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【モルック】試合の流れと基本的な戦術について(初級者向け)

最近地上波などで露出が増えたことで、新しくモルックを始める人が増えてきました。
思い返してみると、私が始めたばかりの頃はモルック棒を投げるだけで楽しく、狙い通りに当てられたら大喜びでした。
何回かやっているうちに、負けて悔しい、次は勝ちたい、といった感情も芽生えてきて、今ではどっぷりモルックの競技性にハマっています。
モルックの技術は投げているうちに上達していきますが、戦術面の向上は試合の動画を見たり、素直に上手な方に教えてもらうことが近道かと思います。
自分は特別上手なわけではありませんが(保険)、モルックを始めて半年が経ち、技術も戦術もある程度身についてきましたので、初級者から中級者へステップアップしたい方に向けて試合全体の流れと基本的な考え方をまとめてみました。
(新型コロナウイルスの影響による外出自粛でモルックができないことに対する気晴らしでもあります。。。)
なお、モルックの戦術は人によって様々です。私はどちらかというと攻めよりも守り寄り(リクス回避型)の考え方かなーと思います。

モルックの試合には大きく分けて2つのフェーズがあると思っています。今回はフェーズ毎に基本的な考え方やポイントを紹介します。


1 得点稼ぎ期(0点〜20点くらい)
  目的:上がり目が見えるまで得点を稼ぎつつ場を整える
  目標:相手と差をつけられないようにする

《基本的な考え方》
・自分または相手の上がり目が見えてくるまで、ブレイク、はみでたスキットルの倒し合い、ガシャ、ゆるめのガシャ等で得点を重ねていきます。
・大きな得点をとることよりも、大きなリスクを取らない(相手に得点差をつけられすぎない)ことが重要と捉えているプレイヤーが多いです。
・なるべくミスを避ける(大きな博打をしない)ことや、自分が取れる点数≧相手が取れる点数となるように意識し、手を考えると良いでしょう。
・簡単に取れる手はこちらでとり、相手に難しい手やガシャを選ばせミスを誘うことで有利に序盤を進めることができます。

《ガシャについて》
・序盤、高得点の手がない場合などガシャを使用することがあります。初心者や投擲の精度に不安がある方は多用する傾向にありますが、⑩以上の高得点スキットルが出てしまい相手に有利となることが多々あります。
・中級者以上は是非ゆるガシャ(優しめのガシャ)を使ってみましょう。ガシャよりも点数は取れませんが、相手にも大きな点数を取られずに済むメリットがあります。
・ただし、スキットルがあまりに固まっていて上がり目の選択肢がない場合には、早い段階でガシャをしておき、選択肢を増やすこともあります。この場合にも相手に有利になるスキットルがはみ出ないように、狙う場所や強さを工夫して投げるとよいでしょう。
・中級者以上の試合では何ターンかゆるガシャが続くことも珍しくありません。

モルッQ(序盤)

・この場面では、はみ出ている⑨を取れれば、相手の手を増やさずに自分が高得点を獲得することができます。うまく⑨が遠くへ転がれば、相手は次の手に困り、何かしらのミスをするかもしれません。7mが不安であれば⑥でも構いませんが、相手に⑨を取られてしまい、差が広がるかもしれません。
・ガシャは前述のとおり相手の利になる場合があります。この場合も⑩以上の高得点を出さないように気をつけるか、ゆるガシャにしておくべきでしょう。
・高難易度ふわり《11》は手前を巻き込んで高得点を出したり、ミスで0点になるリスクがあります。また、たとえ得点が取れたとしても次に相手も同じ手が簡単に取れるため差がつきません。個人的に、序盤の高難易度ふわりは評価していません。


2 上がり期(14点〜50点くらい)
  目的:相手より先に50点ぴったりを取る
  目標:自分が上がり切れるような手を選択する
     相手が上がりにくくなるような手を選択する

《基本的な考え方》
・上がりまで3〜4ターン程になったら、上がりまでの手を考えて、相手より先に50点ぴったりを取れるよう得点を重ねていきます。
・自分の上がり目はもちろんのこと、相手の上がり目を把握して、できるだけ自分は上がりやすく、相手は上がりにくくなるように意識しながら手を考えます。
・残り1点(49点)は、50点を超えてしまう(おかわり)リスクが高いので避けましょう。また同様に、残り3点(47点)も、複数のスキットルの巻き込みで49点になるリスクがあるので避けることがあります。なるべく大きな点数で一気に上がる(40点からの⑩など)ことを意識すると、おかわりのリスクを減らすことができます。

このフェーズは自分が先行(上がりまでに必要なターン数が現実的に相手より少ない状態)しているか、相手が先行しているかで立ち回りが変わります。以下、それぞれまとめます。

《自分が先行している場合》
・自分が相手よりも先行していて、かつ、上がりまでの手の難易度が高くなければ、まっすぐに50点を目指すのがいいでしょう。
・相手に邪魔されることを念頭に手を選びます。相手に邪魔されたくない手(飛ばされやすい・寄せられやすい手)、自分も相手も欲しそうな手は早めに取っておきます。
・相手に邪魔された結果、ふわりや縦投げ、裏投げ、遠投など難しい上がり目を要求されることもあります。逆に、相手にそれ以上邪魔されにくいという理由で、進んで難しい上がり手を選択するプレイヤーもいます(ふわりで決める等)。

モルッQ(先行)

・自分が欲しい得点だったとしても、相手の上がり手を増やす場合は避けることがあります。特にガシャやふわりの巻き込みに注意が必要です。
・例えば画像の場合、3点→5点で上がりですが、《7,10,11》のガシャをすると相手の上がり目を出すことになるので選択してはいけません。前述したゆるガシャでも若干動きます。
・また、ガシャは基本的に不確実なものなので3本以上は上がり目にしないことをお勧めします。2本の場合でも片方しか倒れないことがありますので・・・。
・あと1手(12点以内)を刻む場合は小さい点数から取ることでおかわりのリスクを減らすことができます。

《相手に先行されている場合》
・相手が自分よりも先行している場合、相手の邪魔をしながら上がりを目指すことになります。
・後攻でも上手く邪魔をした結果、相手より上がりまでのターン数が短くなることもありますし、相手がおかわりすることもあります。50点ぴったりになるまで、試合はわかりません。
・中盤は自分と相手に共通で必要な手を優先的に邪魔していきます。後半は自分に必要ないスキットルでも、相手の上がり目を潰すために狙っていく場合があります。邪魔をするたびに自分と相手の上がり目は変わっていきますので、普段から何手か先まで考えることに慣れておくとよいでしょう。
・相手の得手不得手、自分の上がりまでの点数などを加味して、邪魔の仕方(飛ばすのか寄せるのか)を選択します。

モルッQ(相手が先行)

・この場合、自分は《⑤,⑨,⑧》、相手は《⑤,⑧》の手が考えられます。先に⑤を飛ばしておくことで相手の邪魔ができますので、優先的に狙っていきます。
・⑤を飛ばした結果相手が⑧を取ったら、さらに⑤を邪魔するか、ガシャで5本を取らせないようにする、5点になる組み合わせ(③と②)を飛ばす、寄せるなどして潰していきます。
・しかし最終的な目標は相手よりも先に上がることなので、十分に邪魔したな、と思ったら自分の上がりに向けて点数を取らなければいけません。攻守の切り替えが非常に重要です。


以上が、私が考えるモルックの基本的な考え方です。
各フェーズには更に詳細に意識すべきことがあり、試合のルールによってもまた考え方が変わるため、それぞれ別の記事でまとめたいと思います。
少しでも始めたばかりの方の参考になり、全国のモルッカーが更に深い楽しみ方を発見できることを祈っています。
ちなみに自分が上級者ではないので上級編は書かないと思います!

普段はTwitterに生息していて、毎週木曜日に「モルッQ」という、何狙う?問題を出題しています。
また、名古屋市内で定期的に行われるモルックの練習会や対戦会(NAGOYA CUP)に出場しています。
よければ一緒にモルックをしましょう!
https://twitter.com/kinakomof10131

それでは、良きモルックライフを!

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