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令和の虎の人間性が見えるエンタメ

Youtubeの「令和の虎」チャンネルの番組が面白い。
令和の虎は20年前のテレビ番組「マネーの虎」の構成を引き継いだ番組だ。

この番組は出願者が起業などのために必要な資金をプレゼンして、成功している社長たちに融資や投資をしてもらう内容だ。
起業に必要な能力やセンスが見れるだけでなく、人々の人間性について深く知り、考えさせられる。そのことについて書きたい。

まず出願者。これからどんな起業をするのかだけでなく、どんな経験を今までしてきたかを話してもらうのだが、言葉の節々にその人の人間性が出る。例えば、融資してもらう大金をずいぶんと軽く見ている人だったり、お金で大変苦労してきたがつねに諦めず努力してきていた人だったり。その人間性はなんとなく雰囲気にも現れ、言葉の中では隠せきれずに現れる。そこに気づき手を伸ばしたり、叱咤をする社長たちの対応はやはりすごいと思う。やはりあの緊張感のある場で長時間話すからだろうか、どの出願者も、本音を隠しきるのはなかなか出来ないようだ。

そして社長側。ビジネスとしての物の価値、出願者が言う物の価値。ロジックが破綻していないか問いつめていくわけだが、何に重きを置いているかは社長によって違う。ビジネスとしての確実な成功だったり、価値観が広がる成功だったり、人を助けるためだったりと、色んな考えで虎として座っている。そして出願者に対して、怒る形も、優しくする形も、それぞれで違う。出演している社長の仲で誰が一番成功しているかが大事ではないが、どの社長もその自身の考えでそこまでの成功をしているのだとわかる。このような体験は、昔の「マネーの虎」では得られなかった気がする。

出願者と社長たち、一人として同じ人間性はない。それぞれの組み合わせで、つねに何が起きるかわからない緊張感が番組で体験できる。

人は失敗する人を見ると安心するので、やっぱり自身の何かを勘違いして大失敗する出願者が出てくると、番組としては大荒れになるし(実際低評価が多くつく)ある意味笑える。

だけど僕自身は、出願者自身が社長の意見に反発するような、意見と意見がぶつかって一触即発の雰囲気になるような熱いシーンが好きだ。お互いのゆずれない思いがぶつかりあうからだ。番組の中では「氏神一番」さんが出願者として登場した時かな。あのような本気の場面を、今後も期待したいと思う。



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