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スーパーGT 第3戦鈴鹿 つちやエンジニアリング 応援記①

今度鈴鹿来る?

「今度鈴鹿くる?」5月の下旬のある日、一通のシンプルなメッセージが届きました。メッセージの主は土屋武士さん。モータースポーツファンの方はご存知、スーパーGTシリーズに参戦するHOPPY team TSUCHIYAの監督であり、つちやエンジニアリング代表の土屋さんです。私は「行きます!」と即返答。6月1、2日に鈴鹿サーキットで開催されたスーパーGT第3戦に応援に行かせていただくことになりました。
 私と土屋武士さん(以下武士さんとさせていただきます)の関係を簡単にご紹介すると、同じ神奈川県藤沢市の出身で、そして高校の先輩・後輩なのです。武士さんが一つ上です。そしてなんとラグビー部の先輩でもあるのです。武士さんは一年生の秋にはレーシングカートに専念するということで退部されていたので、私が入部した時には既にいらっしゃらなかったのですが。在学中はあまりご縁がなく、子供の頃からモータースポーツファンだった私は、武士さんのことは遠くから見ているだけでした。が、大人になってからご縁をいただき、可愛がって頂くようになりました。その辺りを話し始めると長くなるのでまた機会があれば。
 私が東京から名古屋に転勤になったことをご報告したときに「鈴鹿が近くなったのでスーパーGT応援に行きます!」と話していたのを覚えていてくださいました。そんなわけでこれまで本職は土日が主戦場でなかなか生観戦の機会がなかったスーパーGT初観戦の機会が訪れたのでした。

6月1日(土)

6月1日(土)。午前の公式練習に間に合うように、名古屋から近鉄で白子へ。土曜日の朝だしそこまで混んでないだろう、とたかを括っていましたが、白子駅から鈴鹿サーキット行きの直行バスに乗ると、あっという間に乗ったバスはいっぱいに。次のバスに乗るよう促される人の列があっという間に長くなって行きました。やっぱりスーパーGTは人気あるな、と再認識した朝でした。

サーキットに到着し、パドックに向かいます。HOPPY team TSUCHIYAのピットは2番。ピットロード出口に最も近いところに陣取っています。聞けば、この位置がお気に入りだそう。「真ん中のあたりは殺伐としていて嫌だ」と冗談とも本気ともつかない答えでした。ガレージに入ると、すでに25号車、正式名称「HOPPY Schatz GR Supra GT」(愛称:ホピ子)はガレージに鎮座していました。ピンクが基調のカラーリングにクリアイエローのヘッドライトカバーがアクセント。「ホピ子ですよ!」と主張しているようでカッコいいですね。昨季のアクシデントから見事に復活を遂げました。

武士監督お気に入りの1,2番ピット。後ろ姿は松井選手
HOPPY Schatz GR Supra GT」(愛称:ホピ子)

さあもうすぐ公式練習。セッション前「やっぱり鈴鹿でどれくらい走るか、は今後に向けても大事になってきますか?」と尋ねると「鈴鹿はうちのマシンは相性が良いんだよね」と。確かに去年はここで予選5位につけていました。ただ「車も去年と同じじゃないし、さらに今年はタイヤが大きく変わったので、そのあたりは走ってみてという感じかな」とのことでした。

公式練習開始!

 いよいよ午前のセッションが始まりました。ドライバーは菅波冬悟選手で走行開始。走り始めてすぐに2分2秒台を出すと、そこからはコースに出てもすぐ戻って作業、という流れを繰り返していました。途中、リヤのカバーを外してリヤ周りのセットアップを何やら色々といじるシーンもあり、必ずしも順調ではなさそうな空気感。松井孝允選手に変わってからも状況は変わらず。結局「タイムアタック!」というようなシーンはないままセッション終了に。

菅波選手の走りを見つめる松井選手と佐藤選手


 さらにこの後アクシデントが。「サーキットサファリ」という、観客がバスに乗ってコースを走るマシンを間近に観る、というイベントの最中、テレビモニターに一瞬スローダウンしたように見える25号車が。次にモニターの映像が切り替わった時にはコース脇に停められた25号車の姿が大映しになりました。「あー、停まっちゃった!」とサポーターから声が上が上がります。大丈夫なのか?と気を揉む私たちをよそに、チームのスタッフの顔には意外にも焦りの色はありません。じゃあそんなに心配ないのか?とも思いましたが、実際にクルマはスリックタイヤに芝をビッシリとへばりつかせてコース脇に佇んでいました。
武士監督はチームラジオでしばらく交信し状況を確認。スタッフとコミュニケーションを取る表情などからは緊迫感などは伝わってきません。歴戦の猛者ゆえの不動心なのか、本当にそんなに深刻ではないのか・・・。心配して武士監督に声をかけると、「駆動系だねー。詳しくはまだわからないけど」と一言。
 その後、運ばれてきたマシンのリヤセクションのギヤボックス周りをバラし始めました。イベントのタイムスケジュールとしてはピットウォークの時間になっていましたが、チーフメカニックの武藤さんがギヤ一枚一枚を丁寧に外し、チェックしている様子。ただ、時折笑顔が見えるなどしていました。しばらく作業が続いた後で、武士監督はサポーター席までやってきて、少し柔和な表情で、「走れそう」と一言。「よし!」「良かったー」などと安堵の声が上がります。

原因を尋ねると、シフトチェンジに使うコンプレッサーが正常に作動しなくなったとのことで、どうやらシフトチェンジができなくなってしまったようです。そのコンプレッサーを交換し、問題解決ということでした。ひと安心です。

また午前のセッションについて聞きました。頻繁にピットインを繰り返していたことについては「あれは全然ダメだったから💦。バランスが」と苦笑い。リヤのカバーを外してリヤセクションを色々とイジっていたのも「リヤ周りをかなり色々やった」ということでした。
こうして公式練習は終了。
このあと午後はいよいよ公式予選。HOPPY team TSUCHIYAの戦いやいかに。

ということで第1弾はここまで。
続きもなるべく早く更新して行きますので、お付き合いください!

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