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修繕積立金の運用

20億の運用も

タワーマンションの修繕積立金運用:川崎市の事例

川崎市中原区にある「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」は、修繕積立金の運用で収益を上げている注目すべきタワーマンションです。このマンションでは約2千人が暮らし、794戸の住戸がある59階建ての建物です。JR武蔵小杉駅から徒歩数分という好立地にあり、2009年の竣工から10年以上が経過していますが、周囲の植栽や1階ロビーはホテルのような美しさを保っています。

修繕積立金運用の背景と始まり

このタワーマンションの管理組合法人は、住民から集める修繕積立金を積極的に運用することで資金力を強化しています。2016年に修繕積立金の増額を契機に、運用方針が転換されました。当時、外資系投資銀行や大手証券会社、ヘッジファンドに勤務する金融のプロフェッショナルが住民の中から有志として集まり、「資産運用審議会」を立ち上げました。

資産運用審議会の活動

資産運用審議会は、修繕積立金の特性を理解した上で、以下のような基本方針を定めました。

  1. 約16年周期で必ず支出が発生する:大規模修繕が定期的に必要なため、この周期を考慮に入れることが重要です。

  2. 将来のインフレに備える:物価上昇により修繕費用も増加するため、インフレ対策が必要です。

  3. 元本割れを避ける:リスクを抑えつつ、確実に資金を増やす運用が求められます。

運用の成果

このような方針の下、運用が開始されてから、タワーマンションの修繕積立金運用は成功を収めています。約20億円の資金を効率的に運用し、収益を上げることで、修繕費用の不足を避けるだけでなく、住民にとっても安心できる環境が整えられています。

具体的な運用手法については詳細は明かされていませんが、資産運用審議会のメンバーの金融知識と経験が活かされ、リスクを適切に管理しながら安定した収益を上げていると推察されます。

他のマンション管理組合への示唆

この成功事例は、他のマンション管理組合にとっても重要な示唆を与えるものです。特に、インフレに備える必要性や、定期的な大規模修繕に対する計画的な資金管理の重要性が浮き彫りになっています。また、金融の専門家が参加することで、より高度な資産運用が可能になることも示しています。

結論

「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」の修繕積立金運用の成功は、住民の協力と金融の専門知識が結集した結果です。このような取り組みは、他のマンションにとっても参考になるものであり、将来的な修繕費用の確保や資産運用の一助となる可能性があります。


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