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なぜカードゲームは裁定がややこしくなるのか?

ここ最近デュエルマスターズで裁定周りの騒ぎが立て続けに起きていました。学校男の選ぶ裁定から始まり、赤黒コンプレックスで採用されたヨミノ清明やDARK MATERIAL COMPLEX、そして超CS前になって突然弱体化疑惑で物議を醸したカツキングetc…
特にカツキングは環境に与える影響が凄く強いカード、赤黒コンプレックスは影響するカードの種類が多かったため結構話題になっていた印象があります。

今でこそかなり大人しくなりましたが、かつて裁定の複雑さといえば遊戯王が真っ先に挙げられていました。伝説の裁定「カードが違います」は非遊戯王プレイヤーでも聞いたことがあるんじゃないでしょうか?長く続いたカードゲームというのは、常にややこしい裁定との戦いになるのです。

初心者やカードゲームを知らない人には何のこっちゃだと思います。簡単に説明すると、カードの効果をどういう順番で解決しますか?とかどんな風に解決しますか?みたいなものの公式回答を裁定、と言います。まだ分かりにくいので例を挙げます。
例えば、場にいる自分のカードを破壊して手札から効果を発動できるモンスターカードがあるとしましょう。で、自分の場に破壊されないカードがある時に、破壊はできなかったけどこの効果は発動できると思いますか?何となくどちらであっても違和感無さそうな感じがしますよね。これがどちらになるのか、ということに公式から出てきた答えが裁定というわけです。ちなみに、デュエマも遊戯王もこういったシチュエーションでは基本的に「発動できない」という「裁定」が出ています。

で、こっから今日の本題。なぜこんな事になるのでしょうか?こんな分かりにくい組み合わせができないようにカードを作ればいい、もしくはそうならないようなルールにしておけばよくね?と多くの人は思うでしょう。しかし、カードゲームの性質上カード同士のブッキングと裁定発表は避けられないのです。なぜなら、カードゲームにおけるカード効果は基本的にルールの上書きだからです。

UNOで例えましょう。UNOは基本的に時計回りで順番ににカードを出していって、出せないなら一枚山札からカードを持ってくる、というルールです。しかしここにスキップのカードを出すとどうなるでしょうか?ルールを無視して次のプレイヤーの番を飛ばしてしまいました。基本的にカード効果はルールよりも優先されるのです。
だから、例えルール上でブッキングしないようにしていたとしても、カード効果でそのルールを無視してしまう可能性がある異常完全には避けられないのです。
そしてカード効果がルールよりも優先である一方で、増え続けるカードの中で優先度が同一である以上、必ずどこかで同じルールの上書きをする時が来るのです。故にカードゲームは長くサービスが続けば続くほど裁定がややこしくなるのです。


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