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南極の海に探る地球の未来

2020年9月時点の内容です

日本の南極地域観測事業は1956 年に出発した第1 次南極地域観測隊以来、何度かの中断を挟みながら現在も続けられています。2019年11月に派遣された第61次南極観測隊は、氷の融解が進み、地球規模の気候変動において重要視されているトッテン氷河沖の集中観測を世界で初めて実施し、目覚ましい成果を上げ2020年3月20日に帰国しました。砕氷艦「しらせ」に搭載されているマルチナロービームが2019年に復活したことを受けて、当社からも海洋調査機器のエンジニアである柴田成晴が観測隊員として参加しました。この機器は海底地形を3次元で計測することが可能で、第61次南極観測においても重要な役割を果たしました。

筆者の青木茂氏は、第39・43・56次観測隊に参加された経験を持つ南極研究の第一人者で、トッテン氷河沖海洋観測の研究代表者も務めていらっしゃいます。第61次南極観測隊では北海道大学からは初となる観測隊長として参加されました。地球規模での南極を取り巻く状況、南極研究の最前線の現在、そして未来について語っていただきました。


南極観測のいま

南極の話をすると、ロマンがありますね、とよく言われます。確かにロマンもあるのですが、南極観測にはロマン以上に重要な要素がたくさんあります。

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