面に打ち出して作ったこのS660は、若手に好きに作らせたという話で、とんでもない商品だったと思う。実際、雨漏りするなどとんでもないところもあったのだが、それより、ミッドシップ2シータースポーツを軽自動車で実現させるという無謀な企画は、ホンダのような巨大企業にとって、とんでもない話、奇跡的なあだ花としかいえない。しかしながらやはり売れなかったようで、打ち切りというのは、企業として正しいと思うが、クルマ好きとしては、何だよ、だったら作るなよ、とでもいいたい気分だ。ホンダって最近ちょっと変だなあ、大丈夫かなあと思うのはそういうところだが、社長が変わったことで、今後はブレずにいってほしいもの。

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さて今回の試乗車のGRコペンもいつまで売られるのかわからない。ベース車がいかにも古いからだ。過去の試乗記(モーターデイズ試乗記コペン ローブ・モーターデイズ試乗記コペン セロ)を見るとすでに発売は6年も前のこと。軽なのに電動トップとか、ボディ外板を交換できるとか、意欲的で素晴らしかったが、それなりに売れてもいるようでここまで生産が続いている。とはいえ、さすがに古い。実際、パワートレインはタフトのそれにははるかに及ばない。GRコペンにタフトのパワートレインが載ったら、相当にオモシロイだろう。そんな意味では、フルチェンジを期待したいところだが、まあこのご時世では無理だろう。

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さすがトヨタで売るだけあって「足がいいやつw」だった

しかし、さすがにGRのチューニングは素晴らしい。エンジンとボディがちゃんとマッチしていて、軽でも走る楽しみが実現されている。タフトは速いが、けして楽しくはない。GRコペンはそんなにパワフルで速い感じはしないが、ヒラリヒラリとワインディングを楽しめる足がいい。低く構えているから体感的な速さもある。何しろ絶対的なパワーはないから、フルスロットルできてしまう。腕のあるドライバーには物足りないかもしれないが、それは一握りの人だろう。昨今多い300馬力の電子制御カーより64馬力の自助制御カーの方が楽しいと思ってしまうのは、運転のウデがないジジイだからだろうか。ボディ剛性を高めてあるからか、なんと乗り心地も悪くない。ちなみにレカロシートとかモモステアリングとか、BBSのホイールとかもジジイ心をくすぐる。

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いろんな試乗記

【コペン GRスポーツ 600km試乗】日本の公道に似合う貴重なスポーツカーだ https://response.jp/article/2020/08/28/337875.html


【試乗】最上のコペンが誕生! コペンGR SPORTをさらに進化させるGR PARTS驚異の実力 https://www.webcartop.jp/2020/03/502367/


「コペンGR SPORT」意外なほど上質な走りを獲得した軽オープンスポーツカー https://car-mo.jp/mag/category/testdrive/daihatsu/copen/

オープンなのもやっぱりいい。TTロードスター、ザ・ビートル・カブリオレと10年近くオープンカー生活をしているが、オープン走行の楽しさは格別なもの。人間、これを知らないで死んでいくのは惜しいと思う。人生一度はオープンカーである。ただ、GRコペンでは低速走行中に気軽に開閉できないのが残念なところ。新型が出たら改良されるだろうなどといいたいところだが、それはないだろうな…。まあ、実際のところ、日本ではオープンで走れる条件が整った日は少ない。そういう日にバシッと開ければいいので、これでいいのかもしれない。

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軽自動車は幅が狭いので、なかなかワイド&ローなスタイリングができないが、GRコペンのフロント部分は見事にデザインされていると思う。オリジナルのデザインと比べれば、ちゃんとワイド&ローなイメージになっていて、これなら欲しいと思う。ただリアのスタイルはいかんともしがたく、オープンはまだしもクローズドの時はちょっとカッコいいとはいいづらい。致し方ない、致し方ないがもうちょっとなんとかできないかなとは思う。

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トヨタ車でミニバンと軽スポーツの理想的カーライフ

昔、ファミリーミニバンとセカンドカーとして維持費が安いKスポーツというのが理想のカーライフだと思った時期がある。ホンダのビートが出た頃だ。それは今も変わらないのではないか。当時と違って燃費がいいヴォクシーのようなハイブリッドミニバンは最近流行りのファミリーアウトドアライフには必需品だろう。で、時々は走りを楽しみたいからもう一台GRコペンに乗るという、トヨタ車だけでできてしまう理想のカーライフがある。それ、今できるのだ。

シニア世代にとってもあまりお金をかけずにセカンドカーとして持てるKスポーツはありがたい存在だと思う。実際、今、走っているコペンは年配のドライバーが多いように見受けられる。「国産車における自動ブレーキ義務化の対象車は、2021年11月以降にフルモデルチェンジを予定する新車のみです。 既存の車種やモデルの場合、2025年12月以降に販売する車種が対象になります。」ということもあって、GRコペンが買えるのもおそらくあと僅か。「孝行したい時に親はなし、乗りたい時に軽スポーツはなし」なので、みなさん、今ですよ、今。

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トヨタ公式サイト https://toyota.jp/copen/
TOYOTA GAZOO Racing https://toyotagazooracing.com/jp/gr/copengrs/


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