裏地について
世の中にある大半の服、スカート、パンツには裏地がついています。表からは見えない裏地は、一見すると全く重要ではないように思いますが、実際には多くの点でこれらのアイテムを支えています。
裏地には硬い裏地と柔らかい裏地があります。硬い裏地には服の形を決めたり、型崩れを防ぐ役割があります。一方、柔らかいものは形そのものをつくる機能はありませんが、透けてしまうのを防いだりといった役割があります。
裏地は着心地にもかなり影響します。一番大きい部分は、服のすべりです。もしも裏地がついていなければ、引っかかって動きづらくなります。また、服に空気の層を持たせることで、暖かさにも一役買っています。裏地がない服では縫い代が露出しているので、引っかかって少し着心地が悪くなりますが、裏地がついていればこういうこともありません。
このようにいろいろな機能を持った裏地ですが、取り付けるときには色々と注意しながら縫製する必要があります。
表地に対して裏地は少しだけ大きく作ります。こうすることによって裏地にゆとりを持たせ、運動の邪魔をしないようにすることができます。裏地の余った部分はアイロンで抑えて表地に響かないようにしておきます。
裏地の厚さも、デザインに影響するので表地と目的にあったものを選びます。厚いものは表地に張りを与え、薄いものは逆に影響しないようにできます。
裏地の伸縮性も重要なポイントです。ニットのような伸び縮みする表地にはやはり伸縮性のある裏地を取り付けます。
裏地は見えないところでしっかり働いているのです。
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