❁⃘

初めまして。 自小説を投稿していきます。 精神的に安定してきたので、ちょくちょく投稿…

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初めまして。 自小説を投稿していきます。 精神的に安定してきたので、ちょくちょく投稿します。

最近の記事

貴女と共に。

「閉館のお知らせ___」 そのアナウンスで、私はぼんやりしていた頭を叩き起こした。 嗚呼、漸く1日が終わるのか。 安堵と、明日への不安を吐き出すべく、溜め息を一つ吐いた。 いつになったら、この生活が終わるのだろう。 額縁の中でじっと動かす、声も発さずにただ立ち尽くし、観客を喜ばせるだけの日々。 私の正体とは? もう勘の良い方は気付いただろうか。 そう、私は絵画なのだ。 絵画だから、何処にも行ってはいけない。 もし“王子様”が迎えに来てくれたら……… なんて馬

    • 包菓子

      小綺麗な、月燈に照らされ光り輝くラピスの包菓子を開けてみた。 すると中には、胡桃が粉砂糖に塗された様な菓子が入っていた。 口に入れてみると、キャラメルの香りを漂わせながら、忽ち溶けて無くなっていった。 私はその玉響の虜になってしまった。 今度は、黒曜石の様な包菓子を開いてみる。 すると、中には煤竹色のチョコレヱトがあった。 口に入れると、コクのあるカカオが感ぜられた。 またもや此の菓子達の虜になってしまったではないか。

    貴女と共に。