2024年箕面市議会議員選挙の展望
初回から豊中市外の話題となるが、市近傍の自治体ということでご容赦をいただきたい。
本稿では、8月18日に告示された2024年箕面市議会議員選挙の情勢を展望する。
【選挙前議会の動向】
議会構成
選挙前時点での箕面市議会は、定数23人に対して欠員1(23年4月の大阪府議会議員選挙に堀江優箕面市議(当時)が出馬したため)となっており、現職22名が在職中である。
箕面市長は上島一彦、前回20年4月の市長選において維新公認で初当選し、現在一期目を務める。
現在の会派構成としては、大阪維新の会、箕面政友会、自由民主党、公明党、日本共産党、市民派クラブの計6会派が存在し、このうち大阪維新の会が市長与党、箕面政友会、自由民主党、公明党は中立的立場、日本共産党、市民派クラブが市長野党的立場として活動している。
【選挙の背景と争点】
選挙の概要と当選ライン
今回の選挙には定数23に対して29名の候補者が出馬した。
この数字は過去4回の選挙(08年:32名、12年:33名、16年:29名、20年:28名)と概ね同程度となっており、当選ラインとなる票数は1,200票前後となることが見込まれる。
選挙の背景
箕面市議選は、統一地方選の周期からおよそ1年4か月ほど後ろにずれており、統一地方選で現れた傾向に加えて、それ以降の国や地方の政治状況が反映されるだろう。
統一地方選では、22年夏の安倍元首相の銃撃事件に端を発した「宗教と政治」の問題や、社会保障費などの増加を背景とした国民への負担増への反発などから、自民党へ大きな逆風が吹く結果となった。
大阪では、政権与党への反発の受け皿として大阪維新の会の伸長が著しく、豊中市においても議会第一党に並ぶ勢力を得るなど、各地で大幅な議席増を達成した。
その一方で、議員の若返り、分極化も進んだ。
20代、30代の議員が数多く当選を果たす一方で、期数を積み重ねてきた60代以上の現職議員が落選する事例が目立った。
また、これまで議席を有していなかった小政党が初の議席を獲得する例も各地で現れた。
参政党からは統一地方選を通じて100名の議員が当選し、新たな基盤を築いた。
れいわ新選組からは39名の地方議員が誕生した。
そのほとんどが大選挙区となる地方選挙において、現在の日本で進行する分極化、多党化の傾向が如実に表れたと言っていいだろう。
こうした傾向は箕面市議選でも現れる可能性が高い。
すなわち、政権与党への逆風が続くとともに、若い候補者の躍進、小政党・ミニ政党の議席獲得といった現象が予想される。
それに加え、統一地方選以後の社会情勢も加味する必要がある。
有権者の動向に影響を与えうる主な動きとしては、統一地方選前から続く「宗教と政治」の問題に加え、昨年11月に表面化した自民党議員の政治資金パーティー開催をめぐる政治資金収支報告書不記載の問題、来年春に開幕を控えた大阪・関西万博への費用面や安全面での懸念の高まりなどが挙げられる。
引き続き、政権与党である自民党の候補者が厳しい逆風にさらされるとともに、維新の会も昨年の統一地方選ほどには票を上積みできない可能性が高い。
そうした勢力から流出する票をどの候補が獲得するか、要注目だ。
また、今年元日に発生した能登半島地震や、今夏の南海トラフ地震注意情報発表による防災意識の高まり、ポストコロナの感染症への向き合い方といった点も注目する要素となりうる。
ローカルな話題では、今年3月の北大阪急行の市内延伸に伴う影響への評価が真っ先にあがるだろう。
鉄道の延伸という街の形をドラスティックに変えうるターニングポイントから5か月、梅田やなんばといった大阪都心部に直通できるようになったという「光」の面がある一方で、これまで千里中央まで行っていたバスが箕面萱野駅止まりとなったことで結果的に不便になったという「影」の面を指摘する声も上がっている。
また、市民病院の建て替えも注目だ。
市は現在の市民病院の老朽化への対応として、27年を目標に移転・新築を行う方針を明らかにしている。
新しい市民病院の立地や担うべき機能に関する議論に期待したい。
このほか、加熱する子育て・教育支援策や、交通不便者への対策、市内経済の活性化策なども注目を集める点となりそうだ。
そうした内容を包括して、維新首長・維新政治のもとでの箕面市政4年間の評価そのものが問われる選挙となるだろう。
選挙の争点
① 北大阪急行延伸による影響への対応
前述したとおり、北大阪急行線の延伸を踏まえた市内の交通体系の更新への評価、そしてその対応策が争点となりそうだ。
鉄道の延伸とバス路線の再編を肯定的にとらえるのか、もしくは路線の変更やコミュニティバスによる補完といった形で手を入れる必要があるととらえるのか、各候補の主張に注目したい。
② 市民病院の建て替えへの対応
市民病院建て替えへの反応にも注目したい。
新たな病院が地域においてどのような役割を担うべきと考えるか、各候補の主張に注目だ。
③ 市の子育て・教育施策への評価
北摂地域に位置する他自治体は、税収の増加などを背景に保育料や給食費の無償化、小1の壁解消に向けた施策などを積極的に進めており、自治体間競争の様相を呈している。
箕面市がこの競争に引き続き参画していくべきか、あるいは全世代バランスよく支援を行うといった方向に転換していくべきか、限られた財源の中でどのような優先順位を持つべきなのか、意見を待ちたい。
また、小中一貫教育の推進の是非も一つの要素だ。
市は新駅開業による人口増を見込んで、32年に新たな小中一貫校を箕面船場阪大前駅近傍の現在の市民病院の立地に建設する方針を明らかにしている。
小中一貫校には義務教育期を通して切れ目のない教育を行うことができるという期待がある一方、9年間同じ環境にいることによる生徒の自立性や自主性、協調性への悪影響を懸念する声もあり、全市的な推進に懸念を示す意見もある。
各候補の活発な議論に期待したい。
④ 市内経済・観光の振興
コロナ禍によって打撃を受けた市内経済・観光への中長期的な支援もトピックの一つだ。
コロナによる自粛ムードは明けたが、市内事業者の中にはコロナ禍による減収の穴埋め、負債の返済といった影響が続いているところもある。
直接的な補助金投入による応急的な支援から、事業者自らレジリエンスを身に着け立ち上がっていけるような支援への転換をどう行っていくかが焦点となる。
⑤ 4年間の箕面市政全般・国政への評価
個別の争点の他、維新首長が担う現在の市政への評価、現在の国政の状況も有権者の判断材料となりそうだ。
【各党派・候補者の戦前評】
ここからは、各党派の候補者それぞれに焦点を当てて展望したい。
前回選挙の党派別得票順に、国政政党を党派として記載した。(敬称略)
① 大阪維新の会
大阪維新の会からは現職の武智、山根、神代、桃山、尾﨑に加えて、新人のくのい、吉田が出馬する。
武智は維新草創期の12年に初当選を果たし、市議3期を務める。
12年、16年、20年のいずれもトップ当選を続け、今回も盤石の戦いが予想される。
山根は市議1期4年、20年に2位で当選を果たした。
前回は維新唯一の女性候補であったが、今回は新人候補2人が女性となるため、やや票を食い合う形となるか。
元航空会社の客室乗務員というユニークな経歴を持つ。
神代は08年に初当選、4期16年。当初は無所属であったが、維新誕生後に加入した。
桃山は市議1期4年、市役所職員から転身を果たした。
尾﨑は15年の府議会議員選挙に落選後、16年から現職。現職では唯一弁護士の資格を有する。
新人のくのいは42歳。子育て中であることを前面に押し出している。
吉田は46歳。小児科医であり、地域とのつながりをアピールしている。
大阪維新の会は党派別最多の7名を擁立した。
現在、議会内では昨年春の統一地方選時に堀江が辞職したことによって、会派所属議員数は5名、箕面政友会と並んでの第一会派となっている。
維新公認市長である上島とタッグを組み、箕面市政を司ることを考えると、全員の当選を果たし単独第一会派として議会の主導権を握りたい。
前回の選挙では、擁立した6名が1位から6位を独占し、強さを示すとともにさらなる勢力拡大の余地を示した。
今回は辞職した堀江を除き、前回上位当選を果たした現職が軒並み出馬するほか、活動量が期待できる40代の女性2名を擁立し、着実な議席増を目指している。
懸念点があるとすれば、大阪・関西万博をめぐる諸々の動きだろう。会場建設・運営費用の増大は万博を主導する(と見られている)維新に厳しい目を向けさせる大きな要因となっている。
加えて、兵庫県の斎藤知事のパワハラをめぐる問題も尾を引いている。本選挙においても一定の影響がありそうだ。
また、選挙直前の6月議会においては、上島市長が大阪・関西万博への子どもの招待事業の中止を求めた市議に対し、「出入り禁止」などのヤジを飛ばし、物議をかもすなど、風当たりは依然として強い。
昨年の統一地方選ほどの勢いは失われていると言え、合計の得票数では前回と同程度、もしくはやや減となるのではないだろうか。
とはいえ、前回の結果から考えても票数にはかなりの余裕があることから、維新の強みである組織的な活動を着実に行うことで、全員が当選圏内に入るであろうと予想する。
おそらく、最多得票者も維新から出ることとなるだろう。
② 自由民主党
自民党からは現職の藤田、新人の竹内、藤井、牧野(すみ)が出馬する。
現職の船瀬、中井、牧野(芳治)は現任期限りで引退の模様だ。
藤田は2期8年市議を務め、粟生地域で活動を行っている。
竹内は26歳、原田りょう(元大阪府議)や東田(自民党大阪第9区支部長)の秘書を務めた。
藤井は44歳、不動産会社などを経営したのち、松川るい(参院議員)の秘書を務めた。
牧野(すみ)は48歳、米国にて医療関係の職に就いていたが、父である現職の牧野(芳治)の後継として箕面に帰ってきている。
自民党は前回と同数の4名を擁立する。
しかし、その内実には前回に比べ格段に厳しい。
統一地方選時に顕在化していた「宗教と政治」の問題に加え、政治資金収支報告書の不記載にかかる問題、国会議員の不祥事といった新たな逆風が襲い掛かる。
加えて、3名の現職が引退し、現職1名、新人3名という布陣で臨む今回の選挙は、各候補の体制を整えるところから苦労しそうだ。
20代ひとり、40代ふたりと若い候補者をそろえたが、他の陣営も同じ年齢層の候補者を立ててきており、大きなアドバンテージにはなっていない。
前回と同じ候補者数とは言え、前述のマイナス要素を考慮すると、候補者全員の当選は厳しいと言わざるを得ない。
統一地方選の近隣市の状況を見ても、合計での得票数を前回選挙時より減らし、複数の候補者が落選する例が散見された。
政党ではなく、候補者個人に有権者の目を向けさせ、将来への期待の票を得ることができるかが焦点となりそうだ。
③ 公明党
公明党からは現職の田中、楠、岡沢が出馬する。
田中、岡沢は3期12年を務め、4回目の選挙に臨む。
楠は2期8年。市中部を中心に活動する。
公明党は前回と同数の3名、いずれも現職を擁立した。
地方選挙における公明党は「全員当選」を金科玉条とし、落ちる選挙はしないのが特徴だ。
昨年の統一地方選の後半戦においても、公認候補者1,213名のうち1,203名が当選を果たし、結束力の固さを示した。
ただ、上記の落選10名は00年以降では最多の数字となった。
支持母体である創価学会信徒の高齢化による地力の衰えに加えて、「宗教と政治」の問題が公明党を直撃している。
近年の多党化や都市部での地方選挙への立候補者の増加傾向も、公明党の強みである地域ごとの票割りと最大効率での議員の送り込みを難しくしている側面がある。
そうした懸念点はあるが、今回の箕面市議選では杞憂に終わるだろう。
3名という比較的少数の候補者数に加えて、これまでの選挙では各候補とも2,000票前後の票を獲得し、当選ラインからかなりの余裕をもっての当選となっている。
今回の選挙においても、いずれの候補も1,900票前後を確保し、全員当選を果たすと展望している。
④ 日本共産党
共産党からは現職の村上と名手、新人の金森が出馬する。
村上は市議2期、市東部を中心に活動。
名手は市議7期、副議長などを歴任。
金森は46歳。市西部を中心に活動。保育士として勤める。
共産党は現職の神田が引退し、金森を新たに擁立した。
国・地方問わず、共産党は「宗教と政治」の問題や、しんぶん赤旗での報道を契機として明らかになった政治資金パーティーをめぐる裏金問題、大阪・関西万博をめぐる建設・運営費用の問題などで自民党・維新の会などを責め立てるが、そうした動きが党勢拡大にはつながっていないのが現状だ。
昨年の統一地方選では、その前後で議席数を1割以上減らし、退潮が色濃く映る形となった。
今回の選挙においても、そうした苦境を反映し、共産党にとっては厳しい選挙になりそうだ。
前回2,300票余りを獲得し、上位当選を果たした村上は今回も手堅く当選が見込まれる一方、名手、金森は当選ラインを争う戦いとなると展望する。
現有3議席を死守できるか注目だ。
⑤ 国民民主党
国民民主党から現職の高橋が出馬する。
高橋は前回20年の選挙で初当選、市西部を中心に活動する。現職では最年少の31歳。
国民民主党は前回と同様、高橋ひとりの擁立となった。
ただし、前回20年の選挙時は、選挙直後の9月に起こった野党再編の前のタイミングであり、(旧)国民民主党として戦ったことに留意が必要である。
前回選挙時には旧民主党系唯一の公認候補として戦ったにもかかわらず、当選した候補中の最小得票となり、大阪での旧民主系の衰退ぶりを示す形となった。
今回の選挙においても、立憲民主党が公認候補を立てないことから、前回と同様の構図となるが、情勢は前回より厳しいとみてよいだろう。
まず擁立元の(新)国民民主党は、立憲民主党への分派・合流や前原グループの離党などを経て、(旧)国民民主党に比べて格段に小さい組織となっている。大阪府内に国民民主党所属の国会議員・府議はおらず、市町村議会議員も数えるほどだ。候補者を支援する体制が十分ではない。
加えて、今回の選挙では現職・新人含めて中道から左派の立場を取る無所属の有力候補が複数名出馬しており、高橋はこれらの候補と限られた票を争う形となる。
また、前回は唯一の20代の候補として若さを前面に出して戦ったが、今回は20代、30代の候補がいずれも複数名出馬しており、アピールポイントが弱まった形だ。
党は代表の玉木が複数回大阪府内に入るなど、支援に全力を入れている。
現職1期4年の実績と、党公認という立場を最大限にアピールし、支持層の掘り起こしに努めることが必要となるだろう。
得票数は前回と同程度となり、当選はやや厳しいか。
⑥ れいわ新選組
れいわ新選組からは新人の牧が出馬する。
牧は53歳、市北部で農業を営む。
自身の職歴や性自認を背景に、森林保護や性的少数者の包摂を訴える。
れいわ新選組ははじめて箕面市議選に公認候補を擁立した。
昨年春の豊中市議選、秋の東大阪市議選と、大阪府内で相次いで地方議員を当選させており、府内3人目の議員誕生を狙う。
国政政党となってから5年が経過し、全国に一定の支持層を確立するに至った。
22年の参院選では、箕面市内で比例票2,300票余りを獲得しており、市議会議員1名を誕生させる地力は十分に有している。
懸念点は今年に入って複数の地方議員の離党が起こるなど、党内部で一定の遠心力が働いていることだ。
元々急進的な政策を掲げる政党内部においては、こうした路線対立に端を発する分裂・集散はよく見られる。
党内部の結束を維持しつつ、党勢拡大を継続できるか、正念場を迎えている。
今回の選挙では、近隣自治体の議員や党幹部を送り込むなど、党を挙げて議席獲得に向けた活動を活発化させている。
おそらく2,000票弱を獲得し、当選するだろうという展望だ。
⑦ 参政党
参政党からは新人の木下が出馬する。
木下は46歳。商社などでの勤務経験を持つ。
これまで箕面との関わりは薄く、落下傘的候補となるようだ。
参政党も箕面市議選に初めて公認候補を送り込む。
参政党は元吹田市議の神谷宗幣が代表を務めており、いわば発祥の地の近隣である北摂各市で積極的に候補擁立を行っている。
高槻市、吹田市などでは実際に議席を獲得し、着実に勢力を拡大させてきた。
今回の箕面市議選での候補擁立もそうした文脈の中にあり、次の国政選挙も見据えて足場固めを進める。
れいわ新選組同様、22年の参院選では2,300票程度を獲得しており、議席獲得の可能性は十分ありうる。
懸念としては、候補自身がこれまで箕面との関わりが薄く、地元との関係作りや課題認識が進んでいない可能性があること、またれいわ新選組同様、党内の路線対立によって一時よりも勢いが削がれていることだ。
それでも市内に多くのポスターを掲示し、また駅頭活動では多くのボランティアが協力するなど、陣営の士気の高さもうかがえる。
1,800票前後を得て、議席獲得を果たすと予想する。
⑧ 無所属
最後に政党公認を持たない無所属候補を俯瞰する。
なお、無所属候補の中には政党推薦や支援を得ている候補がいる可能性があることに留意されたい。
現職として、中西、大脇、中嶋、増田が出馬する。内海、川上は引退の模様だ。
中西は5期20年を務め、6回目の当選を目指す。
オンブズパーソンの活動を通して政治に関わり、人権や環境保護を訴える。
社民党と近く、大椿(参院議員)が応援に入る場面が見られた。
大脇は1期4年。議会では旧民主系の会派に所属する。
中嶋は4期16年。22年には議長を務めた。大脇と同じく議会では箕面政友会に所属。
増田は7期28年。中西と二人で会派「市民派クラブ」を組み、野党として市長と対峙している。
また、新人として浦川、東野、西野、丸吉、山田が出馬する。
浦川は36歳。教員などを務めた。
市民派を標榜し、市政への市民参画、人権擁護、子育て支援の充実などを訴える。
東野は49歳。子育て支援・防災などを訴えるとともに、前市長の倉田との連携もアピールする。
西野は25歳。今回最年少の候補であり、若さを前面に出すとともに、子育て・医療介護環境の充実を訴える。
無所属を標榜しているが、反グローバリズム、核保有、外国人排斥など急進的、また陰謀論的主張を党是とするアシタノワダイ党なる政治団体で長く活動しており、関係者の支援も入っている。
丸吉は39歳。政治カメラマンを名乗る。
これまで八代市、西東京市、江東区など各地の選挙に出馬しており、NHK党、政治家女子48党の公認を得ていた。
箕面市にはこれまで縁がなく、真摯に取り組もうという姿勢は率直に言って感じられない。
山田は59歳。薬剤師として勤めた。
保守系無所属を名乗っており、自民党大阪府連の政治塾出身であることからもそのことがうかがえる。
教育強化、防災充実などを訴える。
無所属では計9名が出馬し、これは前回の選挙と同数だ。
箕面市議会の特徴として、比較的無所属議員に中道から左派が多い点が挙げられる。
現議会構成では旧民主系会派に4名、急進左派系会派に2名が在籍しており、保守系無所属が一定の地位を占めている他市とは一線を画する。
今回、旧民主系会派に所属していた現職2名が不出馬となり、ニッチに一定の空きができる形となる。
有権者の中には、既存政党への不信感や、党派にとらわれない意思決定ができるという点から無所属候補を中心に投票先を探すという層もおり、そうした層をどの候補が取り込み当選を果たすか注目だ。
現職の中西、大脇、中嶋、増田は確固とした地盤を築いており、今回も当選は揺るがないだろう。
新人候補では浦川が有力か。
地元で生まれ育ち、複数年にわたる活動で一定の関係を築くとともに、近隣他市の議員も応援に入るなど、体制も整っている印象を受ける。
その他の候補は独自の戦いとなるか。
可能性があるとすれば、現在該当する立場の議員がいない中道から保守の候補だが、維新・自民の支持層と重複することもあり、議席獲得の道のりは険しい。
現職4名+新人1~2名の当選が現実的な予想となる。
【総合評価】
選挙結果の予想
以上を総合し、市議選の結果を展望する。
大阪維新の会は7名全員を当選させ、議会単独第一党となる。
(選挙前:5 → 選挙後:7)
自民党は現職1名+新人2名の当選にとどまるだろう。
(選挙前:4 → 選挙後:3)
公明党は現職3名全員が当選する。
(選挙前:3 → 選挙後:3)
共産党は現職1名+新人1名の当選となり、1議席の減となる。
(選挙前:3 → 選挙後:2)
国民民主党は議席を失う結果を予想する。
(選挙前:1 → 選挙後:0)
れいわ新選組は初の議席獲得を果たすと考える。
(選挙前:0 → 選挙後:1)
参政党も同じく初の議席獲得を果たすと考える。
(選挙前:0 → 選挙後:1)
無所属は現職4名に加え、2名の新人の当選を予想する。
(選挙前:6 → 選挙後:6)
投票日は8月24日(日)、午後8時まで市内各地の投票所で投票が行われる。
箕面市民の選択に注目するとともに、結果が出揃ったのちに改めて総括を行いたい。
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