観光空白地帯を観光地にしよう

あなたは北海道にある美深町をご存知だろうか。北海道のヘソをと言われている旭川と北海道の北の果てと言われている稚内とのちょうど中間地点に位置しているのが、そう、我らが美深町。「びふか」と読みます。「びぶか」「みふか」ではないです。

旭川と稚内の中間の市町村は観光空白地帯と長らく言われており、今も観光で大賑わいしていると言う実感はありません。やっぱり人間は端っこの稚内に行きたくなるみたいで、旭川とかから美深町などの中間地点に見向きもすることなく通り過ぎて稚内まで行ってしまっているのが原因と言われています。

しかし、観光空白地帯と言われてきた近年美深町には、カヌーや釣り、キャンプを通して美深町を流れる天塩川水系のフィールドを案内する凄腕ガイドがいたり、美味しいイタリアンを提供するお店や、地元で取れる白樺樹液の入ったクラフトビールを作るビール醸造所がオープンしたりとなんだか活気が出てきています。

なんだか、この状況はカナダにあるバンフに通づるものがあるなぁと思います。

カナダにあるバンフは、ロッキー山脈の麓にある人口7,000人の小さな町ですが、観光客が年間400万人訪れる観光都市です。しかし、初めから観光で栄えていたわけではありません。今から130年くらい前にロッキー山脈を越える鉄道を建設中、温泉が湧き、ここを観光地にしよう!という鉄道会社のおじさんが、立派なホテルを建設したのが始まりです。

バンフの自然景観は素晴らしく、ルイーズ湖やボウ川などの北米らしい自然が広がっています。夏にはカヌーやトレッキング、冬にはスキーや湖でスケートなど多くのアウトドアアクテビティも体験できます。観光客が多く訪れる街には、お土産屋さんだったり、飲食店だったり、ビールバーだったり、アウトドアグッズを取り扱う販売店だったり、メーカー直営店が商店街にあります。街を歩いているだけでも楽しいです。数年前に実際にバンフに行ってきました。

勝負しているわけではないですが、美深も似たようなものがたくさんあります。

天塩川でカヌーも釣りもキャンプもできますし、隣町になりますが、朱鞠内湖と言う大きな湖もあります。ここでは幻の魚と言われているイトウがいます。冬には、世界一のパウダースノーが降ります。どの自然を切り取っても素晴らしいものばかりです。

これだけ雄大な自然が揃っていても、カナダのバンフのようにならなかったのは何故なんでしょうか。バンフのスキー場に行きましたが、断然美深町の雪質の方が良いなぁと思い滑る気すら起きませんでした。

バンフもはじめは何もなかったところから自然環境を利用して観光地になったように、美深にも素晴らしい自然景観があるので、観光地になることは可能だと思っています。あとは、美深に住む人や観光空白地帯と言われてきた地域の人々が前向きに考えて行動を起こすのみだと思います。その行動はだんだんと若者を引きつけ、ガイドだったりイタリアンだったりクラフトビール屋ができたりと流れに乗っています。

この流れに乗り、まずは、美深をより観光地にするべくゲストハウスの開業をしようと思っていた矢先、コロナショックで宿の開業を一旦横に置いています。このご時勢で宿経営は無理です。

ゲストハウスの開業へ向けた準備は世の中の動向を見てまた動き出したいと思いますので、またその時は投稿します。





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