10番地5号棟、屋上につながる階段の扉は3時33分に異次元へとつながる…って小学生の私たちは信じてた。204号室の森田が言った。「駆け落ちしよっか」「どこに?」「異次元」森田は高校を中退してぶらつき、私は都内一の進学校へ。「また先に逃げ出すくせに」笑う森田の頭をなでる。臆病者め。

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